121 振り袖 (キニック25mmf1.5はまるで千両役者)
Cマウントレンズを使うまで、
グルグルボケなんてものの存在を知りませんでした。
タンバール90mmF2.2だって、盛大にぼけますが、
まるで下戸が間違って、コップ一杯のウォッカを呑んでしまったみたいに、
天地がひっくり返るようなボケ方はいたしません。
マクロスイター50mmF1.8もぼけますが、
背景が美しい夢のように漂うだけ。
ところが、Cマウントレンズと来たら、
もうメッタヤタラに、どいつもこいつもグルグルグルグル。
まさに輪舞。
気がついてみると、撮っている方もグルグルグルグル、
本当なら、完全なる欠陥画像のはずなのに、
なぜか、心地よいのですから、始末に負えません。
テーラー=ホブソンのキニック25mmf1.5は、
かなり古い、長いブラックフードが飛び出している、
ノンコートのレンズですが、その点で出色!
「シェーカーレンズ」と呼びたい位に、高速回転。
それなのに、中央部分の立体感、リアリティ、シャープネスは抜群。
まるで、放蕩無頼のバカ若殿を演じていた信長が、
一転、裃に身を包まれて、凜とした貴公子に変身したかのよう。
一声、あげたくなります、
「役者やのう!」
by Sha-sindbad
| 2011-10-17 22:04
| Kinic25/1.5
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