レンズ千夜一夜

3.2 トポゴン25mmf4 「2 トポゴン25mmf4に愛を!」


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お断りしておきます。

このブログは、クラシックレンズテストではありません。

たとえば、トポゴン25mm f4って、どんな写りなんだろう?
そんなことを知りたい方に、このブログは無用です。

トポゴン25mm f4って、どんなレンズなんだろう?
そんなことを知りたい方も、このブログは無用です。

じゃ、なんなの?

レンズへの愛と感謝の気持ち、
ただ、これだけです。

私は、たとえば、トポゴン25mm f4がどんな写りをするのか、
ちっとも理解していません。
私が撮ったら、こんな風に撮れた、ただそれだけ。

その写りがトポゴンの特質を表すものかどうか、
そんなことを、私にはどうでもよろしい。
カメラに付けて撮るときの思い入れが、
レンズごとに独特なのです。
そんな気持ちをかき立ててくれないレンズは、
私には無縁。

トポゴンは、私をとても軽い気持ちにしてくれます。
涼風がトポゴンを抜けてやってくる、そんな感じなのです。

トポゴンは白い鏡胴がとても美しい。
とても見事なペイントで黒々と輝いているニコンに付けると、
パンダになります。

抜けの良さはホロゴンなみ。
つまり、ホロゴンとは兄弟みたいな存在なのです。
どちらが兄さんか?
ホロゴンと言いたいところですが、
トポゴンの方がずっと年上なのです。 
# by Sha-sindbad | 2011-05-13 23:49 | Topogon25/4 | Comments(0)

3.1 トポゴン25mmf4 「1 トポゴン25mmf4はすっきりレンズ」

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3番手は、1950年にツァイスが出した、広角レンズ。

トポゴン25mm f4

2群4枚、いずれも薄い半球形のレンズが2枚ずつ、
同心円状に、前後に向かいあっている、
とてもシンプルな作りのレンズです。

大きな前玉でさえ、1㎝ないのですから、
とても小さなレンズをギリギリまで研磨したようです。

トポゴン型のいわばコピーレンズが、
ニコン25㎜、オリオン28㎜。
どちらも、もっと分厚いガラスで構成されているようです。
まずは、どんな写りか、見ていただきましょう。



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# by Sha-sindbad | 2011-05-12 21:57 | Topogon25/4 | Comments(0)

2.6 ズマール50mmf2 「6 パンフォーカス派から鞍替え?」


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畏友RAさんからズマール50mmf2を借りて、
生まれて初めて、大和郡山城で撮りました。

びっくりしました。

開放では像が緩むと記載された記事を読みましたが、
とんでもありません。
まったく緩まず、ボケ味もとろんと滑らかで、素敵な画像でした。

ライカM9で撮っても、印象はぜんぜん変わりません。

元来、私はパンフォーカス派で通してきました。
近頃、ちょっと様子が変わってきました。
開放もつまらなくはないな。
# by Sha-sindbad | 2011-05-11 23:10 | Sumar50/2 | Comments(0)

2.5 ズマール50mmf2 「5 基本的に銀塩」


デジタルカメラの超高性能レンズによる超絶描写に慣れると、
たいていのカメラマンは、さらに完璧を求める方向に進むようです。

本当に凄い世界ですね。
私は基本的に銀塩派です。

そんな私がライカM9に手を出したのは、ひとえにフィルム代ゆえ。
かくして、メインは銀塩、サブはデジタル、
この方程式ができあがりました。

どんなデジカメでもそうなのではないかと思うのですが、
超絶描写は、レンズの進歩もさることながら、
かなりソフト的な処理に依存しているようです。
私は、シャープネスは零、彩度、コントラストも低めに設定し直しました。
なんだ、その写りは銀塩とほとんど変わりがないじゃないか!


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# by Sha-sindbad | 2011-05-10 22:42 | Topogon25/4 | Comments(2)

2.4 ズマール50mmf2 「4 ライカの持ち味って?」


ライカのレンズの持ち味って、なんだと思いますか?

私には、こう思えます。

やさしさと節度。

つまり、けっして無理をしていない。
人を驚かせる画像ではなく、
人を和ませる画像をくれる。

カルティエ=ブレッソン、木村伊兵衛が成功したのは、
ライカを使ったからでした。

ルポルタージュには、切れ味の良いニコンが適しているかもしれません。
人間の心のひだを撮った、この二人の写真家は、
ちゃんと自分のことが分かっていた、そんな感じがします。



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# by Sha-sindbad | 2011-05-09 23:05 | Topogon25/4 | Comments(0)

2.3 ズマール50mmf2 「3 ボケ玉って誰が言ったの?


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近頃、ズマールを名人に研磨してもらうのがはやっています。
ボケ玉の悪名高かったズマール50mmf2が、研磨してもらうと、
見違えるほどの鮮鋭描写に生まれ変わるそうです。

私がこのレンズを欲しくなったのは、
畏友RAさんにお借りしたことから。
そんな研磨をしてもらったわけではないのに、
そして、そんなにクリアーなレンズではないのに、
その描写は、柔和なのに、見事な切れ味でした。
フィルム数本だけで、私はズマールに惚れ込んでしまったのです。

やがて時が満ちて、
オークションで猛烈に廉価なズマールを落としました。

我が家に到着したズマール50mmf2は、
研磨されたわけではないのに、
レンズ、筐体そのすべてが輝いていました。
№1のレンズ写真にご覧のとおりです。

とても良心的な日本のクラシックカメラ店の出品でした。

おかげで、とても楽しく撮影ができ、
とても仕上がりが楽しみなレンズが一本増えました。
# by Sha-sindbad | 2011-05-08 21:46 | Topogon25/4 | Comments(0)

2.2 ズマール50mmf2 「2 ズマールはやさしさで」



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# by Sha-sindbad | 2011-05-08 00:01 | Comments(0)

2.1 ズマール50mmf2 「1 ボケ玉参上!」


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マクロスイターに続く第二弾は、

ズマール50mmf2

ライツは、このレンズを出すまで、
エルマー50mmf3.5、ヘクトール50mmF2.5と、
開放値は2.5止まりでしたが、
1933年にようやくf2という、大口径レンズの1つの基準線を超えました。

長年、ボケ玉として、悪名の高いレンズでした。
グルグルボケを喜ぶようになったのは、
せいぜいこの10年ほどではないでしょうか?
それまでは、ボケ玉はボケ玉でしかありませんでした。

私も、ごく最近まで、ボケ玉を敬遠してきました。
パンフォーカスを原則とし、
大口径のレンズを使っても、ほとんど常に絞り込みで使う。
レンズ特有の画像変化はあまり好まない質だからです。

それなのに、今、
私はこのレンズにぞっこん惚れ込んでいます。
私の先入観をぶっとばすような開放描写。
一口で言えば、さわやかな写り、でしょうか?


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# by Sha-sindbad | 2011-05-06 22:05 | Topogon25/4 | Comments(0)

1.4 マクロスイター50mmF1.8 「4 室生寺で土門拳を思い出していた」


室生寺をマクロスイター50mmF1.8で撮ってみました。

私は、風景写真とは無縁なのですが、
土門拳を思い出し、入江泰吉を思い出すと、
撮り方も神妙にならざるを得ません。

三脚こそ、みんな人にやってしまって、手元にありませんが、
いにしえを偲ぶ心は残しています。

こんなとき、スイターは適切な選択だった、
そんな感じがしているのですが.....



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# by Sha-sindbad | 2011-05-05 23:41 | MacroSwitar50/1.8 | Comments(0)

1.3 マクロスイター50mmF1.8 「3 水も滴るよいレンズ」


マクロスイターは女性ポートレートに最適だと言われています。
この評価はかなり当たっているように思います。

私は、生涯妻一筋、女性には詳しくない朴念仁ですが、
幾度か行きずりですが、忘れることのできない女性にすれ違いました。
よく言われる表現に「匂うがごとき」という言葉がありますが、
本当に、なにか得も言われぬ香りがくゆり立つような、
玄妙な気配が発散しているようでした。

男性がその女性のために喜んで命を捨てる、
そんないわば宿命の美女はみんな、
そんな雰囲気を持っていたに違いありません。

そんな美女に共通していることは、
とても湿潤な湿り気を帯びた艶やかな肌ではないでしょうか?

白楽天の「長恨歌」にこうあります。

      春寒賜浴華清池
      温泉水滑洗凝脂

楊貴妃の肌もまた、白く、しっとりと濡れたように、
なめらかで、艶やかだったのです。
「水も滴るよい女」とは、こんな美女のことでは?

マクロスイターはそんな美女をそのままに写し取ることができる、
稀有のレンズなのです。

ここはひとつ、美女のポートレートを出したいところです。
実際に、私も撮りました。
でも、門外不出。
あしからず。
代わりに、ほんとうに水も滴る美しいものたちで我慢してくださいね。


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# by Sha-sindbad | 2011-05-04 23:33 | MacroSwitar50/1.8 | Comments(0)

1.2 マクロスイター50mmF1.8 「2 骨董を撮るには骨董レンズがふさわしい」

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ズミクロン50mmf2が表街道のカリスマレンズだとすれば、
マクロスイター50mmF1.8は裏街道のカリスマレンズ。

ポピュラーではありませんが、
知る人ぞ知る、超絶名レンズ。

単機能型ではありません。
3分の1マクロまで近接できます。

本来のマクロレンズとして設計されたものではなく、
先行のスイター50mmF1.8のヘリコイド部分を近接化したようです。
鏡胴がぐるぐると何回転もします。
その鏡胴は黒ペイントで、実に高級感があります。

京都東寺の毎月21日市である、弘法市で撮りました。
大羽子板なので、マクロほど近寄ってはいませんが、
はっとするほどに生き生きとした画像をプレゼントしてくれます。
# by Sha-sindbad | 2011-05-03 23:28 | MacroSwitar50/1.8 | Comments(0)

1.1 マクロスイター50mmF1.8 「1 標準レンズの女王を紹介します」

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さて、本来のレンズ千夜一夜の冒頭を飾るのは、
ケルン社のマクロスイター50mmF1.8

今を去ること約20年、東京青山に、レチナハウスという、
クラシックカメラ専門店がありました。
ご主人はクラカメコレクターがクラカメ販売者に変身した組。
それだけにカメラ、レンズに対する愛情はなみなみならぬものがありました。

彼の一押しはアルパでした。
マクロスイター50mmF1.8の暗いビル全体の壁面プリントを用意しています。
私のようなアルパに魅せられた人間が来店すると、
このプリントをライトボックスの上に載せて点灯します。
暗い闇に沈んでいると見えたシャドウ部が生き生きと立ち上がるのです。
見えないと思っていた情報が実はちゃんと隠されているのです。

「これ、マクロスイター50mmF1.8で撮ったんですよ」
殺し文句ですね。

アルパ9Dとセットで、かなり高額で入手しました。
そして、一度も失望したことはありません。

でも、これまで私は信じてきました。
女性の肌を濡れた感触で映してくれる。
ポートレートにもってこいのレンズ。
だけど、解像度はズミクロンの方が上。

でも、そうではなさそうです。
まず、次の一枚をご覧下さい。
この抜け良さはただ者ではありませんね。

なぜ、これに気づいたかは、次回に。
# by Sha-sindbad | 2011-05-03 00:22 | MacroSwitar50/1.8 | Comments(0)

0.0 前書き アンジェニュー90mmF2.5で始めましょう

100年余のレンズ史の中で、
名レンズは幾本見つかるでしょう?

ある人は1本、
別の人は10本、
また別の人は数十本、
まちまちでしょう。

その名レンズも人によって違います。
それでよいのです。
レンズは魔物なのですから。
使う魔法を違うし、魔力の効き方も違います。

私の心を奪ったレンズは、たった1本。
それが何であるかは、おいおいお分かりになるでしょう。

でも、心の片隅にしっかりとどまるレンズたちもいます。
そんな蠱惑のレンズたちで撮った写真を、
毎夜ごらん頂くことしましょう。


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[後書き]
巻頭を飾るのは、アンジェニュー。
私がクラシックレンズの魅力にとりつかれた記念碑的な写真がこれ。
オランダを一人旅する直前、世界的なコレクターN氏に偶然お会いしました。
「90㎜あたりが好きなのですが、よいレンズありませんか?」

N氏、即座に、
「アンジェニューのアルポーターっていいですよ」

アムステルダムの中古カメラ店で、可愛い中望遠を見つけました。
名前を見ると、
「Alportar 90mm f2.5」

帰国してから、京都祇園近くの履物店で、
暗いショーウィンドウの中に、この下駄を見つけました。
開放で撮りました。
現像して、ポジを見て仰天し、
プリントを見て、しびれました。
色といい、形といい、
まるで破綻のない、清らかで清々しい描写ではありませんか?
# by Sha-Sindbad | 2011-05-02 19:32 | Alporter90/2.5 | Comments(3)