1997 落ち穂拾い(2017年11月21日アポクアリア28㎜F2が高畑町の晩秋に心地よげ)1 鬼っ子レンズ
私は別に変人ではありませんが、
写真趣味としては、変わっているかもしれません。
写真家は、プロアマを問わず、作品としての写真は、
色に偏りが無く、透明感のあるものにしたい、
そうお考えのようです。
吉田正さんの写真教室でも、私の持参するプリントも、
写真としての感想はほとんどありませんが、
色については、マゼンタをかぶっているとよく言われます。
私は鈍感なのでしょう。
そう言われて感じるのは、「それがどうしたのですか?」
どうやらクラシックレンズのほとんどは、
モノクローム時代の製品であるだけに、
さまざまな色の偏りがあるようです。
つまり、それが特徴の一つなので、
これを補正したら、元も子もない、という風に感じます。
私は、いわゆる優等生が嫌いです。
すべてにおいてバランスがとれている、そんな感じがいや。
子供の頃クラスの鬼っ子だったような人間が面白いですね。
反応も行動も言葉も予測不能、そんな人間がいいですね。
写真がまさにそれです。
クラシックレンズは光景に個性的に反応します。
その反応がそれぞれに違っていて、楽しい。
優等生レンズは光景をそのままに写し取る傾向があります。
「もう見たじゃない!」
新鮮な喜び、驚きがありません。
宮崎貞安さんのレンズの独創性は、
現代的な優等生的性能を活かしつつ、
光景に対して、そのレンズらしい反応を見せるのです。
だから、「あれっ、ちょっと違う!」
ニューレンズ、アポクアリア28㎜F2がその典型です。
さすがに現代レンズらしいクリアさが、
私のクラシックレンズたちの描写と一線を画しますが、
決して固くはなく、画像に独特のコクと落ち着きがあります。
全部開放描写ですが、すでに適度に厚みもあり、
ロボグラフィらしい変化(ヘンゲ)の雰囲気が漂います。
アポクアリア28mmF2もれっきとした鬼っ子かもしれません。
「隠れ鬼っ子」という感じかな?
by Sha-Sindbad
| 2018-07-29 11:59
| Apoquaria28/2
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