レンズ千夜一夜

110 中国の人形 (パンタッカー75mmf2.3はリアリティに夢を)



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奈良飛鳥の南西部壺坂で撮りました。

パンタッカー75mmf2.3をアルパ9dに付けて、
コダックのASA感度100のネガカラーで撮りました。
強い光だったので、絞りはf5.6。

パンタッカーを使うのは、これが4本目。
75mmを使うのは、これが3本目。
やはり、これぞパンタッカーだ、と言いたくなるような、
立体感と実在感。

パンタッカー35mmf1.8とは、若干趣きが違うようですね。
f2.3の方がf1.8より、やっぱり剛毅。
(「硬い」とは言いたくないですね)
ライカのズミクロンとズミルックスの並列を思い出します。

アルパ9dの露出計はまだ正常に作動していますが、
読み取り式なので、面倒なりと、まるで利用していません。
全部、脳内露出計で撮ります。
別のレンズ、別のカメラで培った露出計だけに、
アルパ9dではちょっとずつずれているようです。

でも、レンズでも人間でも、
あまりぴたりと決まっているのは、面白味がありませんね。

ちょっと位ずれているあたりが、
一番妙味、滋味を感じさせてくれる機微じゃないでしょうか?

    そのずれたあたりに、夢が生まれるのでは?
# by Sha-sindbad | 2011-10-06 15:27 | Comments(0)

109 ビニール袋 (ビオゴン21mmF4.5は東の横綱だった)



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戦後、超広角の世界に君臨したのは、
2本の21㎜レンズだった、そう言うことができるのでは?

    東の横綱 ツァイスのビオゴン21mmF4.5
    西の横綱 ライカのスーパーアンギュロン21mmf3.4

人気実績は圧倒的にスーパーアンギュロンが優勢ですね。

でも、両方のレンズを使ってみると、
心は乱れます。
どちらも凄い。
でも、ときに、ビオゴン21mmF4.5に軍配をあげたくなります。

    心にガッと食い込んでくるような、骨太の描写。
    ドラマチックでエキセントリック!

ハッセルのビオゴンも、ハッセルレンズ中の白眉。
とにかくコントラストと精密度において、
これにかなうハッセルレンズはありません。

前田真三さんが愛用されたことでも有名ですね。
彼の作品群の中で、ビオゴン作品は一頭地を抜いています。
ハッとするようなダイナミズムで、飛び出てくるのですから。
私のビオゴン21mmF4.5はLマウント改造版です。
もっと使ってあげなくちゃ!
# by Sha-sindbad | 2011-10-05 21:48 | Biogon21/4.5 | Comments(0)

108 視線 (パンタッカー35mmf1.8は絶品レンズじゃないかな?)



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アストロ・ベルリンは幾本か使いましたが、
パンタッカーのf1.8系列はこれがはじめて!

キノプラズマート風に開放が暴れるそうなのです。

宮崎さんはいつもレンズテスト報告を付けてくれます。

    「MS-ヘリコイド レンズ改造移植カルテ」

    パンタッカー35mmf1.8は4枚玉。
    干渉計によるレンズテストの結果は、
    とんでもないほどに大きな球面収差。

    f2.3を最大として、開放f1.8からf4.5を超えたあたりまで、
    大きく左に膨らんで、焦点移動もかなり激しい。
    フレアは、開放で「悪い」、f2.3で30%、3.2で20%も残ります。
    f4.5になってようやくフレアがなくなります。

    でも、シャープネスは開放からかなりよく、
    やはりf4.5で大変によい状態となります。

宮崎さんの総評は、

    f1.8からf4で、フレアのある軟調を活かすレンズ。
    キノプラズマートよりもフレアが多いか?

イメージサークルがなんと3㎝弱。
つまり、ライカではかなりけられるのです。
けられ方は、開放が最大で、絞るにつれて軽減します。
でも、やっぱり開放で使いたい。

ところが、ライカM9でも最短シャッターは4000分の1。
太陽が照っていると、開放はかなり難しいことになります。
今回の初撮影時も、開放が使えたのは30%程度。
2,3段絞って使いました。

この写真も、f3.2だったと記憶しています。

    でも、私には、この描写、絶品と思えるのですが、
    いかがでしょうか?

    (写真作品としてではありませんよ、もちろん。
     ただ、写りの持ち味という点で........)
# by Sha-sindbad | 2011-10-04 21:12 | PanTachar35/1.8 | Comments(0)

107 視線 (パンタッカー35mmf1.8に出会えるとは幸運!)



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アストロ・ベルリンのレンズを私が愛好する理由には、
「アストロ」という語感があるのかも知れません。

アメリカでは、「鉄腕アトム」はAstro Boy。

子供の頃、熱帯魚に夢中になったことがありました。

一番かわいがったのは、

    アストロノータス・オセレータス。

    前から見ても、横から見ても、堂堂たる貫禄の、
    シクリッド属の漆黒の魚でした。

    我が家の水槽は幅60㎝、高さ40㎝ほどしかなかったので、
    せいぜい15㎝程度にしか成長しませんでした。

人間も魚も成長し、生活するエリアの大きさによって、
大きくも小さくもなるものですね。
我が家では、ただ「アストロ」と呼んでいました。
このアストロの可愛い表情は忘れることができません。

そして、今、我が家にやってきたアストロは、

    パンタッカー35mmf1.8。

絞りリングと兼用のフードは、もうぼろぼろ。
未知のマウントが鎧のようにレンズ本体を覆っています。
改造名人の宮崎さんにMマウントへの改造をお願いしました。

宮崎さんは、この分解不可能なフードとマウント部を切断して、
レンズを取り出してくれました。

    取り出されたレンズは、黒ペイントの寸胴。
    前面の絞りリングの底部のサビを落としてみると、
    思いがけず、刻印された絞りの指標が出現しました。

        1.8,2.3,3.2,4.5,6.3,9,12
        古めかしい大陸式の表示です。

    レンズはノンコーティングですから、おそらく戦前のものでしょう。

このレンズを、宮崎さん特製の一番薄いMマウントヘリコイドに付け、
見事なMマウントレンズが完成しました。

その開放描写をご覧下さい。

    私には、かなり上質で、厚みのある描写に見えます。
    昔使った75mmF2.3の開放にかなり似ています。
    でも、開放は1.8なのです。
    これなら、映画でも立派な画像を生み出したのでは?
# by Sha-sindbad | 2011-10-03 20:11 | PanTachar35/1.8 | Comments(5)

106 視線 (プリモプラン50mmF1.9もやっぱりMeyerの系譜を受け継ぎ)


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エキザクタマウント→マイクロフォーサーズアダプタで、
メイヤーのプリモプラン50mmF1.9を、
オリンパスE-PL1に付けて撮りました。

このレンズをアダプタでライカM9に付けると、
目測撮影になりますので、もう四苦八苦。

ところが、オリンパスE-PL1に付けると、
ライブビューできちんと合焦させることができます。
すると、どうでしょう?

とってもやさしい表情を見せてくれます。
開放でのやさしくまとわりつくようなフレアは、
銀塩レンズでは、
ノクトン50mmF1.5やエクター50mmf1.9の専売特許でしたが、
知らぬが仏で、他にも一杯あるのですね。
その上、Cマウントレンズともなると、
もう軒並み軟調の世界。
# by Sha-sindbad | 2011-10-02 21:55 | Primoplan58/1.9 | Comments(4)

105 視線 (スピード・アナスティグマート25mmF1.5は晴れるとちょっと苦しいね)



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「祭り男」という言葉があります。

    お祭りが人生の生き甲斐というほどに、大好きな男。
    その人間自身がお祭りのような男。
    なにをしても、全部お祭りにしてしまう男。
    いろいろな意味がありますね。

私も祭り男らしい。

    でも、別な意味で。
    私はお祭りが好きでも嫌いでもありません。
    でも、お祭りを撮りに行くのは、まるで好きではありません。
    それなのに、行く先々でお祭りにぶつかってしまうのです。

    今日は、飛鳥の南西に位置する、壺阪の町と飛鳥にいきました。
    3年ばかり前に壺坂を歩いたときも、お祭りでした。
    今日もお祭り。

お祭りを撮るのは好きではありませんが、
ぶつかったのに、撮らない、というほど、かたくなではありません。

    スピード・アナスティグマートを、距離を設定して、
    腰の高さでノーファインダーで撮りました。

今回の写真は、1.5mよりもこちらの光景。
真剣な相談の光景です。

都会っ子のような、もやしタイプではありませんね。
なかなかたくましい。

スピード・アナスティグマートもしっかりとした描写。
なにしろ開放値がf1.5。
ちょっと晴れると、もう絞らざるをえなくなります。
f5.6あたりでは、このレンズもたくましいのですね。
# by Sha-sindbad | 2011-10-01 23:56 | Sp.Anastigmat25/1.5 | Comments(0)

104 視線 (アポクロマート18mmF2は雨男ならぬ、雨レンズ?)



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№80でアポクロマート18mmF2をとりあげたとき、
このときもオリンパスE-PL1で撮ったのですが、
こう書きました、

    「私の撮り方だと、とても地味に写ります。
     銀塩写真とほとんど区別が付きませんね」

今回も、ご覧下さい、まるで銀塩ですね。

ある方と昨夜電話でお話したとき、こう勧められました、

    「リコーGXRがいいらしいですよ。
     もうソニーNEXも足下にも及ばないほど、高画質だそうですよ」

私はこう答えました、

    「どんな感じが調べてみますが、
     実のところ、ソニーNEX-5Aでも、
     デジタル画質くさくて、困っているんですよ。
     それよりも、ツルツルピカピカ超精密画質になるんでしたら、
     まっぴらご免です」

銀塩の精密度で十分。
粒子が見える程度が一番好ましい。
こんな風に考えている人間に、
デジタルは無用の長物。

そんな風に考えていますと、
エプソンRD-1って、600万画素。
これがいいんじゃないかな、という気になってきました。

でも、超高画質と言ってもよいほどのアポクロマート18mmF2、
オリンパスE-PL1で撮ると、けっしてデジタル風ではありませんね。

    アポクロマート18mmF2はマイクロフォーサーズ専用レンズです。
    ということは、オリンパスE-PL1とは極上の相性?

どうせ、APSサイズのエプソンRD-1では使えないのです。

    旧型オリンパスこそ、私には正解だった!
# by Sha-sindbad | 2011-09-30 23:35 | Apochromat18/2 | Comments(0)

103 視線 (ズマロン28mmF5.6はやさしい二枚目レンズ)



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ライカの超広角は1935年以来ずっと、

    ヘクトール28mmf6.3

私も以前一本手に入れましたが、
いつものとおり、安物買いの銭失い。
レンズ表面に、よくもここまでと、感心するほどに、
微細な擦り傷がびっしりついていて、
順光でも、白い靄がかかり、画質もかなり甘いものでした。

20年もたって、満を持して登場したのが、

    ズマロン28mmF5.6

たった半段しか明るくならなかったのですから、
どうなのでしょう?
おそらくそんなに人気は出なかったかも知れません。

でも、いよいよ真打ち登場とばかりに、
ライカの広角の星エルマリート28mmF2.8が登場するのが、
1965年。
つまり、10年間は席を守ったのですから、大したものです。

使ってみれば、その理由が分かります。

    開放5.6が常用絞りとなり、これで十分。
    柔和で、しかもきりりと画像を結んでくれます。
    とても美しい筐体、
    コンパクト、
    角形フードと来たら、ライカレンズフードの白眉。
    つまり、珠玉のようなレンズとはこのレンズのこと。

人を驚かせる写真は作ってくれませんが、
落ち着いたたたずまいをお好みの方には不満はないでしょう。
私もかなり使っていますが、一度も不満に思ったことはありません。

私が一番気に入っているポイントは、
角形フードを付けたときのかっこよさ。

    でも、このフード、かなり高いのです。
    片ネジで取り付けるのですが、
    ネジという代物、締めることができるということは、
    緩むことがあるということ。

    ライカのシャッターボタンに付けるソフトシャッター、
    何個落としたことか!

    そこで、この角形フードのネジに透明釣り糸を巻いて、
    本体絞りリングに固定しています。
    これで一安心。

使うことに喜びを感じさせてくれるレンズって、
このレンズのことですね。
# by Sha-sindbad | 2011-09-29 14:11 | Summaron28/5.6 | Comments(4)

102 視線 (トポゴン25mm f4はツァイスの奇蹟の一つ)



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焦点距離の選択。

レンズ会社はちょっとした好みを見せることがあります。

そのせめぎ合いの戦場の一つが、

    24㎜か、25ミリか?

ベテランの写真家にいわせると、
    この1ミリが大きな違い。
私のような素人にいわせると、
    そんな違い、分からない。

ニコン一眼レフやライカは24㎜ですね。

でも、やっぱり好みというものがあります。
ヤシカ・コンタックスにディスタゴン25mmF2.8がありました。

    開放で、中心部が滅法シャープで、
    周辺減光があって、絵になる、というので、
    写真家が好むレンズの一つだったそうです。
    
私の友人の写真家林孝弘さんもそのお一人。
    最初の写真集「Aoyama iz」は25㎜一本で撮ったそうです。
    今でも、日本の古本屋サイトで見つかります。
    私がこれまで見た最高の造本の写真集。
    中身も最高!

私も、そんなこととは知らず、昔、一時期使っていました。
でも、当時、私はまだ広角の使い方が分からず、
いつしか手放してしまいました。

でも、林さんも使ったと知って、また欲しくなりました。

そのディスタゴンとは設計がぜんぜん違いますが、
ツァイスには伝説的なトポゴン25mm f4がありました。
ディスタゴンは一眼レフ用、
私は、アルパをのぞき、一眼レフはもう使いません。

そんな私の目に2年前のお正月飛び込んできたのが、
トポゴン25mm f4でした。

一度も後悔したことがありません。
目測でしか使えないレンズですが、それでいいじゃないの。

    使い勝手は、最高!
    写りも、最高!

もっと使ってあげなきゃ!
# by Sha-sindbad | 2011-09-28 23:39 | Topogon25/4 | Comments(2)

101 ポートレート (ロボットのビオター40mmf2って、掘り出し物だね)



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ロボットというカメラ、1934年から作られたそうですね。
24×24のスクエア画面で撮るようにできていたそうです。

レンズはスクリューマウントですが、かなり小さな直径。
その交換レンズの一つが見つかりました。

    ビオター40mmf2

ツァイスの標準系のレンズ名。
1927年設計だそうですから、これも古いレンズです。

たった1万円程度ですが、届いたレンズは、
鏡胴もレンズも燦然と輝き、まるで新品。

これをライカLマウントアダプタに入れ、
Mマウントアダプタに入れ、さらに、
Nexマウントアダプタに付けて、
ソニーNEX-5Aに付けました。

3重アダプタですが、ほんの数㎜高くなるだけで、
とてもコンパクトなレンズです。

ご覧になってください。

    きりりとして、とてもシャープ。
    古めかしいところなどまるで感じられません。

第二次世界大戦中、空軍機に付けたり、
スパイ用に活用されたりしたそうですが、
その理由の一つに、きりっと締まった画像があった、
私はそんな感じがしています。
# by Sha-sindbad | 2011-09-27 23:30 | Biotar40/2 | Comments(3)

100 中国の人形 (パンタッカー75mmf2.3は噂にたがわぬ名レンズだった)



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このブログ「レンズ千夜一夜」も100回を迎えました。

本当は、私の15年来の伴侶ともいうべきレンズを紹介するつもりでした。
でも、これは200回記念に回すことにしました。

私の主観ですが、
存在感が他のレンズを圧倒してしまうのでは、と怖れるからですが、

そんな風に思うのも、私の思い入れゆえ。
今回は、私にとっては、一種の夢だったレンズをとりあげましょう。

    アストロ・ベルリンのパンタッカー75mmf2.3

アルパマウントに改造されています。
市場価格はかなり高額で、とても手が出ません。
ところが、私でも手の届く額の委託を見付けました。
どんなレンズも慌てて手に入れないのがよい、という教えですね。
待てば海路の日和あり、ですね。

アルパ→ライカMマウント→Nexマウントと、2つのアダプタを重ねました。
コンパクトで、とても使い勝手のよいレンズです。

もともと映画会社で長い間バリバリ使われた余生として、
委託に出されたのだと思われます。

なにはともあれ、レンズの描写からごらん頂きましょう
# by Sha-sindbad | 2011-09-26 21:23 | Comments(2)

99 モニュメント (ダルメイヤー、トリプルアナスチグマート15mmF2.9は魔法レンズ)



ダルメイヤーのレンズの中で、一番私を驚かせたもの、
それは、一番の廉価版、一番のチビ助、

    トリプルアナスチグマート15mmF2.9

既に紹介ずみですが、
オリンパスE-PL1にしか使えません。
ソニーNEX-5Aでは、まん丸くけられてしまうからです。

そのうえ、フォーカシングリングもありません。
Cマウントリングのスクリューをヘリコイド代わりにします。

オリンパスE-PL1のボディから、Cマウント込みでたった3㎜しか出ていない、
究極のパンケーキレンズです。

    もっとすごいパンケーキレンズを知っていますが、これは内緒。
    なぜなら、私の秘蔵の伴侶なので。

トリプルアナスチグマート15mmF2.9がなぜ驚異か?

第1の驚異、

    オリンパスE-PL1に付けると、30㎜の広角です。
    開放がf2.9なので、目測で十分です。
    実のところ、レンズが暗いので、フォーカシングが難しいのですが、
    でたらめ、当てずっぽうでも、ちゃんとピントがあっています。
    これが第1の驚異。

第2の驚異、

    その描写が、やわらかく、絞ってもフレアがあるのに、
    見事にシャープなのです。
    ですから、タイムマシーンで半世紀ほど過去に飛んだ、
    そんな雰囲気の写真にあがります。

時間をぴょんと飛び越せる、魔法レンズ。

f5.6の写りをごらん頂きましょう。



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[後書き]
この立体感、
発色のノスタルジー、
そして、精密。
上空に飛行機が映っています。
原版を4倍ルーペでのぞくと、窓まで写っています。
(というのは、冗談!)
# by Sha-sindbad | 2011-09-25 00:19 | Tri.Anastig15/2.9 | Comments(0)

98 夫婦団扇 (キノプラズマート25mmf1.5aは雨の日にも晴れ晴れとしていた)



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木曜日、葛城古道に出かけました。

水曜日に日本列島の南辺を押し通った台風15号、
我が家からバス停までの路上に、
ちょっとしたオブジェを残してゆきました。

    団扇の張り紙は全部風雨で剥ぎ取られていました。

ところが、これがおかしいのです。

    水曜日朝、つまり台風一過の前にも、
    この団扇を20メートルばかり北側の路上で見ました。
    そのときは、まだ張り紙は剥がれながらもまだ残っていました。
    バッグのソニーNEX-5Aを出して撮りたかったけど、
    バスが近づく重低音が響いてきます。
    やむなくあきらめました。
    そのときも、2つの団扇が別な形ですが、絡んでいました。

    丁度、1日経過した木曜日の朝、
    この2つの団扇はまだ一緒で、
    このように、しっかりと重なっていました。

    風は、張り紙はしっかり剥がせたのに、
    2つの団扇を離ればなれにすることはできなかったのです!

ほとんど人通りもない、この私道。
誰かが、離ればなれになっていた2つを一緒にした、
とはとても考えられません。

    まさか、夫婦団扇?

キノプラズマート25mmf1.5aで、
2つの団扇の台風でも離せなかった絆を撮ってみました。

キノプラズマートって、
どうやら、スピード・アナスティグマートとは雰囲気が違います。
こんな雨に濡れた光景だって、晴れ晴れと写し出します。

    スピード・アナスティグマートはいつも曇り、
    キノプラズマートはいつも晴れ。
# by Sha-sindbad | 2011-09-24 01:43 | Kinoplasmat25/1.5a | Comments(0)

98  絵馬 (エルマリート28mmF2.8ほど使いにくいレンズはなかった)


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ライカM4-Pを使い始めた20数年前、
ズミクロン50mmf2と35mmF2(どちらもカナダ製)に続いて、
選択したのは、Mマウント改造のビオゴン21mmF4.5。

でも、35㎜もまだ十分に使いこなせないのに、と、
1日で返品し、
エルマリート28mmF2.8(やはり、カナダ製)を手に入れました。

    エルマリートにも誇りがあります、
    次善の選択をされたんじゃ、自分の誇りが許さない、
    そう考えたのでしょう。
    まるで、ろくな写真しか撮らせていただけませんでした。

    今から考えると、
    いつもずっと離れて撮っていたのですから、
    当たり前だったのですが。

エルマリートは私の手からすぐに離れてしまいました。
でも、いつも心にひっかかっていました。
その後、28㎜の名レンズを使ってみたのですが、どれもうまくいかず。

    コンタックスのディスタゴン28mmF2は、
    開放は緩く、なぜかいくら絞り込んでも、像が締まらない。

    コンタレックスのディスタゴン28mmF2は、
    実に見事な作りの超高級レンズのたたずまいでしたが、
    こちらは像はしっかりしているのですが、
    いつも、どこか甘い。

エルマリートの呪いはどこまでも続いていたのでしょうか?

3年前でしたか、
念願のエルマリート28mmF2.8第1世代を見付けました。

超広角レンズを常用レンズにするようになって、
今なら、エルマリートも使えるのでは?
そう考えて、必死で手に入れました。

でも、人間と一緒ですね。
レンズも個性があり、個性を理解し尊重してくれる人にだけ、
能力を発揮してくれます。

第1世代は、ある意味で、ライカファン憧れの一本。
でも、それは、容易に使いこなせないからこその、憧れ。
そうつくづく思い知らされています。
それ以来、今でもまだ四苦八苦しているのですから。

    これもまた、じゃじゃ馬慣らし?
    それとも、逆に、じゃじゃ馬に慣らされ?
# by Sha-sindbad | 2011-09-23 13:26 | Elmarit28/2.8 | Comments(0)

97 屋根 (ダルメイヤーのトリプルアナスチグマート15mmF2.9は時のレンズ)



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トリプルアナスチグマート15mmF2.9、

あんまり気に入ったので、もう一度取り上げることにしました。

昨日、95枚撮りましたが、全部、大好きなのです。
よい写真、というわけではありません。
自分が撮りたいと思ったものが、
撮りたいと思った以上の雰囲気で撮れているからなのです。

要するに、めったやたらに撮っても、
ちゃんと絵にしてくれる、魔法のレンズ、
とさえ、言いたいほど、楽しい写真にしてくれるのです。

今回は、私のレンズテストのターゲットの一つ、

    古い蔵の屋根。

1枚目が、f4に1段絞ったもの。
3枚目が、f2.9の開放で撮ったもの。

f4に絞ると、たしかに整然とした写りを楽しめます。
でも、開放では、周辺の像が崩れるだけ、
中央の合焦部分が輝きます。

どちらが好きかは、まさにレンズに求めるものの違いで決まります。

2枚目は、私がよく遊んでみる、いわば、疑似アート。

    群像と自然に見えさせるものは、
    見る方の創造力なのですが、
    この創造力を働かせる機縁は、
    結局、時間が広大なタイムスパンで創り出した形象。

時が、そんな印象を私たち見るものに与える仕掛けを作りだしてくれるのです。

    時間こそ、アーチスト
# by Sha-sindbad | 2011-09-21 01:41 | Tri.Anastig15/2.9 | Comments(0)

97 床屋 (ダルメイヤーのトリプルアナスチグマート15mmF2.9は極翔レンズ)


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オークションで、とっても可愛いレンズを見付けました。

黒ずくめで、フードがつんと尖っています。

    ダルメイヤーです。
    トリプルアナスチグマート15mmF2.9

たった8000円です。
もう買うのはやめようとあんなに心に誓ったのに、
つい手が出てしまいました。

到着したレンズは、本当にチビでした。
Cマウントアダプタを含めて、
オリンパスE-PL1のボディから5㎜ちょっと。

    究極のパンケーキ。

ヘリコイドリングがないからなのです。
でも、使えます。
Cマウントアダプタのスクリューをフォーカシングに利用します。
今日、撮ってみました。

ここまで古色がつきますと、
理髪業組合から卒業して、
古典芸能に認定されてもよさそうな床屋さん、
その時間の重みをそのまま表現してくれそうなレンズ。

たった直径4㎜ほどの超小型レンズが、
開放で、こんなに映るのです。
極小レンズなのですが、
心がワクワクと飛んでくれます。
極く極く飛翔するということで、極翔レンズなのです。
映画用レンズ、使えば使うほど、
おそるべし、という感じがつのります。
# by Sha-sindbad | 2011-09-20 22:53 | Tri.Anastig15/2.9 | Comments(0)

96 鶏 (メイヤーのプリモプラン50mmF1.9はしっかりレンズ)



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レンズには、ただ、OPTIK GORLITZ Primoplanと記されています。
MEYER-OPTIK GORLITZというのが正式名称のようです。
Hugo Meyer社と同じ会社なのか、違うのか、私には分かりません。
どちらもGORLITZ社の系列のようですから、同じ会社みたいですが。

kinoplasmatさんのホームページで見られるプリモプラン50mmF1.5は、
その超レアバージョンのようです。
kinoplasmatさんは、キノプラズマートとはまた違った味わいを楽しめると、
高く評価しておいでになります。

こちらは、F1.9のM42マウントですが、
アダプタを介して、ライカM9に付けて、目測で撮りました。

描写の具合から推して、F2.8か4に絞っていたでしょう。
F1.9はかなりの廉価版で、数千円で手に入りました。
値段のせいでいうわけではありませんが、
kinoplasmatさんの作品たちに見られる上質感はなく、
おそらくそのF1.5とはぜんぜん違う性能なのでしょうが、
ものの厚みをきちんと出せるという点で、
これはこれで、使えるレンズではないでしょうか?
# by Sha-sindbad | 2011-09-19 19:45 | Primoplan58/1.9 | Comments(6)

95 驟雨 (ダルメイヤーのペンタック38mmF2.9でアートしよう!)


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神戸三宮で撮ってきました。

ダルメイヤーのペンタック38mmF2.9を初めて使いました。

CマウントからMマウントに改造していただいた宮崎さん、

    「開放から少し絞ったあたりで、ぐっと画像がよくなります」

そこで、概ね3.5あたりで終始撮り続けました。
これだけ暗いと、EV値14以下なら、M9で全部撮れます。

だから、とても使いやすい。
493枚撮りました。

露出を-1.3に設定しているので、
まるで太い筆でぐいぐい描いた絵のような、
重厚で豊かな色調に上がりました。

これは写真をアートのように見せてくれるレンズ。

なにしろ1919年製作というのですから、
古代レンズと言ってもよろしいでしょう。
いつ頃まで、生産供給が続いたのでしょうね?

とっくの昔に引退してもよさそうなロートル。
でも、今でもどっこい現役を続けている。
そんな老役者に見えてきました。
# by Sha-sindbad | 2011-09-18 22:16 | Pentac38/2.9 | Comments(2)

94 驟雨 (ダルメイヤーのスピード・アナスティグマート25mmF1.5は雨がお好み)



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ダルメイヤーのレンズに夢中になっています。

幾度も書いてきました。
みんな第二次世界大戦前のおんぼろレンズたち。
でも、まだ健在です。

今日、これまで手に入れたCマウントの最小レンズが届きました。

    ダルメイヤーのTRIPLE ANASTIGMAT15mmF2.9

超小型のフィルター付きフードが付いていました。
長く見事に作られて、付けると、様になります。
でも残念、マイクロフォーサーズでは、このフードでけられます。

フードを外して、オリンパスE-PL1につけると、
Cマウントの厚みからたった2㎜飛び出しているだけ。
究極の超小型パンケーキレンズとなりました。

小型の秘密はヘリコイドがないことにもありそうです。

    レンズ底部が高さ5㎜程度の土手状になっていて、
    その土手全部に縦目に細かいローレットがきられています。
    このローレットを使って、レンズのスクリューを
    Cマウントアダプターの中で回すことで、合焦させるのです。

撮ってみますと、これももう、

    夢レンズ!

このレンズは来週にでも試写することにしましょう。

今回はその代わりに、私の一番お気に入りのダルメイヤー、

    スピード・アナスティグマート25mmF1.5

驟雨の路傍風景です。
ダルメイヤーはとても暗部に強いので、
雨にもちゃんと対応できますね。
# by Sha-sindbad | 2011-09-17 18:15 | Sp.Anastigmat25/1.5 | Comments(0)

93 招き猫 (ビオゴン21mmF4.5は文字どおり重いレンズ)



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心斎橋のフジイカメラのショーウィンドウ。

他を圧して、そこに鎮座していたのは、

    ビオゴン21mmF4.5付きライカIf

もちろん21㎜用外付けファインダーはなし。

ビオゴンの円環と、ライカIfの水平線、
この2つが交錯する絶妙の幾何学でした。

いつか買うぞ!
ひそかに心に誓ったものでした。

それが20年前。

いつしか、クラシックレンズ市場の暴落の恩恵を受けて、
私でさえも、このあたりのハイブロウなセットに手が出るように。
もちろん別々に購入しました。

    Lマウントに改造したビオゴン、

    そして、次に、ライカIf。

自分の手に収まったこのセット、
実にスパルタンです。
ライカIfは手の中にすっぽり収まります。
だから、とても撮りやすい。

でも、一つ、予測不能の事態。

    ビオゴン、とても重いのです。

まあ、いいでしょう。
どんな夢でも、実現すると、案外、ただじゃない。
どこかに利子を払う必要があるものです。

ビオゴンは、描写も含めて、
正真正銘の重厚レンズ。
# by Sha-sindbad | 2011-09-16 22:49 | Biogon21/4.5 | Comments(0)

92 夕映え (ゾナー50mmF2って、寡黙な男の中の男だった)



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今ではもうライカの一人勝ちですが、
第二次世界大戦前後にかけて、
写真家たちは、ライカ党とツァイス党に別れて、
かしましく優劣を競いあったそうですね。

大方の一致をみた見解はこうでした、

    ツァイスのレンズをライカのレンズに付けたい。

アダプターやレンズ改造を通じて、
今では、そんな夢の組み合わせがかなり実現しているようです。
でも、折角の夢の組み合わせも、実行してみますと、
いささか居心地が悪い想いをすることが多いですね。

というのは、両社のテイストがかなり異質なのです。
ツァイスは実在感溢れる重厚な写りを信条とします。
でも、ライカのボディは、もっと軽快なフットワークで、
もっと柔軟な心の持ち主のためのカメラという感じなのです。

    ツァイスレンズはコンタックスで、
    ライカレンズはライカで撮る、
    これが正解なのでしょう。

コンタックスⅡaにゾナー50mmF2を付けて撮りました。
夕映えの古都京都の古道具屋には、
やっぱりツァイスが似合っている、
そんな感じがしますが、
きっと気のせいでしょうね。
# by Sha-sindbad | 2011-09-15 15:40 | Septon50/2 | Comments(2)

91 夕映え (エルマリート28mmF2.8、いつになったら使えるかなあ?)



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Mライカのエルマリート28mmF2.8というレンズ、
画角の良さも手伝って、大変に人気が高いようです。

私も、ライカをズミクロン50mmf2から始めたのですが、
レンジファインダーがなかなかなじめない。
被写界深度で撮れる28㎜なら、もう少し撮りやすいのでは?
そう考えて、エルマリート28mmF2.8を手に入れようと、
大阪のクラシックカメラ店の老舗、ツカモトカメラに出かけました。

そこで、私が手に入れたのは、

    ビオゴン21mmF4.5。

第三世代エルマリートよりはるかに立派な作りに魅せられたのです。
でも、それまで35㎜しか使ったことのない人間。
当時は写真を始めて間もない頃でしたから、
五里霧中のまま手探りだったのです。
ビオゴンを付けたライカM4-Pをつらつら眺めるうちに、
初心者の自分にはとても21㎜は無理だと結論。
翌日、第三世代エルマリートと交換していただきました。
でも、私には経験はありませんので、確かではありませんが、
美少女のエルマちゃんに惚れておきながら、
いざとなったら、年上の妖艶なアム・ファタールのビオさんを選らんだものの、
すぐに後悔して、美少女のエルマちゃんに「やっぱり君だよ」なんて
ささやいて、伴侶を気軽に換えたりという気楽な男、
どうでしょう、本当に美少女と幸せになれるでしょうか?
なれませんねえ。
出だしでつまづくと、いつか、もう一度つまづくことになりますね。
数年時折使ってみたものの、ついに28㎜になじめませんでした。
広角の撮り方などまったく未知だったからです。
数年で別れてしまいました。
2年ばかり前、思い立って、今度は第1世代を選択しました。
それ以来、私の憧れのレンズの一本となりました。
ところが、やっぱりなかなかなじめません。
つまづいたレンズは、別世代に換えても、   
やっぱりなじみにくい。
もっと広い画角のレンズの方がダイナミックなせいでしょうか?
そんなジンクスがあるのでしょうか?
# by Sha-sindbad | 2011-09-14 22:41 | Elmarit28/2.8 | Comments(0)

89 磯江毅 (スピード・アナスティグマート25mmF1.5は新しい歌を歌う



ボシュロムのバルター75mmf2.3って、
35㎜映画用レンズのようです。

開放値f2.3という映画用レンズはアストロ・ベルリンにもありますね。
映画用レンズ、なぜこのf2.3に設定されているのでしょうか?

ご存知の方、ぜひ教えていただきたいのですが、
私が使ってみた感じで、かってに推測しますと、
上半身あるいは全身で人物を撮ったとき、
ちょうど、人物だけにピントが来て、あとはぼけてくれる、
そんな深度なのではないでしょうか?

    ちょうど、今回の作例のように。

私は、このバルターシリーズを3本手に入れました。
3本とも、同じように写ります。

    質実剛健で色づけがなく、
    暗部がつぶれず、グラデーションがよい。

映画制作者たち、かなり重宝したのではないでしょうか?



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# by Sha-sindbad | 2011-09-13 17:12 | Baltar75/2.3 | Comments(0)

89 磯江毅 (スピード・アナスティグマート25mmF1.5は新しい歌を歌う)


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前回に引き続き、スピード・アナスティグマート25mmF1.5です。

前回はオリンパスE-PL1に付けて、50mmで撮りました。
今日はソニーNEX-5Aに付けて、37.5mmで撮ったものです。

終日、この一本で撮り続けて、752枚(銀塩フィルム換算20.88本)撮りました。
かなり癖が分かってきた感じがします。

16㎜映画用レンズをAPS-Cサイズ(23.4x15.6mm)で撮るためでしょうか、
開放で撮りますと、
オリンパスE-PL1のときよりも、周辺部がもっと激しく暴れます。

この暴れ方は暴虐という感じで、あまり快いものではありません。
f2.8あたりまで絞り込んでも、以前として傍若無人に暴れています。

解決策は一つしかないようです。

    空とか木とか花とか、つまり細かい形のあるものや明部は避けて、
    背景周辺に、平坦な暗部を配置するようにして撮る。

今回の作例はいかがでしょうか?
キノプラズマートよりもちょっと大人っぽい感じ、
そんな風に感じられるんですが.......
# by Sha-sindbad | 2011-09-12 21:21 | Sp.Anastigmat25/1.5 | Comments(0)

88 ブローチ (スピード・アナスティグマート25mmF1.5で僕は悦楽を味わった)



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昨日、大阪梅田マツモトカメラにオーバーホールを
お願いしていたレンズを引き取りました。

    スピード・アナスティグマート25mmF1.5

ダルメイヤーの映画用レンズの銘玉。
私にとっては、キノプラズマートと並ぶお宝。
手に入れたレンズは、私のことですから、
ぼーろぼろの筐体、ぼーけぼけのレンズでした。
でも、すっきりと抜けの良いレンズ、
普通の程度の鏡胴に生まれ変わっていました。

夢のレンズの戦列復帰です。
早速オリンパスE-PL1で撮りました。

その一枚をごらん頂きましょう。

    ご婦人の胸元のブローチ。

ご自分でお作りになったそうです。
とても魅力的な色合いでしたが、
ダルメイヤーはこれを夢に変えてくれました。
# by Sha-sindbad | 2011-09-11 13:45 | Sp.Anastigmat25/1.5 | Comments(0)

87 屋根(キノプラズマート19mmf1.5には清冽な味わいがあるようで)

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キノプラズマート3/4inchf1.5で撮りました。

19mmですから、オリンパスでは38mm相当の広角レンズ。
レンズはガスがかかり、ボディはぼろぼろ。
それが大阪梅田のマツモトカメラにお願いしたら、
金ぴかの新品同様のレンズになって帰ってきました。

    超々小型のCマウントレンズ。

それ以来、私の宝物になっています。
写真をごらんいただいたら、その理由がおわかりいただけるはず。

それにしても、不思議ですね?
キノプラズマート特有の、周辺のグルグルボケ、
どこに行っちゃったの?
# by Sha-sindbad | 2011-09-09 23:59 | KinoPlasmat3/4inchf1 | Comments(2)

86 マネキン (T2のゾナー38mmf2.8はチビでも天下のゾナーだった)



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私のサブ機は長い間、コンタックスT2でした。

私にとっては、初のオートフォーカスカメラ。
そのオートフォーカスはかなり低速で、
ときにはすっぽ抜けて、大ぼけの写真を作ってくれました。

それでも、満足し続けたのは、レンズのおかげ。

    ゾナー38mmf2.8

ツァイスレンズとしては、かなり薄味のレンズです。
画像の厚みを求める向きには不満が残るでしょう。
でも、軽みのある描写なのですが、とにかく絶妙なのです。
やはり堂々たるゾナーの流れを汲む銘玉。

ところが、驚くべき事実を知りました、

    このレンズを設計したのは日本人だった!

このレンズが高級コンパクトカメラのブームを作った、
そう言っても過言ではないでしょう。
てっきりドイツ人がこのブームの火を付けた、
そう信じていたのですが、
歴史を作ったのは日本人だったのです。

現在の高級コンパクト、オリンパスペンもNexも、
根底にはコンタックスTの生み出したニーズ、潮流に乗っているのです。

    凄い方がいるものです。
    ちょっと誇らしいですね。
# by Sha-sindbad | 2011-09-08 15:48 | Sonnar38/2.8 | Comments(6)

85 マネキン (スピードパンクロ35mmF2って、やっぱり凄い)



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スピードパンクロというのは、クックの35㎜映画用レンズだそうです。

映画用レンズに関心が深まる間に、
中将姫光学さんのブログで35mmF2の作品群に接しました。

不思議なほど穏やかな、見事な描写。
派手さはぜんぜんありませんが、できる人物、
そんな人物にどこか味わいが似ています。

欲しくなりました。
欲しくなると、ちゃんと見つかるものですね。

    ボロボロ!
    も、ちゃんとスピードパンクロ35mmF2らしい。
    うれしいことに、市価の半分以下。

さっそく、手に入れました。
改造名人の宮崎さんにMマウントに改造していただきました。

    ブラックペイントの本体が、黒のヘリコイドリングに埋め込まれ、
    宮崎さん特製のフードもついて、
    立派なライカ用レンズになって帰還しました。

ライカM3で撮ると、かなりけられます。
でも、なんとも言いようのない高級感のある写り。

今日は、ソニーNEX-5Aに付けて、
48㎜レンズの開放ということで撮りました。

    このボケ味!
    柔和さ!
    ノンコーティングなのに、
    発色もニュートラルで、ナチュラル。

同じテーラー=ホブソン社のキネタール37.5mmの鋭さはありません。

    でも、キネタールには見せることのできない大人の味わい。
    そんな感じがして、使うほどに、慈しみが増します。
# by Sha-sindbad | 2011-09-07 18:56 | SpeedPanchro35/2 | Comments(0)

84 路傍の石仏 (キニック25mmf1.5はクックらしい毅然たる写りに高級感溢れ)



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オークションサイトで、ぼろぼろのレンズを見つけました。

名声サクサクたるレンズなのに、たったの約10000円。
最下部のロゴ部分がほとんぞ全部はげてしまい、
刻印だけでかろうじて読めます。

    クック・キニック25mmf1.5
    テーラー=ホブソン社製です。

私には掘り出し物に見えるのですが、誰も買わない。
どこか問題があるのでしょうか?
そんなのどうでもいい。
もし何かあったら、マツモトカメラさんにお願いしよう。
エイヤッと落札して、届いてみたら、驚きました。

    レンズはクリーン、
    ヘリコイドもちょっと重めですが、ちゃんと動く。
    絞りリングに問題もない。

かなりのボロですが、写真で感じたほどではありません。
使えるレンズ。
早速撮って見ました。

    絞り開放での中央部分のシャープネスは第一級。
    そして、回りのグルグルボケは、もうサンバ!
        (なんのことか分からない表現ですが、
         あんまり凄いので、まるでカーニバル)

そして、一番好感がもてることは、
    写りがとても上品で端正なのです。
    無理がない。
    まるでイギリス紳士の雰囲気。
    とても冷静だけど、冷たくはない、そんな感じなのです。

気に入りました。
# by Sha-sindbad | 2011-09-06 18:50 | Kinic25/1.5 | Comments(0)

83 植木鉢(エルマリート28mmF2.8は万能のレンズのようですね)



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私には、悪い癖があります。

    お金もないのに、超一流のレンズが欲しい!

ライカのなかで、もっとも仕事ができるレンズ、
なんだと思いますか?

70%ほどの人は、ズミクロン50mmf2、そう断言するでしょう。
そうかも知れません。
おそらくズミクロン50mmf2をメインレンズとして大成した写真家、
数知れず居るのかも知れませんね。

でも、幸か不幸か、私は知りません。

スーパーアンギュロン21mmf3.4でライフワークを作った写真家なら、
フランスで1人、
作っている写真家は新潟で1人、知っています。

これに負けないのが、エルマリート28mmF2.8。
私の友人二人がこのレンズで完全な自分世界を生み出しつつあります。

上記4人とも、たがいにぜんぜん似ていません。
ぜんぜん似ていないのに、優れた作風を生み出せる、
それが名レンズの基本ですね。

私も、お二人の作品世界に憧れて、
エルマリートが欲しくなりました。

そこで、悩んだのです。
エルマリート28mmF2.8にも幾世代もあります。

    第何世代にすべきか?

第2、第3世代が私の友人お二人のメイン。
稀代の写りを実現してくれるレンズであることは疑いがありません。
でも、私はこれらのレンズを高いお金を出して買っても、
第一世代を欲しかった、ということになるのは目に見えています。

結局、かなりディスカウントされた第1世代を手に入れました。

描写は、むしろスーパーアンギュロンに似ていました。
こってりとして、荒削り。

    気に入りました。
# by Sha-sindbad | 2011-09-05 16:19 | Elmarit28/2.8 | Comments(0)