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レンズ千夜一夜

86 マネキン (T2のゾナー38mmf2.8はチビでも天下のゾナーだった)



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私のサブ機は長い間、コンタックスT2でした。

私にとっては、初のオートフォーカスカメラ。
そのオートフォーカスはかなり低速で、
ときにはすっぽ抜けて、大ぼけの写真を作ってくれました。

それでも、満足し続けたのは、レンズのおかげ。

    ゾナー38mmf2.8

ツァイスレンズとしては、かなり薄味のレンズです。
画像の厚みを求める向きには不満が残るでしょう。
でも、軽みのある描写なのですが、とにかく絶妙なのです。
やはり堂々たるゾナーの流れを汲む銘玉。

ところが、驚くべき事実を知りました、

    このレンズを設計したのは日本人だった!

このレンズが高級コンパクトカメラのブームを作った、
そう言っても過言ではないでしょう。
てっきりドイツ人がこのブームの火を付けた、
そう信じていたのですが、
歴史を作ったのは日本人だったのです。

現在の高級コンパクト、オリンパスペンもNexも、
根底にはコンタックスTの生み出したニーズ、潮流に乗っているのです。

    凄い方がいるものです。
    ちょっと誇らしいですね。
by Sha-sindbad | 2011-09-08 15:48 | Sonnar38/2.8 | Comments(6)
Commented by k7003 at 2011-09-09 00:51
コンタックスT2、あのチタンの手触りと重み、忘れられません。ゾナー38mmの端正な描写、忘れられません。もうあんな時代は戻ってきませんね、この日本には。:-)
Commented by さくらい at 2011-09-09 19:55 x
ため息の出そうな絵です。
Commented by Sha-sindbad at 2011-09-09 23:54
Nkさん
T2とミノルタTC-1、
この2つはカメラの殿堂に入れたい名機中の名機ですね。
私の探していた表現を教えていただきました。
「端正」、まさにそれですね。
ありがとうございます。
Commented by Sha-sindbad at 2011-09-09 23:56
さくらいさん
ありがとうございます。
フードのないレンズで、真っ向から太陽を受けながら、
これだけの描写をしてくれ、その上、シャドウもつぶれない。
レンズの贈りもののような写真なのです。
思えば、私はずっとレンズの贈りものだけで撮ってきた感じがします。
Commented by pretty-bacchus at 2011-09-10 01:09
すごい描写ですね!

私の手元にはまだT2があるはずなのですが、、、、、。
探してみましょ〜〜〜うかね、、、、
Commented by Sha-sindbad at 2011-09-11 00:05
オリンパスE-PL1でも、よいレンズを選択すれば、
T2やミノルタTC-1同様に高品位な写真を撮れると思います。
でも、カメラ自体が、現在のように電気製品同然と違い、
一個の芸術品であるからこそ、
あの品位、あの香りを醸し出すことができるのではないでしょうか?
ですから、これを現代のカメラで再現することはとても難しい、
そんな感じがします。
もしお手元に残っているのであれば、ぜひお試し下さい。