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レンズ千夜一夜

1132 緑のフーガ (スーパーアンギュロン21mmF4は落下事故にもへこたれず)



昨日午後、買い物がてらに撮影もすることにしました。

   ソニーα7
   スーパーアンギュロン21mmF4

   小型タイプのスーパーアンギュロンです。

奈良町で40分ばかりスーパーアンギュロンで撮りました。
不思議なことがありました。

   使われていない駐車場の脇のシーンが面白そうなので、
   道路に沿って張られている鎖をまたごうとしたのです。
   ところが、ああ、歳ですねえ、
   せいぜい40㎝ほどの高さなのに、最初の右足が鎖にひっかかり、
   あっという間に、上半身から駐車場のコンクリートのたたきに向かって
   もんどり打ってしまったのです。

不思議なことに、首に下げたカメラが飛び、
レンズの丸形フードを下にして、地面にガチャンと激突するのを
冷静に眺めがら、着地しました。

   右手と右膝でどうやら着地したようなのですが、
   ほとんど痛みもなくさっと立ち上がり、ただちにカメラをケア。
   ちなみに、私はなぜかこの数年、敏捷性を増したようです。
   ところが、カメラもレンズもなんの損傷もなし。

まだ高校生の頃、父の購読していた文藝春秋という雑誌で、
こんな文章に出会ったことを思い出しました。

   ドイツ人医師が来日して、筆者(受け入れ側の医師)と神社にお参りし、
   その際、石畳を歩きながら、メスのことについて語りあいました。

二人して、ドイツ製のメスの優秀性について同意しあったのです。

   日本のメスは最初の切れ味は実に見事なんだけど、
   使い続けるうちに、どうしようもないなまくらに変わってしまう。
   ドイツ製(たしかゾリンゲン)のメスは使えば使うほど切れ味がよくなる。

ドイツ人はその話ついでに、こう言ったそうです。

   「私のこのライカ(バルナックです)、このあたりから落としても、
   けっして壊れたり、傷ついたりしないのです」
   そしてお腹のあたりの高さからカメラを石畳に落としたところ、
   筆者がいくら調べても、キズは見つからなかった。

でも、この文章の真実性を試そうなんて思ったことはありません。

   今回はからずもその機会を得たというわけですが、
   たしかにドイツ人医師の言うとおりかも知れません。
   フードに2個所小さなキズができたのですが、
   一応なんの問題もなく、一旦カメラをオフにしてから、
   再度起動して、撮影を続けました。

49枚撮って事故が起こり、今回の作例は51枚目です。

   写真を見る限り、カメラにもレンズにもいかなるダメージもなし。
   私には考え得る限り最上の描写を実現してくれたと感じています。




1132  緑のフーガ  (スーパーアンギュロン21mmF4は落下事故にもへこたれず)_b0226423_19104820.jpg

by Sha-Sindbad | 2014-09-16 20:17 | SuperAngulon21/4 | Comments(1)
Commented by bisqueprince at 2014-10-03 03:08 x
本当に凄いです、ゾクッときました・・・。