レンズ千夜一夜

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1958 (2017年10月11日ズマロン28㎜F5.6奈良町をそっと巡察)2 吉田正写真教室


4月19日木曜日、写真家吉田正さんの写真教室でした。
発足して2年ほどでしょうか?
最初から生徒として参加しています。

教室も様変わりしました。
不思議に、もう出来上がっている人が多いのです。
すでに自分の作風に沿ったすてきな写真を撮っておられます。

考えてみますと、私が若い頃には、写真教室などなくて、
写真クラブにいきなり加わって、作品性を競い切磋琢磨しました。
もちろんすでにベテランの年輩者も居ましたが、
クラブの実態は、私も含めて、若い人たちの場でした。

現在は、若い人は10パーセント以下でしょうか?
写真趣味を始める人たちは、すでに人生経験を積んできた高齢者がほとんど。
そんな経験に裏打ちされた眼で、写真を撮る。
しかも、カメラが自動化して、押せば、それなりの写真が撮れる時代です。
カメラ修行をする必要があった銀塩フィルムの時代とは大変な違い。
だから、カメラ体験、写真体験の軽重など問わない。
どんな初心者も、それなりの写真を最初から撮れます。
だから、私がそうであったような「まだ初心者」顔などしていません。
ヒトカドの写真家の顔、態度、発言。
時代は変わるものです。

私がこの教室に行くようになったのは、
退職して暇になったので、なにかをしたいという気持ちに、
吉田正さんというきわめて優れた見識を備えた名写真家の、
名講義を受けたいという気持ちが重なったからでしたが、
大成功でした。
前半の講義も楽しいし、後半の写真講評も楽しめます。
皆さん、USBで作品を提出し、プロジェクタで投影します。
講評のラストは、私のプリント講評。
私だけがプリント形式で持参します。
皆さんは大抵ランダムな会心作。
私は、ただのある場所のロボグラフィからの選抜10枚。
今回は大阪JR野田から地下鉄御堂筋線本町までの行程。
ただお気に入りをさっと10枚選んで、
お気に入りのペーパーに原則1枚プリント。
ピクトリコ ピクトリコプロ・セミグロスペーパー
A4サイズ (半光沢・20枚) PPS200-A4/20
おそらく写真用紙の中では一番安くて、
落ち着いた色、分厚く見栄えの良いペーパーです。
カメラはソニーα7。
レンズはズマロン28㎜F5.6
接写はピントを合わせ、中距離はノーファインダー。
かなり赤っぽいのですが、全部同じ色に上がります。
いつもどおり、私のプリントの鉄則は、
ノートリミング、トーンカーブで一定濃度に揃える、
これだけ。
吉田さんはいつも手放しで喜んで下さるのですが、
生徒さんはたいてい一貫しています、
「理解不能、なんでこんなものを撮ってるの?」
そのギャップを楽しむことにしているのですが、
お二人だけ、いつも何枚か貰って下さいます。
どうせ捨てるだけなので、ありがたい。
もしかすると、究極の運命は、どこに行こうと、
ゴミ箱かもしれませんが、そんなことはどうでもよい。
私はただ教室でだけ作品ごっこを楽しんでいるだけ。

その際、写真の内容については話題になりませんでしたが、
マニュアルでのピントの良さはよく評判になります。
お一人、「手持ちで、マニュアルでピント合わせると、
たいていずれます」
でも、私は写真を初めてから終始一貫してマニュアルで、
オートフォーカスを使ったのはたった1回。
ただし、コンタックスT2のような小型カメラは別。
ソニーα7等のデジタルカメラでのピント合わせは簡単です。
撮りたい方に、撮りたい距離まで近づいて、カメラを向け、
即座に拡大ボタンを押します。
(一部は、終始、液晶は拡大設定ができます)
ピントを合わせたいものをヘリコイドでピントを合わせます。
大抵は、そのままシャッターを押します。
液晶画面で構図を合わせることはしません。
45年も撮っているのですから、どう撮れるか分かっていますし、
第一、私は構図を作って作品を撮るなんて気持ちがないので、
撮影は実に簡単迅速です。
「見た、合わせた、撮った」という三拍子のテンポ。




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by Sha-Sindbad | 2018-04-20 23:29 | Summaron28/5.6 | Comments(0)

1957 本領発揮(2017年10月11日ズマロン28㎜F5.6奈良町をそっと巡察)1 袋の中の錐


適材適所、という言葉があります。
どんな才能も、その活躍する場にあって、初めて開花する、
というような意味ですね。

中国戦国時代のお話です。
趙の公子平原君が国使として強国に乗り込むことになります。
平原君は自分の食客(簡単に言えば、居候です)から20人、
お伴に連れて行くことにします。
でも、19人は選べたのですが、残り1人が見つからない。

毛遂という目立つところのない男が自分から名乗り出ました。
平原君はしぶります。
3年居候していて、なんにも目立ったところがないのですから。
賢者は、袋の中の錐のように、すぐ切っ先が突き出るものだが、
君は3年の間まるで頭角を現さなかった。
連れて行くのは無理だよ。
すると、毛遂は平然と、
「だから、私を袋の中に入れて頂きたい、
そう申し上げているのです」
強国との交渉は、この毛遂の雄弁のお陰で成功します。
毛遂は自分の才能にふさわしい活躍の場を初めて得たわけです。

今、どうやら大谷選手も、大リーグに挑戦して、
日本に居たときよりも輝かしい活躍を展開しているようです。
彼もまた、彼の才能にふさわしい袋に入れてももらった錐のようです。

牽強付会でもうしわけありませんが、
ライカの戦前の名レンズ、ズマロン28mmF5.6というレンズを、
ロボグラフィで使う度に、毛遂を思い出してしまうのです。
地味なんだけど、堂々たる存在感を画像にプレゼントしてくれます。

平原君は、使命を果たして帰国する旅で、
毛遂を傍らから離すことなく、夢中になって語り合ったことでしょう。
私もこのレンズをもっと大切にしてあげなきゃ!

あなたは、毛遂のように、
ご自分の才能を発揮するにふさわしい袋に入ることができましたか?
私はいまだに我ながらおぼつかなく思っています、
自分にはなにか袋を切り裂けるような錐があったのかなあ?





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by Sha-Sindbad | 2018-04-17 17:54 | Summaron28/5.6 | Comments(0)

1587 新大阪駅界隈(ズマロン28mmF5.6についても認識を新たに)Part3



ズマロン28mmF5.6には角型フードが用意されました。
ライカとしては珍しい長四角型で、しかも、
とても芸術的な作りで、
レンズに付けるとなかなかの風格なので、
かなり人気のようです。

レンズ先端に一点ねじ止めなので、
使っている間にねじがゆるんだり、
ぶつかった衝撃で落下してしまう危険があります。
透明の釣り糸でしっかりレンズに縛り付けていました。

先日、売却をいったん決意して、この釣り糸をカットしました。
今日は、フードは家に残しました。
ズマロン28mmF5.6を売ることをまだ考えている!
でも、撮影結果次第では、いや、もう少し手元にとどめよう、
そう思案しつつ撮っていたのですが、
こうやって90枚ちょっとを並べてみますと、
このレンズもズマロン35㎜F3.5にちっとも負けていない。
なんだか手放したくないな、という気持ちになりつつあるようです。





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by Sha-Sindbad | 2016-06-02 16:59 | Summaron28/5.6 | Comments(0)

1587 新大阪駅界隈(ズマロン28mmF5.6についても認識を新たに)Part 2



でも、私の経済状態じゃ、そのうち、自由に生活を楽しめなくなりそう。
集めたレンズたち、萬年筆も少しずつ手放さなければならないでしょう。

28mm付近の画角、かなり気に入っています。
ところが、最強の布陣となってしまいました。
トポゴン25mmF4
エルマリート28mmF2.8第一世代
ズマロン28mmF5.6
オリオン28mmF6.3
いつかオリオンを残して、全部他家に嫁入り
させるより仕方がない、と覚悟しています。

でも、このような状況は多くのレンズたちに共通しています。

      ホロゴンとその伴星群、
      パンタッカー50mmF2、
      スピードパンクロ35mmF2、
      ゾンネタール50mmF1.1Soft、
      キノプラズマート25mmF1.5、

このレンズたちをのぞくと、
他のすべてのレンズたちとはいつかお別れすることになるだろう、
とすると、今回のこの撮影が今生のお別れかも(というのは、大げさですが)、
という緊張感があるので、
いつも撮影に力が入ります。

ところが、困ったことに!
ああ!
どのレンズもいとしい我が子、
かわゆうござる.....ククク......






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by Sha-Sindbad | 2016-05-30 23:55 | Summaron28/5.6 | Comments(0)

1586 新大阪駅界隈(ズマロン28mmF5.6についても認識を新たに)Part 1



もうかなり古い話になりましたが、
5月14日土曜日、新大阪での二胡レッスン日でした。
レッスン会場に私の二胡を置いて、
ちょっと炎天と言いたくなるような街路に飛び出しました。
暑い日でした。
持ち出したのは、久々のセット。

  ソニーα7
  ズマロン28mmF5.6

このズマロン、筐体は35mmF3.5をもう少し上等にした作り。
作りの精密感という点では、ライカレンズのベスト5に入るでしょう。
描写力も35mmF3.5と同傾向。
温色傾向があって、あたたかく、しかも、精密感があります。
絞る必要がありません。

距離リングを調整するだけで、ノーファインダーで軽快に撮れます。
実際には、そうしないとしょうがない。
マイナス2に切り詰めると、炎天下のせいでしょうか、
液晶ファインダーがまったく見えません。

今回はこのレンズも初めてMマウントアダプタに付けました。
最短撮影距離が20cmに縮まるのですから、恐るべき威力です。
こんなときはピント合わせが絶対必要。
やむなくマイナス1.5と、ちょっと明るめにしました。
それでも、ピント合わせはもはや気配の領域にあります。
あったな、と思う気配を感じ取って、すかさずシャッターを落としました。
快調です。





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by Sha-Sindbad | 2016-05-29 16:23 | Summaron28/5.6 | Comments(0)

747 土砂降り(ズマロン28mmF5.6は雨だって平っちゃら)



一昨日SPレコード茶論の開催時間も近づき、
そろそろスカイプラザ浜大津に向けて出発しようとした途端、
ドッシャンバッシャーンというようなドラマチックな序奏付きで、
激しい雨が襲来しました。

子供の頃の夕立とはかなり趣きが違いますね。
むしろ雷を除けば、8月のハノイで体験したスコールそっくり。

いつまでもやまないので、とにかく出発。
スカイプラザが眼前に見える商店街脇道に来て、
アーケードが尽きるあたりで、しばらく待機しました。

    カメラはライカM9からエプソンRD-1xに切り替えました。
    なにもライカM9が惜しいわけではありません。
    エプソンに着けたズマロン28mmF5.6が実効42㎜なので、
    雨を捉えるにはこちらがふさわしいと踏んだからです。

雨脚が撮れないと、雨の雰囲気はでませんね。
ところが、雨脚をつかまえるのがなかなか難しい。

雨脚が撮れるのは、次の2つの場合がまず可能なようです。

    1 暗いバックに、左右どちらかから陽光が射したとき
    2 暗いバックに激しく雨が降り注ぎ、
     シャッタースピードが30分の1秒から125分の1秒ほど。

この程度で撮れるのですから、
昔活躍なさったグリコ犯ほど機敏じゃありませんね。
私でもなんとか撮れました。

そのとき撮った写真を7枚ごらん頂きましょう。

    でも、撮れたから、どうなの?
    なんて質問はなしにしましょうね。




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by Sha-sindbad | 2013-07-15 16:34 | Summaron28/5.6 | Comments(4)

255 疾走 (ズマロン28mmF5.6はライツの赤備えだった)



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ライカの戦前から戦後にかけての広角シフトは、
ちょっと貧弱で、次のようなものでした。

    1930年 エルマー35mmf3.5(16年)
    1935年 ヘクトール28mmf6.3(20年)
    1946年 ズマロン35mmf3.5(12年)
    1955年 ズマロン28mmf5.6(10年)
    1958年 スーパーアンギュロン21mmf4(5年)、ズミクロン35mmf2(11年)
    1965年 エルマリート28mmf2.8第一世代(7年)

括弧内は、一応、その後継と思われるレンズ登場までの期間。
だんだんと短くなっていますが、それでも、
世代交代は、今と比べると、悠久のときを経て行われていたのです。あ
しかも、当初は、実に長い間、エルマーとヘクトールだけで、
ライカの広角を支えていたのです。
それだけ、設計、制作が難しかったのでしょうか?
それとも、ニーズがなかったのでしょうか?

20年間、バルナックライカの超広角の一枚岩だったのが、

    ヘクトール28mmf6.3。

そのF値が暗いというので、作られたのが、

    ズマロン28mmF5.6。

とても小さなレンズなのに、高級感溢れるたたずまい。
赤ズマロンとあだ名された、愛すべきレンズ。
でも、たった半段明るくなっただけ。
牛歩もいいところです。

「もっと光りを」なんて、ゲーテ流に、
明るさを切望していたユーザーたちには不満だったかも知れませんね。

数年前、満を持して、ズマロン28mmF5.6を手に入れました。
まるで新品同様にピカピカでした。
f値が暗いだけで、その描写は、エルマリートに負けていません。
でも、とても瀟洒で柔和な描写。

ライカ社のその後のレンズポリシーが柔和な質感重視を捨てて、
いつしか、切れ味第1にシフトしていったように感じます。
おそらくツァイスとの、そして日本メーカーとの対抗上ではないでしょうか?

レンズメーカーの戦争がなければ、もっと長い間、
素敵な写真をユーザーに与え続けたのではないでしょうか?
近ごろのレンズ、日本製とほとんど区別がつかない感じがしますが、
気のせいでしょうか?
by Sha-sindbad | 2012-02-29 17:55 | Summaron28/5.6 | Comments(2)

218 配管 (ズマロン28mmF5.6は古色蒼然たるたたずまいで)



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ズマロン35mmF3.5の生産開始は1946年。
それから9年も遅れて、ズマロン28mmF5.6が生まれました。

35㎜によく似た4群6枚の設計なので、
28㎜が35㎜の開発を基礎にしたと考えることができそうです。

確かに、線が細く、それなのに、立体感のある画像、
とても地味だけど、コクと厚みのある色彩は、
この2本のレンズが兄弟関係にあることを示唆しているようです。

でも、どこか違うのです。
ズマロン35mmF3.5も大好きなレンズですが、
ズマロン28mmF5.6はまた格別の味わいがあります。
その味わいの源泉は、
結局は、古色なのかも知れません。
by Sha-sindbad | 2012-01-26 22:54 | Summaron28/5.6 | Comments(1)

168  自転車 (ズマロン28mmF5.6は既に最高のレンズだった)



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何ミリから超広角レンズなのでしょう?
私が写真を始めた頃は、28㎜さえ、超広角でした。

私も、定石どおり、ライカでは、50㎜から始めて、
35㎜、90㎜を経て、28㎜にと進んだのですが、
まるで歯が立ちませんでした。
私の技量が28㎜まで届いていなかったのです。

エルマリート28mmF2.8の第三世代でしたが、
早々に売り払ってしまいました。

一眼レフのヤシカコンタックスの28㎜も試しましたが、
これも失敗。

今でも、28㎜の撮り方が分かったわけではありませんが、
いつの間にか、大好きな焦点距離になっています。
そして、定石どおり、エルマリート28mmF2.8第一世代に。

でも、使って楽しいと思うのは、むしろズマロン。

とにかく美しい形の小型レンズで、
角形フードがとてもファッショナブル。

開放値が5.6と、とても暗いので、
さまざまな絞りを駆使したいカメラマンには向きません。
でも、私には、だから、いつも開放で撮れるという点で、
とても潔い、とてもシンプルな仕事レンズ。

そして、その描写力には、いつも舌を巻きます。
滋味だけど、見応えのある絵を作ってくれる、
そんな感じがするのですが........
by Sha-sindbad | 2011-12-05 21:45 | Summaron28/5.6 | Comments(4)

103 視線 (ズマロン28mmF5.6はやさしい二枚目レンズ)



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ライカの超広角は1935年以来ずっと、

    ヘクトール28mmf6.3

私も以前一本手に入れましたが、
いつものとおり、安物買いの銭失い。
レンズ表面に、よくもここまでと、感心するほどに、
微細な擦り傷がびっしりついていて、
順光でも、白い靄がかかり、画質もかなり甘いものでした。

20年もたって、満を持して登場したのが、

    ズマロン28mmF5.6

たった半段しか明るくならなかったのですから、
どうなのでしょう?
おそらくそんなに人気は出なかったかも知れません。

でも、いよいよ真打ち登場とばかりに、
ライカの広角の星エルマリート28mmF2.8が登場するのが、
1965年。
つまり、10年間は席を守ったのですから、大したものです。

使ってみれば、その理由が分かります。

    開放5.6が常用絞りとなり、これで十分。
    柔和で、しかもきりりと画像を結んでくれます。
    とても美しい筐体、
    コンパクト、
    角形フードと来たら、ライカレンズフードの白眉。
    つまり、珠玉のようなレンズとはこのレンズのこと。

人を驚かせる写真は作ってくれませんが、
落ち着いたたたずまいをお好みの方には不満はないでしょう。
私もかなり使っていますが、一度も不満に思ったことはありません。

私が一番気に入っているポイントは、
角形フードを付けたときのかっこよさ。

    でも、このフード、かなり高いのです。
    片ネジで取り付けるのですが、
    ネジという代物、締めることができるということは、
    緩むことがあるということ。

    ライカのシャッターボタンに付けるソフトシャッター、
    何個落としたことか!

    そこで、この角形フードのネジに透明釣り糸を巻いて、
    本体絞りリングに固定しています。
    これで一安心。

使うことに喜びを感じさせてくれるレンズって、
このレンズのことですね。
by Sha-sindbad | 2011-09-29 14:11 | Summaron28/5.6 | Comments(4)