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レンズ千夜一夜

1771 お迎え(帰宅の私を迎えた落ち椿にシネエクター25㎜F1.9がキラッとウィンク)


4月19日水曜日、
診療所での肺炎抗生物質点滴治療3日目です。

診療所は、予約患者だけの診療日で混み合っています。
処置室のベッドでの私の点滴開始も40分ほど待たされました。
点滴が完了した後、担当医、女性です、
一枚のペーパーを手に、なぜかいそいそと登場。

   「ものすごく速く数値が好転しています。
   日曜日まで点滴と言っていましたが、
   どうやら金曜日あたりまででいいでしょう。
   最後にもう一度レントゲンを撮って、肺の状態を調べて、
   終わりということになりそうですね。」

あまりにスムーズな治療経過に驚きつつ、尋ねてみました、
「私の親友が30過ぎでやはり肺炎にかかり、
どちらかの肺が真っ白になりました。
肺炎は治ったんだけど、肺の白濁はそのまま残ったので、
風邪引きしやすく、肺炎につながる危険をいつも孕んでいる、
そう聞いたのですが?」

先生、にっこり笑って、

   「その方、ほかにも疾患があったのでしょう。
   肺炎だけだったら、治療すれば、大丈夫、綺麗になります」
   
これで本日の治療はめでたく完了。
私が昼食を用意する番なので、省エネのため、
近くのほっかほか亭に電話して、お弁当を2つ注文。
受取に行く道すがら、バス停の時刻表を見たら、
なんと7分後に我が家の近くのバス停を経路にするバス。
なにもかも順調です。

ほっかほか亭では、お弁当を受取りながら、

   「お宅のお弁当が一番家庭の味があって、おいしいですね。
   いつまでもここで続けてくださいね」

これは症状好転でご機嫌になったら出たお世辞じゃありません。
私はどこでもこんな風に声をかけることにしているからです。
駅のトイレの掃除担当者にもたいてい声をかけます。

   「ご苦労様、おかげで綺麗に使えます」

あんまりそんな人は居ないと見えて、たいていびっくりされますが、
ときにはとても嬉しそうな笑顔になる方もいます。

近頃は参りませんが、現役時代に、辛い仕事からの逃避でしょう、
よく出かけた海外旅行で、諸国で見たトイレを思い出すと、
現代の日本のトイレは異次元的に美しい。

それもこれも、新しい水洗セットのお陰もありますが、
(どうも大手は宣伝のためどんどん提供するみたいですね)
古いトイレでも美しい状態。
どんな最新の水洗トイレでも手入れを怠ると、
2、3週間でどす汚くなるものです。
つまり最新のピカピカトイレほど、手入れが必要。
つまり、どこでも掃除担当者の皆さんががんばってくれているのです。

だから、気軽にねぎらいの言葉をかければ、
自分のやっている仕事は有用なんだ、そう気づいて、
もっと頑張ろう、という気持ちになり、
疲れも少しは取れるでしょう。

おっと、話がまた逸れました。
バスから降りて、我が家までの約300mの下り坂を歩き始めました。
朝より足取りが軽くなっている!
今朝はすでに起床後自然にストレッチを軽くやれるほど快調でしたが、
3度目の点滴と先生の言葉が私をさらに元気づけてくれたのです。

我が家ちかくの路上に落ち椿をたった一つ見つけました。
目が合いました。
目を細めて、にっこりしてくれました。
ちっちゃな両手もちらっと見えます。
ちょっとカラフルなトリケラトプスの頭部に似ていますね。
私のために、わざわざ路上に落ちてくれたのかも?

えっ?
折角だから、持ち帰ったのか、ですって?
いえ、持ち帰りはしませんよ。
だって、実は、別の人を待っていたかもしれないし、
恋人椿が続いて落ちてくるのを待って、
二人して天国に昇天するつもりだったかも知れないじゃないですか?

えっ?
椿にも天国があるの?
当然じゃないですか?
これだけ世界を食い物にして荒らしまくり、互いに殺し合っている、
人間にさえも天国を用意される神様ですよ。
人間って、他の生物に向かって威張れるほどの実績も心の美しさも、
全然ない、かなりみじめな生き物なんですから。




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by Sha-Sindbad | 2017-04-19 15:24 | CineEktar25/1.9 | Comments(0)