レンズ千夜一夜

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391 女神 (ズミクロン50mmf2はただのシャープレンズではなかった)



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「釣りはフナに始まって、フナに終わる」そうです。
写真世界でも同様な言葉があります、

    「ライカはズミクロンに始まって、ズミクロンに終わる」

私もご多分に漏れず、ライカM4-Pを手に入れたとき、
ズミクロン50mmf2(第3世代)を手に入れました。
私は当時まだ、ライカを使えるほどの腕がなかったのです。
結局使い切れないままに、手放してしまいました。

ブログを拝見してつくづく溜息が出てしまいます。
皆さん、ニューカメラを易々と使いこなしておられます。

私はよほど才能がないのでしょう。
ズミクロンを手放した後、いろいろなライカレンズを試してきましたが、
ろくな写真が撮れないまま。

ズミクロン50mmf2も、固定鏡胴のオールドズミクロンに憧れ、
新品同様の超廉価版を手に入れて、
「これ贋物じゃないのかな?」と、
おっかなびっくり使ってきましたが、
今日、本腰を入れて使い続けてみて、ついに納得しました。

銀塩で撮っても驚愕させられたのですが、超精密画像。
でも、ただの精密画像ではありません。
とても自然なのです。
パンタッカー50mmF2.3のような魔術性は稀薄ですが、
けっしてドライではありません。

凹みに置かれた女神像を開放で撮ってみました。
しっとりとした味わい。
今すぐに、ライカの締めレンズとするつもりはありません。

キノプラズマート50㎜F1.5だっていつか使ってみたい!
マクロプラズマート50㎜F2.7だって欲しい!
でも、パンタッカーだって、私にとっては夢のレンズ。
そんなところへ、ズミクロン50mmf2が堂々登場した感じです。
ズミクロンがパンタッカー50mmF2.3とコンビを組めば、
メイヤーの2本に負けぬ夢コンビになるかも知れません。
要は、使い込み方次第、使い方次第ですね。
がんばらなくちゃ。
また、目標が1つ増えました。
by Sha-sindbad | 2012-07-14 22:50 | Summicron50/2 | Comments(6)

388 高校生 (ペンタック38mmF2.9は由緒正しい家柄なので、清く正しく使いましょ)



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taketyh1040さんから、前回の写真について、
ノーファインダーでよく撮れているとお褒めの言葉を頂きました。
でも、実のところ、ノーファインダーというのは簡単ですね。

私のやり方を紹介しておきます。
実に簡単。

まず、35mmよりも広角であれば、被写界深度で撮れますので、
これはもう練習不要。
50mmよりも長焦点になると、少し難しくなります。

私が決めている鉄則があります。

被写体と私との距離を測ってレンズ指標を修正する、これはしません。
そんなに器用ではないので。

    その逆。
    距離をあらかじめ設定しておいてから、
    その距離まで接近して、カメラを腹に付けるようにして撮ります。
    
ノーファインダー撮影は、距離感覚を身に付けることが大切です。
あなたは、たとえば1.4mを目測できますか?
私はできません、だから、

    1、1.5、2、3mの4つの距離だけ身につけるように訓練しています。
    ヘリコイドにもこの距離順に、白、黄、青、赤の丸印を貼っています。
    最短がかなり短いレンズの場合は、最短距離に緑丸を付けています。
    50mmのノーファインダー撮影のときは、原則として絞りはF5.6か8にします。

昨日、中華服を撮る1分ほど前です。
歩いていると、
女子高校生が私の右横を追い抜いて、
左のファッションビルにすっと逸れました。
1.5mに設定していたので、腹のカメラをちょっと左にひねって、
その方向は見ないで、一枚シャッターを切りました。
幸運にも、しっかり合焦していました。
女子高校生がビルの広告写真を見上げているような感じに、
ちょっと傾きました。
身体をひねって撮ったので、カメラが歪んだだけ。
全部、幸運な偶然です。
「神様のプレゼント」、そう呼んでいます。

撮った次の瞬間、画像をチェックしているカメラマンを見ますが、
それはしません。
撮れたか撮れなかったどちらかですし、
撮れなかったとして、あなた、追いすがってもう一枚撮りますか?
こういうのを「未練がましい」と言います。
縁がなかったのです。
あきらめましょう。

娘から尋ねられました、

    「ああいうのって、盗撮じゃないの?」

私、断固として、

    「違うよ、ストリートフォトだよ」

どう違うのか?
動機が違います。

    汚い動機で撮れば、盗撮。
    美しい人をひたすら賞賛する動機で撮れば、盗撮ではない。

清く正しく生きましょう。
そうすれば、写真も清く正しいものになります。
もし疑われても、カメラの写真ファイルをチェックすれば一目瞭然。

もしあなたの心にちらっとでも、
「これ、盗撮なんじゃないかな?」
という気持ちが浮かんだら、撮るのをやめましょう。

いつも浮かぶのであれば、
ストリートフォトはやめましょう。
あなたの心には不純な思いが渦巻いているのかも知れませんからね。
花と自然だけ撮りましょう。
by Sha-sindbad | 2012-07-11 17:28 | Pentac38/2.9 | Comments(2)

387 中華服 (ペンタック38mmF2.9はダルメイヤーの本流レンズかも?)



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完全に夏です。

出勤日、リコーGXR+A12を持ち出しました。
レンズはごく古いもの、

    ペンタック38mmF2.9

あれあれ、液晶ファインダーがまったく見えません。
反射が激しいうえ、露出をマイナス1.5に設定しているので、
画面が暗黒状態。
合焦部分が白く輝くフォーカスアシストも見えません。

ペンタックは宮崎さんの改造版なので、
宮崎さん特性のフォーカシングリングの距離指標はくっきり見やすい。
その上、3メートルに赤丸を張り付けてありますから、
距離指標で撮影距離を設定しながら、ノーファインダーで撮りました。

どんなにカンカン照りでも、
ペンタックは柔和な表情で写ります。
穏やかで豊かな人間性を秘めたおじさん風の写りです。
ダルメイヤーの本流を行くレンズなのかもしれません。

末永くつきあいたいというスタンスのレンズですね。
by Sha-sindbad | 2012-07-10 18:39 | Pentac38/2.9 | Comments(6)

363 猫 (キネタール50mmF1.8はやっぱりスーパーレンズ!)



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昨日土曜日に続いて、今日も持ち出しました。

    キネタール50mmF1.8

自宅からずっと歩き通して、奈良町に入り、
元興寺の庭をのぞいてみました。
花盛り。

我が家の末娘(猫ですが)静そっくり、
と言っても、静ほど美しくはありませんが、
かなりきりっと美貌の猫が姿を表しました。
もちろん私が猫ずきで、しかも写真好きと分かったらしく、
花の間でしばしポーズをとってくれました。
数枚撮った後で、

    「じゃ、別の場所で撮ってみてね。
     ユージン・スミスの「楽園への歩み」の猫バージョン!」

と言ったかどうかは、ちょっと不明ですが、
すたすたと、私の前を通過して、2本の木の間に。

キネタール50mmF1.8は実効75㎜の長焦点なので、
そのままの位置でただカメラを持ち上げるだけで撮れました。

宮崎さんに先ほど改造のお礼の電話を差し上げました。

宮崎さん、「真っ黄色になるのは、どう処理していますか?」
私、「えっ、黄色になりますか? ぜんぜん気が付かなかったですよ」

そう言えば、黄色っぽいのかも知れません。
でも、昨日の陶器の犬の白い毛の部分だって、
純白ではないにしても、黄色っぽくは感じません。
以前使ったリンホフ用のクセノタール105㎜とか、
東独ツァイスのパンカラー55mmF1.4なんか、
どんな画像も真っ黄色でした。
それに比べたら、かわいいものです。

その上、私の場合、ほとんど色彩のない光景を撮りますし、
色と言えば、赤だけしか撮りませんので、
むしろ好都合かも知れません。
今日500枚ほどキネタール50mmF1.8で撮りましたが、
その中で一番のお気に入り。
by Sha-sindbad | 2012-06-17 21:29 | Kinetal50/1.8 | Comments(2)

354 カルメン (ペンタック38mmF2.9をクック・シネマ25mmF3.5と比べてみた)



ダルメイヤーのペンタック38mmF2.9を持ち出しました。

行きつけのインド料理店で、
ナンとチキンカレー、タンドリーチキン、
カボチャナン、アイスクリーム、アイスチャイ。
いつもいただく定番ですが、飽きませんね。

職場への帰り道、いつもの道を歩いて帰ります。
いつもの古書店のショーウィンドウには、
まだカルメンに化けたミカエラがいました。

クック・シネマ25mmF3.5とほぼ同じ構図になるようにして試写。
開放です。
ほぼボケレンズ風。
でも、なんだかおっとりとしたたたずまい。

これが昔からのダルメイヤーのライトモチーフなんだ、
そう納得して、にっこり。

    テーラー=ホブソンの明晰もいいけれど、
    ダルメイヤーの茫洋はもっといい。




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by Sha-sindbad | 2012-06-08 21:54 | Pentac38/2.9 | Comments(0)

341 自転車 (オリオン15-28mmF6はピーカンでも開放が鉄則?)



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今日はOrion15-28mmF6を持ち出しました。

ライカ用28㎜レンズの中で、このレンズが占める位置は、
私にとってはかなり大きい。

なぜなら、とても小さく、とても軽いからなのですが、
それ以上に、とてもよく写るから。

開放値がF6と、ダントツに暗いのですが、
この開放でも、実は絞り羽根が若干閉じています。
つまり、ほとんどのレンズの常識、
1段絞ったあたりが一番よい画像、
この一番よい画像を開放から出せるよう、
ロシアのレンズ製作担当者は自粛してしまったのです。

今日はリコーGXRとライカM3に付けて撮りましたが、
終始開放のまま。

どうですか?
このキリリと引き締まった写りは?
by Sha-sindbad | 2012-05-26 22:51 | Orion28/6 | Comments(0)

333 奈良町 (パンタッカー35mmf1.8は心やさしいときに使いたい)



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パンタッカー35mmf1.8は、F2.3系列のレンズとは一味違うようですね。
パンタッカー50mmF2.3は、私のいわゆるメタモルレンズ。
つまり、私の予想のつかないメタモルフォーゼを起こしてくれます。

パンタッカー35mmf1.8では、メタモルフォーゼは起こりません。
ナイーブな淡彩の画像を生み出してくれます。

私がリコーGXR/A12の画像設定を、
彩度、コントラストどちらも、5段階中下から2段目に、
シャープネスを最低にしているせいもあるかもしれません。

でも、パンタッカー50mmF2.3もライカM9で同じような設定。
どうやらF2.3系列のレンズの方が切れ込みが深いようです。

でも、F1.80列のレンズが劣るというわけではなさそうです。
けっきょくは、好み、テイスト、撮影意図の違いによって、
どれだけ個性を活かせるかということになりそうです。

私にとって、現在のところは、パンタッカー50mmF2.3は絶対。
でも、パンタッカー35mmf1.8を活かしたいときが来るはず。

この3枚はかなり平凡な写り、平凡な撮り方ですが、
とりもなおさず、私がレンズの力にだけ頼って撮っている証拠。
それしか方法がないのですから、
それでよいのです。
by Sha-sindbad | 2012-05-16 21:36 | PanTachar35/1.8 | Comments(0)

332  美しき女性たち (ダルメイヤー25mmF1.9は幽玄郷への扉なのかな?)


スーパーシックス25mmF1.9を2度続けて使ったので、
兄弟レンズ間のバランスをとる必要が生じました。

    ダルメイヤー25mmF1.9

この2本のレンズは、いわば父違いの兄弟。
後者の父はペッツバールだそうです。
どう違うのでしょうか?
ちょっと確かめたくなったこともあります。
今日の出勤に持ち出しました。

雨交じりの曇天なので、終始開放で撮れました。
たしかに明確に違います。

スーパーシックスは開放でもまるで崩れません。
折り目正しい正統派の御曹司というたたずまい。

一方、ダルメイヤー25mmF1.9はどうでしょう?
3枚の写真で、ご自分の目でご確認願いたいのですが、
壮大にグルグル回ります。
中央の合焦部の見事さをこのグルグルぼけが際立たせています。
なんだかキノプラズマートに近い雰囲気ですね。

まさに幽玄郷。




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ダルメイヤーらしい、あたたかい色合いと厚みがあって、
ダルメイヤーのエンラージングアナスティグマート50mF3.5と、
描写性がそっくり。
とても楽しいレンズですね。
F1.9兄弟というのは、ダルメイヤー家でも出色の優れものかも?
ダルメイヤーの入門版レンズとしては、これが最高かな?

オークションで、ダルメイヤーの37㎜F1.9が出品されています。

売り手は、周辺の激しいグルグルぼけの作例をもってきて、

    「スーパーシックスの刻印はないけれど、
     スーパーシックスのグルグルぼけの特徴が出ているので、
     間違いなく、スーパーシックスである」

でも、この37㎜の作例のぼけ具合は、
少なくとも私のスーパーシックス25mmF1.9とは違います。
私が少なくとも4回使った結果では、
グルグルぼけは一度も発生していません。

kinoplasmatさんのDallmeyer SuperSix 25mm の頁にも、
素敵な作品が24枚も並んでいますが、
1枚にかすかに発生しているだけで、
残り全ての作品にグルグルぼけは見られません。

オークションの作例は、
むしろ今回のダルメイヤー25mmF1.9のぼけ具合とそっくり。
なんだかペッツバール型ではないかと思えるのですが、
ほんとうはどうなのでしょうねえ?
くわしい方のご意見を聞きたいところです。
by Sha-Sindbad | 2012-05-15 18:16 | Dallmeyer25/1.9 | Comments(2)

327  蔓  (キノプラズマート25mmf1.5bはF2.8で完璧に)



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キノプラズマートは、光が許す限り、開放、
これが鉄則でした。

でも、キノプラズマート15mmf1.5でその鉄則を撤廃。
その合焦範囲が中央ほんのわずかな範囲と、
余りの狭さに驚いて、これじゃ写真にならない、
中央のシャープな画像部分をできるだけ拡大しなきゃ!
そう考えるようになりました。

この方針はキノプラズマートだけではなく、
スピード・アナスティグマートにも適用しましょう。
このレンズもかなり広い部分が暴れるのですから。

そこで、まず、キノプラズマート25mmf1.5bを試しました。
リコーGXR/A12に付けて、37.5mm相当で撮りました。
それが今回の写真。

これでもまだ合焦部分は狭いし、
周辺にグルグルボケは出ます。
それでも、中央合焦部分はかなり見事。

明日は、スピード・アナスティグマート25mmF1.5を試してみます。
by Sha-sindbad | 2012-05-10 21:50 | Kinoplasmat25/1.5b | Comments(2)

320 落ち葉 (マクロスイター26mmF1.1はマクロレンズだった)



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マクロスイター26mmF1.1の作例をもう一枚続けます。

最短に近い、近接距離。
傘を差したまま、しゃがみ込んで、撮りました。

いい歳をした背広姿の男が、
マッチ売りの少女のように、しゃがんでいるのです。
少女なら、哀れを誘うところですが、
男では様になりませんね。
不審を呼ぶのが関の山。

いきなり逮捕されて、
「えん罪だあ、写真を見れば分かる!」
天下国家のために粉骨砕身努力する、清貧清廉をもって鳴る小沢先生が、
秘書とグルになって、政治資金規正法違反をしたと疑われる時代です。
今回の写真は、かえって私の犯罪の動かぬ証拠となるかも?

そう言えば、この写真、どこがいいのでしょうね?
どこもよくないのでしょうけど、
私は確信できました、

    このレンズ、マクロとしても使えるな。
by Sha-sindbad | 2012-05-03 23:07 | MacroSwitar26/1.1 | Comments(6)