レンズ千夜一夜

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1777 戦士の休息(日曜日肺炎治療終り、アポクアリア28mmF2で散歩したりして)Part 2


今日4月24日月曜日、
診療所で血液検査と最終結果の診断を受けました。
血液は肺に関連するすべての項目で一週間で正常に復していました。
他の項目はすべて正常値。
肺の聴診もしていただきましたが、
「まったくなんの音もしませんから、
完全に直っているようです」

私が有頂天になって、
「昨日から心身清明になった感じで、散歩もしました」
すると、先生、あきれ顔で、
「そう調子に乗ってもらっては困ります。
肺炎は怪我やふつうの病気と違います。
適度に運動すれば、体がよくなるというのではなく、
絶対安静が前提なのです。
そんなすぐに平常運転は困ります」
私、「大丈夫です。
先生がおっしゃった安静期間、
5月6日までのスケジュールは全部キャンセルしましたから」
先生、一安心という表情でした。

私の周辺で肺炎罹患の体験者はいっぱい見つかりました。
全員ほとんど入院治療で、熱も幾度か再発した方もいます。
畏友RAさんの奥様のように、ついに適合する抗生物質が見付からず、
若くして亡くなってしまった方もいます。
私のように、かなり重症の肺炎でありながら、
受診直前から熱が下がったままで、
一週間で炎症が全部消えるなんて、どうやら異例中の異例。
医師もそんな患者は診たことがないそうです。

「とにかく当分は絶対安静に」、そう先生はおっしゃったのですが、
こうして目出たく完治したのですから、お祝いをしたい。
そこで、先生に内緒で、バスで近鉄奈良駅まで出ました。
30年以上も行きつけの中華料理店「飛天」で、
いつもの「黒酢のミルフィーユ酢豚ランチ」980円でお祝い。
おそらくかぶを巻いた料理で、黒酢と相まって、
とてもおいしい料理です。

さて、食後は図書館に行ってから帰ろうと、
奈良町の商店街を歩いている最中、
「おっと、今日開館しているか、調べなきゃ」
携帯で検索してみると、「本日休館」
せっかく全快祝にお宅で朗読CDを5点見つけようと思っていたのに、
がっくりしながら、反転。

丁度約1時間後に私の使う1時間1本の過疎地行きバスが、
午後2時24分に出ます。
よし、快調、と、あれこれ買い物して、
バス停近くのパン屋さんの喫茶スペースに収まり、
アップルパイとホット珈琲を楽しみつつ、ポメラで作文。
2時20分にお見せを出て、バス停で並ぶこと8分。
別のコースのバスが1本来ただけで、バス停には私一人。
おかしいな、と時刻表と時計を見比べて、あっけにとられました。
わたしゃ、1時間間違っていた!
もう2時台と思っていたのに、まだ1時だった!
1時には過疎地行きバスは運行していない。
すごすごと元来たパン屋さんに戻り、
今度はグレープフルーツジュースを楽しみつつ、50分待機。
まあ、どこでなにをやっても、私が世界の中心で叫ぶのですから、
変わりはありません。
またせっせせっせとポメラで作文。
このドジさ加減は疑いもなく肺炎の後遺症です。





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by Sha-Sindbad | 2017-04-24 23:59 | Apoquaria28/2 | Comments(0)

1776 戦士の休息(日曜日肺炎治療終り、アポクアリア28mmF2で散歩したりして)Part 1



親友のAMさんからお見舞いのメールを頂きました、

「肺炎は、私も過去2回なったことがあり、
いずれも入院治療しました。
熱が下がったり上がったりで、中々、大変でした。
熱が下がったからと油断しないでくださいね。
もっともホロゴンさんの持ち前のパワーで、
病気も吹っ飛んでしまうと思いますが…」
皆さん、肺炎にかかってきたのですねえ。
しかも、たいてい入院!

AMさんから驚くべき情報!
「熱が下がったり上がったりで、中々、大変でした。」
私もたった1度だけですが、8度6分から6度5分に下がった翌日、
つまり日曜日に1回だけ、7度2分に反騰したことがありました。
それで原因解明のために月曜受診したのですが、
反騰はそれ1回限りで、私の熱は肺炎治療を受ける前から平熱、
治療後も平熱というおかしな状態で1週間経過して、治療完了。

肺は左肺全部と右肺底部が白濁と、かなりひどい肺炎状態なのに、
熱はなく、他の症状は、脱力が少しあっただけ。
奇妙な肺炎だったわけです。
金曜日に再度レントゲンを撮った結果、白濁が半ば以上消えていました。
白濁は順調に減退しているとのおと。

医師からは厳命、
「2週間は絶対安静、毎日、半時間の散歩にとどめること。
バスに乗って出かけるようなことはいけません。」

そこで、昼食後(私が作りました、これが絶対安静?)、
どうにもこうにも我慢ができなくなって、家を飛び出しました。
手にしていたのはソニーα7、
これに付けたのは、私が極めて高く評価する広角レンズ、
アポクアリア28mmF2。
(医師に、撮影もしてよいか、尋ね忘れました)

使えば使うほど、宮崎貞安さんの傑作という確信が高まります。
結局、45分間ぐるりと周り(先生に内緒にお願いします)、
87枚撮りました。
平均値は150枚/時ですから、かなり撮影ペースは低落。
つまり、散歩の方に力点を置いていたわけです(先生に知らせてね)。

70枚ちょっと選択しました。
2回に分けてご覧頂きましょう。
すべて28㎜レンズの開放描写。
ソニーα7は感度を50まで落とせるので、
暑い位のかんかん照りの晴天でも撮れました。




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by Sha-Sindbad | 2017-04-23 20:45 | Fl.Apochromat135/2.4 | Comments(0)

1775 診療所(土曜日、点滴治療終了、ペラール24mmF4はますます活き活きと)

4月22日土曜日、点滴治療終了日。

畏友RAさんがとても啓発的な体力変化グラフを送ってくれました。
X軸を日の経過、Y軸(マイナス)は疲労度を示します。
毎日疲労し、回復します。
つまり、折れ線は一旦加工し、上昇します。
でも、連日過労が続きますと、
回復しているように見えて、前日の体力の線まで戻りません。
1日、2日、3日と活動を継続しますと、
疲労度は知らず知らずのうちに段々と累積していき、
抵抗力を次第に低下させてしまいます。
そのために、いつしか肺炎の原因となる菌に感染してしまい、
さらに、体力が低下すると、どっと肺炎を発症してしまう。
まさに私の生活、健康状況の変化を見事に図解してくれました。

今は、低下しきった体力曲線を毎日毎日上向きにしていく、
それが仕事です。
本日、6回の点滴がすべて完了。
抗生物質の錠剤服用は日曜日で完了予定。
さて、その時点で、RAさんが作成してくれた表の最上レベルまで、
体力が回復してくれるか?
明日1日どれだけ安静療養するかにかかっているようです。
がんばりましょう。

さて、本日の点滴治療にお供したのは、
リコーGXR
スーパーワイドトリプレットペラール21㎜F4.5
実質31.5mmですが、被写界深度は21㎜のままです。
開放で撮りますが、最近接を除けば、
1m前後から以遠の距離表示で目測設定をして、
ノーファインダー撮影です。
まさに「使えるレンズ」「使いたくなるレンズ」





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  [後書き]

    最初の一枚、ご覧になって、なにか見えましたか?
    神社道の土の道。
    ふと見下ろした私の眼に飛び込んで来たものは、
    ぐっと前方を見つめる兵士の横顔、
    なにかを叫ぶ男の横顔、
    もしかすると、猿?

    私はどうやら自分の観たいものを見つける才能があるようです。
    「才能」じゃなくて、ただの癖だよ。
    何の役にも立たないんだから。
    そうおっしゃる向きもあるでしょう。
    でも「才能」です。
    私の役には立つのですから。
    嬉しくなれるから、楽しくなれるから。
    それで十分じゃありませんか?

    そして、不思議にも、レンズたちは私の観たままに撮ってくれます。
    それがまた嬉しい。

    えっ?
    見えないって?
    御愁傷様。
    私のブログは、だから、ほとんどの人にはバカげているらしい。
    「なんで、こんなもの撮るの?
    一体なにを表現したいの?」

    ハッハッハー、ですね。
    表現なんか、なんにもありませんよ。
    世界中のロボグラフィたちとの出会いの喜びの記録。
    ただ、それだけ。
        ここに隠れていたの?
        ごきげんよう!

    このブログも別ブログ「わが友ホロゴン」も、
    写真家のブログなんかじゃありませんよ。
    ただの素人の写真日記。
    
by Sha-Sindbad | 2017-04-22 23:59 | Perar24/4 | Comments(0)

1773 危機を脱する(点滴の行き帰りには一番楽なホロゴンにしてみた)


月曜日から続いた肺炎治療も、運が良ければ、今日が最後。
終わったら、近鉄奈良駅までバスで出て、図書館に行こう、
そんな計画を立てて、バッグに忍ばせたのは、私のベストカップル。

    ソニーα7
    ホロゴン15㎜F8U

まず、レントゲンを撮り、無事点滴も済み、診察室に。
先生、2枚のレントゲン写真を並べて、

  「かなり肺の調子は回復しました。
  でも、もう一回、明日点滴しましょう。
  月曜日には血液検査をして、最終チェックをします」

ああ、もう一回で済むのなら、しかたないな。
先生、私の裏の計画を見抜いたかのように、

  「これほどひどい肺炎はあまりお目にかかったことがありません。
  その責任はみんなあなたにあります。
  自己管理をちゃんとしていない。
  (28.5度もあるのに、朝から晩までの外出を2日続けた!)
  肺炎は目立った症状なしに進行します。
  日々の生活をしっかりと健康的なものにしていたら、
  防げたかも知れません。
  昔なら、40日間入院隔離を当然指示するケースです。
  あと2週間は絶対安静をしてください。」

「奈良町あたりに散歩するのは?」

  「散歩は家の近くを半時間だけにしてください」

がっくり。
「でも、とても回復が早かった感じがするのですが....?」
と、私。
レントゲンはたった4回の点滴を処置した効果です。
ひどい肺炎がたった4回でほとんど治るものでしょうか?

  「そうですね。早かったですね。
  ウィルス性肺炎だったら、ぜんぜん効果がなかったのですから」

受付の女性にそっと尋ねてみました、

「とっても効果的な治療で、先生、とても良い先生みたいですね?」

女性、にっこり笑って、

  「名医として知られている先生です」

名医に巡り会えたのは幸運でした。
そこで、先生の指示にどこまでも従うこととして、
図書館行きは中止して、帰宅しました。

でも、ホロゴンは、往き30秒、還り3分だけそっと使わせて頂きました。
そのほとんど全部の写真を並べてみます。
私がホロゴンで撮りたいものの一つがタペストリーみたいな写真。
「タペストグラフィ」と命名しています。
そんな写真ばっかり撮れました。

ホロゴンウルトラワイドから抜き出したホロゴンは、
私にとっては、眼そのもの。
私の視界全部を写真にしたい、
そうだからこそ、私の体験の忠実な記憶になれる、
私はそう信じているからです。





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by Sha-Sindbad | 2017-04-21 20:01 | Hologon15/8U | Comments(0)

1771 お迎え(帰宅の私を迎えた落ち椿にシネエクター25㎜F1.9がキラッとウィンク)


4月19日水曜日、
診療所での肺炎抗生物質点滴治療3日目です。

診療所は、予約患者だけの診療日で混み合っています。
処置室のベッドでの私の点滴開始も40分ほど待たされました。
点滴が完了した後、担当医、女性です、
一枚のペーパーを手に、なぜかいそいそと登場。

   「ものすごく速く数値が好転しています。
   日曜日まで点滴と言っていましたが、
   どうやら金曜日あたりまででいいでしょう。
   最後にもう一度レントゲンを撮って、肺の状態を調べて、
   終わりということになりそうですね。」

あまりにスムーズな治療経過に驚きつつ、尋ねてみました、
「私の親友が30過ぎでやはり肺炎にかかり、
どちらかの肺が真っ白になりました。
肺炎は治ったんだけど、肺の白濁はそのまま残ったので、
風邪引きしやすく、肺炎につながる危険をいつも孕んでいる、
そう聞いたのですが?」

先生、にっこり笑って、

   「その方、ほかにも疾患があったのでしょう。
   肺炎だけだったら、治療すれば、大丈夫、綺麗になります」
   
これで本日の治療はめでたく完了。
私が昼食を用意する番なので、省エネのため、
近くのほっかほか亭に電話して、お弁当を2つ注文。
受取に行く道すがら、バス停の時刻表を見たら、
なんと7分後に我が家の近くのバス停を経路にするバス。
なにもかも順調です。

ほっかほか亭では、お弁当を受取りながら、

   「お宅のお弁当が一番家庭の味があって、おいしいですね。
   いつまでもここで続けてくださいね」

これは症状好転でご機嫌になったら出たお世辞じゃありません。
私はどこでもこんな風に声をかけることにしているからです。
駅のトイレの掃除担当者にもたいてい声をかけます。

   「ご苦労様、おかげで綺麗に使えます」

あんまりそんな人は居ないと見えて、たいていびっくりされますが、
ときにはとても嬉しそうな笑顔になる方もいます。

近頃は参りませんが、現役時代に、辛い仕事からの逃避でしょう、
よく出かけた海外旅行で、諸国で見たトイレを思い出すと、
現代の日本のトイレは異次元的に美しい。

それもこれも、新しい水洗セットのお陰もありますが、
(どうも大手は宣伝のためどんどん提供するみたいですね)
古いトイレでも美しい状態。
どんな最新の水洗トイレでも手入れを怠ると、
2、3週間でどす汚くなるものです。
つまり最新のピカピカトイレほど、手入れが必要。
つまり、どこでも掃除担当者の皆さんががんばってくれているのです。

だから、気軽にねぎらいの言葉をかければ、
自分のやっている仕事は有用なんだ、そう気づいて、
もっと頑張ろう、という気持ちになり、
疲れも少しは取れるでしょう。

おっと、話がまた逸れました。
バスから降りて、我が家までの約300mの下り坂を歩き始めました。
朝より足取りが軽くなっている!
今朝はすでに起床後自然にストレッチを軽くやれるほど快調でしたが、
3度目の点滴と先生の言葉が私をさらに元気づけてくれたのです。

我が家ちかくの路上に落ち椿をたった一つ見つけました。
目が合いました。
目を細めて、にっこりしてくれました。
ちっちゃな両手もちらっと見えます。
ちょっとカラフルなトリケラトプスの頭部に似ていますね。
私のために、わざわざ路上に落ちてくれたのかも?

えっ?
折角だから、持ち帰ったのか、ですって?
いえ、持ち帰りはしませんよ。
だって、実は、別の人を待っていたかもしれないし、
恋人椿が続いて落ちてくるのを待って、
二人して天国に昇天するつもりだったかも知れないじゃないですか?

えっ?
椿にも天国があるの?
当然じゃないですか?
これだけ世界を食い物にして荒らしまくり、互いに殺し合っている、
人間にさえも天国を用意される神様ですよ。
人間って、他の生物に向かって威張れるほどの実績も心の美しさも、
全然ない、かなりみじめな生き物なんですから。




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by Sha-Sindbad | 2017-04-19 15:24 | CineEktar25/1.9 | Comments(0)

1770 春景色(アポクロマート25㎜F2が診療所にお供して気を吐いた)



医師からは厳しい指示がありました。

  「当分絶対安静のこと。
  そして、重いものは持たない」

でも、間が悪いですね。
妻までかなり風邪が進行してしまいました。
彼女はどんなに辛い状態でも木曜日には必ず神戸に出かけます。
ここだけの話、木曜神戸だけは、孫より絶対優先。
理由は簡単。
孫は私に任せられるので。

でも、神戸に行くためには、なんとか体調を取り戻したい。
体力も要する月2回のこの楽しみが彼女の喜びの一つ。
そこで、私は、先週の8度6分のとき同様、
静養どころか、従前と同じ仕事を続けることになります。
   お布団の上げ下ろし、
   三度の食器の片付け、
   食器洗い。
   階段と2階の掃除、
   お風呂の準備等、
仕事は一杯あります。

でも、だんだんときびきびできるようになっています。
そこで、今日は密かにバッグにカメラ一式を忍ばせました。

   オリンパスEP-L1
   アポクロマート25㎜F2

このレンズも大変に評価の高い、市場価格も高い逸品。
私が買えたのはいつもの通り、安かったから。
なぜ?
前にも書きましたが、
ヘリコイドリングは天の岩戸ほどじゃなくても、
オデュッセウスの王宮の扉ほどは重い。

でも、その重い扉をぐいぐい引き上げる苦労をしてもなお、
使いたい理由があります。
最短40㎝まで近寄れて、
描写はキノプティックならではの重厚そのものだからです。

このヘリコイドリングを、あらかじめ被写体の距離に応じて、
その近くまでぐいぐいと回しておいてから、
ファインダーで精密に合焦させる、という便法をとっています。

ところが、このファインダーが白昼ほとんど視認できない。
かなり苦労しつつ、31枚撮りました。

陋屋からバス停までの300m、診療所からバス停までの30m、
これが今回の路傍距離。
10 mちょっとで1枚だから、まあ平均か平均以下。

でも、今回の後半あたりは、私の原則である開放ではありません。
帰宅して気づいたのです。
ヘリコイドリングを苦労してねじ回している合間に、
とても軽妙に動く絞りリングがちょっと動いていた!
いつもは必ず開放かどうかチェックするので、
肺炎の影響で、頭が働いていなかったようです。

でも、写真を子細に眺めても、どこからF2.8付近に変わったか、
まるで分かりません。
キノプティックレンズは開放だから画質が落ちるわけではなく、
かつ、開放でも深々とした深度の見かけを備えているからです。
写真は平凡なロボグラフィですが、描写には、満足。

でも、医師の指示に背いたのではないか?
ちょっとというか、かすかというか慚愧の念。
そんな感じをもっても、やはり明日も持ち出すつもり。
さて、なににしようかな?




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by Sha-Sindbad | 2017-04-18 23:39 | Apochromat25/2 | Comments(0)

1745 ニューレンズ!(フローライトアポクロマート135㎜F2.4を聞いたことある?)


宅急便のボックスの中から登場したのは、
見たこともないレンズでした。

長さ128㎜
直径59㎜
前玉の直径54㎜
重さ380グラム
最短撮影距離は、
オリジナルのヘリコイドだけでは110㎝、
フォクトレンダーMマウントリングを使っても、95㎝。
名前は、

    フローライトアポクロマート135㎜F2.4

私が所有したもっとも大口径の135㎜は、
コンタックス用のプラナー135㎜F2
このレンズにはちょっと明るさが及びませんが、
重さは半分近い。
使い勝手ははるかに勝ります。

プラナー135㎜F2の作例は一枚も残っていません。
おそらくポジのファイルの中には残されているでしょう。
でも、このポジたち、いわば感傷的に保存しているだけで、
フィルムスキャナーのない現在、
取りだしてチェックしたいという気分にはなれません。

これから当分、このフローライトアポクロマート135㎜F2.4を試写します。
もうレンズ資金が枯渇した私にとって、
古典的な名レンズを新たに試写できるのは、
宮崎貞安さんからの依頼があったときだけ。
いつもワクワクしますが、
宮崎貞安さんにとっても、望遠レンズ製作は初めて!
詳しいスペックは分かりませんが、
なにしろ超大手メーカーから、宮崎さんの依頼どおりに、
研磨製作をしてもらったフローライト(Fluorite、蛍石)を駆使した最新レンズ。
でも、宮崎さんが希求するのは、現代における古典レンズ。
現代の超高解像の望遠レンズたちと違うのか?
どう違うのか?
楽しみ。

昨日一日中外出して、かなり疲れましたので、
試写は明日に回し、本日は、屋内を自然光でざっと撮ってみました。
ソニーα7に付けて、全部最短撮影距離の95㎝、絞りは開放です。
露出はニュートラル、いつも通りレベル補正だけを軽く使って、
明るさを統一しています。

風景写真家高田誠三さんから頂いた額縁付き作品の切り取りも含めて、
フローライトがかなり活躍している、そんな風に思わせてくれる、
温かいコントラストで、実に生き生きと躍動する画像。
これはますます試写が楽しみ。

販売価格はまだお聞きしていませんが、
これはかなりお買い得の名レンズとなりそう。





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by Sha-Sindbad | 2017-02-28 18:07 | Fl.Apochromat135/2.4 | Comments(0)

1704 ただ、さりげなく(キノプラズマート25mmF1.5は普通のものが好き?)Part 1



ありふれたものを撮って、ありふれていないイメージを生み出す、
そんな名人がいます。
私が大好きなブログは大抵そんな写真で溢れています。
私の場合は違います。
ありふれたものを撮って、ありふれたイメージを写真にするだけ。

だけど、私だけに分かる仕掛けが隠されています。
私は、そんなありふれたイメージに異形の存在をはっきり知覚する、
そんなアプローチを自然にしてしまいます。

私はとても平凡でありきたりの人間です。
ずっとそんな人生を送ってきました。
でも、至る所で、そこにあるはずのない、あるいは、
この世にあるはずのない、生まれて初めてのイメージに出会って、
心をときめかしてしまうのです。

それが実体のある存在でなどと、信じたことはありません。
私の心の中のイメージ、ただの幻像だと、心得ていながら、
でも、こんなところに隠れていたんだねえ、と心がときめく。
実体はなくても、リアリティを感じることができる。
一種の幻覚ですが、とても地道で、とてもありふれているので、
「幻知覚」とでも言うことができそうです。

子供の頃からそうでした。
だから、誰もが程度の差はあれ、私と同じような幻知覚をもっている、
私はぼんやりとですが、そう考えてきました。
今では、どちらかと言うと、少数派らしいと分かっています。
この幻知覚には法則性などないので、
同じように感じる人はむしろ少ないらしい、
ということも分かってきました。

ロボグラフィ、というのは、まさにこの幻知覚の体験写真。
私の撮る写真には、かなりの割合でロボグラフィが含まれています。
私の幻知覚は、私の固有の法則に沿っているらしくて、
ぱっと一目見ただけで、それと知覚し、
いつ観ても、同じものが浮かび上がります。

幻知覚の持ち主でない方が私のブログを見ますと、
笑ってしまうでしょう、
「この人、なに撮っているの?
こんなゴミ箱写真を平気で掲載するなんて、
写真の選び方をぜんぜん知らない、ド素人だね」

我が家からバス停までの3分間と、新大阪で撮った写真たち、
オリンパスEP-L1にキノプラズマート25㎜F1.5を付けて撮りました。
全写真、なんでこんなところを撮るの、と、
誰もが納得しないゴミ箱写真。
それに引き換え、私はご機嫌です。

上記のようなことを意識的に覚知したのは7年ほど前でしょうか?
本ブログと別ブログ「わが友ホロゴン」を始めた頃は、
まだ、少しは人にアピールできる写真を掲載できるだろう、
そう考えて、かなり人目を意識して、写真を厳選していました。
ところが、まったく人目など惹かなかったので、
なんだか自分の写真と、人が写真に求めるものとがずれている、
そんな風に気づき始めました。
そして、掲載写真の主流が次第にロボグラフィに移るにつれて、
人にアピールするなんて、私にはなんの意味もないことが分かってきました。

「忠臣は二君に仕えず 」で行かなくちゃ。
なぜって、人生は短い、「少年老い易く学成り難し」だ!
ロボグラフィが私の命なんだから!
そうはっきり自覚したのは5年ほど前でしょうか?

というわけで、もう今回も、ロボグラフィだけをずらりと並べました。
キノプラズマートも、スピードアナスチグマート25mmF1.5に劣らぬ、
幻知覚レンズなんだなあ、とご機嫌になっています。





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by Sha-Sindbad | 2017-01-03 00:07 | Kinoplasmat25/1.5a | Comments(0)

1668 田舎町(スピードパンクロ35㎜F2が久しぶりに大和西大寺を一回り)Part 2

スピードパンクロ35㎜F2撮影分の残り半分は、
近鉄奈良駅界隈と我が家近くのバス停付近。

光景もレンズ描写も、なにもかも地味ですねえ。
とにかく徹底的に地味。
でも、私にはこんな写真が、こんな光景が好きなのです。

昔、読んだことがあります。
天文学などの観測者、CIAの分析官は、
一枚の写真から万を単位とする情報を探り出してしまうのだそうです。
私たちはせいぜい一桁単位の情報かも知れませんが、
とにかく写真を見ると、なにかしら情報を手に入れている。

でも、その手に入れる情報は人によって全然違います。
言語情報でも多かれ少なかれ同様のことが起こりますが、
その変異度は、イメージに比べると、かなり狭い。
受け手ごとに異なる情報を与える、
この辺りが写真イメージの面白さですね。

でも、人に写真を見せる度にいつも思うのですが、
大抵の方に私の写真が与える情報はかなり限られているようです。
極めて親しい友人を除けば、ほとんどの人は無反応。
まさに、The rest is silence.




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by Sha-Sindbad | 2016-10-27 22:49 | SpeedPanchro35/2 | Comments(0)

1620 神域 (エルマリート28mmf2.8は神さびた林の中でなにを見たか)



レンズの中には、カリスマ的とも言える別格のレンズが幾本かあります。
どれをそれに数えるかは、人によって違うでしょう。

自分で使いもしないでカリスマレンズと崇めても意味がありませんから、
自分で使ったレンズの中から選ぶことになりますが、
さて、それではどんな性格のレンズをカリスマと呼ぶのか?
これもまた、人によって違うでしょう。

いろいろなアプローチがありそうです。
レンズとしての光学性能。
描写性能の卓越性。
歴史的な貢献。
名声。
これら全部の総合評価から、評価は下されることになるでしょう。

でも、私はもう少し違った角度も加味したいのです。
要するに、コントロール可能か?
カリスマは崇拝者たちの手の届かない遥かなる高みに居ます。
ディーバに似て、いかなる意味でも誰も制御などできないのです。
私にとっては、ホロゴン15㎜F8というレンズがまさにそれですが、
コントロール不能という点ではエルマリート28mmf2.8も負けていません。

私は第2世代以降のレンズを使ったことがないので、なんとも言えませんが、
エルマリート28mmf2.8第1世代を使っていつも思うことは、
このレンズを思うように使いこなすのはとても難しい。
だから、エルマリート28mmf2.8を持ち出すときは、
このレンズにある撮影効果を期待して、ということはありません。
なにかうれしくなるような写真をプレゼントしてくださいね、
というスタンス。

雨模様の神社の林間道を半時間散歩してみました。
何時歩いても、だれかに出会うということがほとんどありません。
その代わり、ロボグラフィたちが待っていてくれました。

エルマリート28mmf2.8ならこう撮ってくれるだろうな、
などと、予測することは一切いたしません。
「お願い、ご機嫌が顔を見せてね」というスタンス。
撮ってくれた写真をつくづく眺めながら、感じることは、
やっぱりカリスマ!

蛇足ですが、また、信じがたいとは思いますが、
すべてF2.8開放で撮っています。




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by Sha-Sindbad | 2016-07-30 17:46 | Elmarit28/2.8 | Comments(0)