98 絵馬 (エルマリート28mmF2.8ほど使いにくいレンズはなかった)
ライカM4-Pを使い始めた20数年前、
ズミクロン50mmf2と35mmF2(どちらもカナダ製)に続いて、
選択したのは、Mマウント改造のビオゴン21mmF4.5。
でも、35㎜もまだ十分に使いこなせないのに、と、
1日で返品し、
エルマリート28mmF2.8(やはり、カナダ製)を手に入れました。
エルマリートにも誇りがあります、
次善の選択をされたんじゃ、自分の誇りが許さない、
そう考えたのでしょう。
まるで、ろくな写真しか撮らせていただけませんでした。
今から考えると、
いつもずっと離れて撮っていたのですから、
当たり前だったのですが。
エルマリートは私の手からすぐに離れてしまいました。
でも、いつも心にひっかかっていました。
その後、28㎜の名レンズを使ってみたのですが、どれもうまくいかず。
コンタックスのディスタゴン28mmF2は、
開放は緩く、なぜかいくら絞り込んでも、像が締まらない。
コンタレックスのディスタゴン28mmF2は、
実に見事な作りの超高級レンズのたたずまいでしたが、
こちらは像はしっかりしているのですが、
いつも、どこか甘い。
エルマリートの呪いはどこまでも続いていたのでしょうか?
3年前でしたか、
念願のエルマリート28mmF2.8第1世代を見付けました。
超広角レンズを常用レンズにするようになって、
今なら、エルマリートも使えるのでは?
そう考えて、必死で手に入れました。
でも、人間と一緒ですね。
レンズも個性があり、個性を理解し尊重してくれる人にだけ、
能力を発揮してくれます。
第1世代は、ある意味で、ライカファン憧れの一本。
でも、それは、容易に使いこなせないからこその、憧れ。
そうつくづく思い知らされています。
それ以来、今でもまだ四苦八苦しているのですから。
これもまた、じゃじゃ馬慣らし?
それとも、逆に、じゃじゃ馬に慣らされ?
by Sha-sindbad
| 2011-09-23 13:26
| Elmarit28/2.8
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