660 都会の片隅で (エンラージングアナスティグマート50mF3.5はやさしい視線でものを捉え)
三国志演義だったでしょうか?
魏の曹操の宮廷に匈奴の使臣がやってきます。
曹操は謁見の場に別の容貌の立派な人物を据え、
自分は群臣に混じって使臣を観察しました。
謁見を終えた匈奴の使臣に曹操の家臣が尋ねました、
「陛下に拝謁して、どんな印象を受けましたか?」
匈奴の使臣はこたえました、
「陛下からは別に強い印象を受けませんでしたが、
(曹操の位置を正確に言い当てたうえで)
あの人は、容貌は貧弱でしたが、大変な人物ですな」
驚いた曹操は、兵士を使わして、
帰国の途についていた匈奴の使臣を殺害してしまったそうです。
エンラージングアナスティグマート50mF3.5、
この曹操を彷彿とさせます。
名玉の誉れたかい各社のフラッグシップ的標準レンズたちは、
それぞれに主人公にふさわしい堂々たる外観と、
独特に押し出しのよい描写を誇りますが、
ダルメイヤーの引き伸ばしレンズにそんな外観は不要です。
描写も、ネガの情報を100%引き出す、黒子的な役割。
でも、そこはそれ、ダルメイヤーです。
なんでもない風景に思いもかけない位相を加味してくれるようです。
これこそ、ロボグラフィに望ましいレンズ特性。
路傍のものたちが、自分の写真を見て色めき立っています、
「えっ、これがぼく?
ぼくって、なかなかのものじゃない?」
by Sha-sindbad
| 2013-04-21 22:22
| Enlarg.Anastigmat50
|
Comments(2)
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by
grovegrove at 2013-05-21 21:49
こんな風に撮りたいと素直に思います。アナタの写真好きです。
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Sha-sindbad at 2013-05-21 22:53
grovegroveさん
はじめまして!
ほとんど人の来ないブログに、ようこそ!
私は撮るとき、素直も素直、第1、なにも考えません。
たいていのレンズはノーファインダー。
ライカで標準を使うときは、ファインダーをのぞきますが、
それはピント合わせのためだけ。
周辺などお構いなく、撮りたいものをど真ん中に、瞬時に撮ります。
撮り方はたいてい超接近水平垂直撮影法。
写真的面白さなんかないし、撮るものが冴えないものばかりなので、
開設2年経過しても、辺土のはずれのまま。
(ただし、開設以来、アクセス数は一度もチェックしたことがないのですが)
早速お宅を訪問させていただきました。
私よりもはるかに広い関心と、はるかに多彩なお写真。
まだ最新の記事しか読んでいませんが、
文章も写真もとても共感できます。
これからもよろしく!
はじめまして!
ほとんど人の来ないブログに、ようこそ!
私は撮るとき、素直も素直、第1、なにも考えません。
たいていのレンズはノーファインダー。
ライカで標準を使うときは、ファインダーをのぞきますが、
それはピント合わせのためだけ。
周辺などお構いなく、撮りたいものをど真ん中に、瞬時に撮ります。
撮り方はたいてい超接近水平垂直撮影法。
写真的面白さなんかないし、撮るものが冴えないものばかりなので、
開設2年経過しても、辺土のはずれのまま。
(ただし、開設以来、アクセス数は一度もチェックしたことがないのですが)
早速お宅を訪問させていただきました。
私よりもはるかに広い関心と、はるかに多彩なお写真。
まだ最新の記事しか読んでいませんが、
文章も写真もとても共感できます。
これからもよろしく!