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レンズ千夜一夜

520  レンズが走る (ホロゴンウルトラワイドは老いてますます盛ん)



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ホロゴンウルトラワイド

一説では1400台作られたそうです。
今何台残っているでしょうね?
7、800台がいいところではないでしょうか?

間違いのないことが1つあります。
私のが一番ぼろぼろ。
16年半使い込んで、疵だらけ。
目には見えませんが、レンズにもかなり当たっているようです。

でも、描写力は衰えないばかりか、ますます多彩になっています。

    どこまで潜っても、底の見えない、古い池。

フィルムがある限り、一生お付き合いさせてもらいましょう。

ホロゴンの性格上、超接近戦のスタンスで使うので、
E.T.ホールの言う「密接距離」内に入っているのに、
クレーム、苦情を言われたことはありません。
なぜか?
理由は簡単です。

    密接距離が圧迫感を与えるのは、相手が踏み込んでくるから。
    私の場合、気づかれないことが確実でない限り、
    自分から接近して撮ることはしません。
    私の密接距離に相手が踏み込んでくるとき撮ります。

今回の写真がその典型。

    私が歩車道の区別のない狭い道路を歩いていると、
    私の右脇を自転車がかすめました。
    その瞬間、ホロゴンウルトラワイドを持ち上げ、
    ちょっと右にずらして撮りました。

相手が高速で移動しているとき、
私は素人なので、どうしてもつられて、
ホロゴンウルトラワイドが自転車をわずかに追尾してしまいます。
意識せずに、流し撮りをさせられてしまうのです。

自転車の移動方向につられているので、
一点ではピントが合います。

    要するに、撮ったのではありません。
    自転車に撮らさせて頂いたのです。
by Sha-sindbad | 2012-11-19 12:23 | Hologon15/8 | Comments(2)
Commented by nakky85 at 2012-11-19 12:41
素敵です。

↓のも素敵です。
こう顔が並ぶと、二点目も顔に見えてくるから不思議です(笑)

っていうか人間のBODYは「顔」なんでしょうね・・・
Commented by Sha-sindbad at 2012-11-20 22:31
nakky85さん
ありがとうございます。
私の場合、ほとんどどんなものもなにかに見えます。
顔が多いのですが、顔に限りません。
幻想世界であることもあります。
無理して、そう見るのではなく、
端的に、瞬間的に、そう見えてしまう。
子供の頃、教室ですぐに勉強に飽きて、
鉛筆を横にしただけで、ジュール・ベルヌの「海底二万哩」の、
潜水艦ノーチラス号に見立ててしまったりと、
さんざん空想に耽ったせいかも知れません。
それとも、生まれつきそうなのかも?