レンズ千夜一夜

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1270 加美駅界隈 (ペッツヴァール58mmF2.3は絶妙にソフトで)



今日大阪加美の孫の家に応援。

    もちろんソニーα7を持参しました。
    レンズはペッツヴァール58mmF2.3

雨です。

    孫のための果物類をどっさり紙袋2つ分持たされましたので、
    紙袋の持ち手を両腕に通し、傘を差しながら、カメラを使いました。
    帰り道では、雨もほとんど上がり、モンベルのフードを上げただけで、
    傘もささず、荷物もなし、気楽に撮れました。

絞り機構はありません。
    だから、常に開放だけ。
d
作画意図による絞りの選択というプロセスと無縁なので、なんの不便もありません。

    どのペッツヴァールもそうですが、
    なんともいえず清々しい印象にしびれます。
    これまで使ったペッツヴァールでは一番ソフトのようです。
    たしかにポートレート用です。

そんなレンズをロボグラフィに使う醍醐味を噛み締めています。





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by Sha-Sindbad | 2015-02-27 22:57 | petzval58/2.3 | Comments(2)

1269 我が家 (ペッツヴァール50mmF2.3でマクロをしてみた)



Petzval58㎜F2.3のマウントアダプタはM42マウントです。

    約40㎝まで近寄れます。
    2分の1マクロよりちょっと遠い程度で、
    マクロ的に使用できます。

手近なものをレンズテストしてみました。

    こうなると、グルグルぼけや周辺部の崩れなんて、
    どうでもいいことになります。

これはやっぱりペッツヴァールの名玉。
そうでなくて、これが並み品だとすれば、
ペッツヴァールこそ、名玉の根源、
そこまで言いたくなります。



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by Sha-Sindbad | 2015-02-26 22:11 | petzval58/2.3 | Comments(0)

1268 金魚池跡 (巨大な天使がペッツヴァールを手に降臨された)



久しぶりに中将姫光学さんが奈良においでになりました。

ご連絡いただいたとき、閃きました、
こんなチャンスがまたとあろうか!

    「よかったら、ペッツヴァールの試し撮りをさせていただけませんか?」

    こんなにずうずうしい人もあまり居ませんが、幸いなことに、
    私の存じ上げているレンズコレクターにけちな人はいません。
    二つ返事で快諾していただきました。

24日火曜日朝、近鉄奈良駅でお会いして、
さっそく近鉄電車で西の京に向かいました。
唐招提寺、薬師寺が点在する田園地帯です。

    電車に乗車して腰を下ろした途端に、

        「レンズ見せてください」

    中将姫光学さん、苦笑して、

        「電車のなかでそう言われたのは初めてですよ」

ああ、紳士ぞろいの東京とは違うのです。

    関西では、なにをするにしても単刀直入、即決速攻です。
    人間老いやすく、学成りがたし、なのですから。

バッグから現れたのは、とても小型のペッツヴァール。

    ローデンシュトック55mmF2.2よりも一回り小さい。
    M42マウント→ソニーNEXアダプターに収まっています。

無名なので、私が勝手に命名させていただました。
    
    Petzval58㎜F2.3

    車内でさっそく1枚。

    近鉄橿原線の九条駅で下車して、
    北に向かって歩き出しました。

    駅近くに金魚池群があります。
    その池ほとりで1枚。

    西ノ京駅までたどり着いて、
    その踏切側の写真館で1枚。

    以上3枚をごらん頂きましょう。

ローデンシュトック55mmF2.2とはほとんど同じスペック。
描写の違いはまだ分かりません。

    分かることは、
    このレンズもまさにペッツヴァール。
    とてもいい!




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by Sha-Sindbad | 2015-02-25 16:25 | petzval58/2.3 | Comments(0)

1267 接吻  (L.HughesPetzval200㎜が我が家にお輿入れなされた)

私が落札した最初のペッツヴァールが今朝届きました.

ラック&ピニョンの部分だけメッキが残り、
レンズ本体は地肌だけというような感じの古びたレンズ。

    無名のレンズです。
    約3万円で落札しました。
    無名にしては高いかもしれないなと思っていたのですが、
    でも、なんと美しいレンズでしょうか?

売主はLionel Hughesなので、
彼に感謝する気持ちを込めて、仮称は、

    L.HughesPetzval200㎜

ウフフと一人笑いながら、
ソニーα7にメオスティグマートのボール紙鏡胴を付け、
その空洞にレンズ底部を付けてみました。

    鏡胴の長さは135ミリレンズを超えます。
    あれっ? フォーカスしません。
    1㎝ばかり離して、ようやくかろうじて合焦しました。

分厚いブルーのタオルを巻いて光線を遮断して、
中空でバラバラに離れたぐらぐらレンズで1枚撮りました。

    およそ125ミリと記載がありましたが、とんでもない、
    200㎜以上の望遠レンズ!

F値は不詳ですが、F3.5は間違いなくありそうな、明るい玉。
ホロゴン使いの私がなにを血迷って、ここまで踏み込む?

その画像が1枚目。
そこで、次に、メオスティグマートのボール紙鏡胴と
L.HughesPetzval200㎜を連結するように、固い紙を巻きました。
すると、L.HughesPetzval200㎜はその紙の胴の中を前後でき、
しかも一応遮光されました。
  
    即席200㎜鏡胴ができあがり。

この状態だと、とても軽い望遠レンズ。
撮りやすいこと、この上もない感じ。
さっそく撮った中から5枚選んでみました。




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なかなかの描写ではありませんか?

    ほとんどぐるぐるボケはでていませんが、
    大型フォーマット用レンズであるために、
    35㎜判ではレンズの中心部だけしか使わないせいでしょうか?
    
オークションでは、こんな触れ込みでした。

Antique Petzval brass lens suitable for Daguarreotype, wet plate etc.

    19th century brass barrelled genuine Petzval type lens with cemented pair of lenses
    at the front and air spaced positive and negative lenses at the rear
    for that vintage Petzval effect in large format photography.
    Focal length 5 inch (12.5 cm.) approx. Smooth rack and pinion focussing.
    A few tiny scratches and pis to the outer lens surfaces
    (invisible to the naked eye- only visible with a jewellers loup.)
    Will have no effect on optical performance.
    Otherwise glass is clear with no chips, haze or fungus,
    The brass barrel patinated as shown but could be polished if desired.
    The outer barrel and focussing pinion are nickel plated brass.

    Dimensions:
        Ext. Dia. of main barrel: 53 mm. (2.08 inch)
        Ext. Dia. of outer barrel: 55.6 mm. (2.19 inch)
        Dia. of mounting thread: 57 mm. (2.24 inch)
        Dia. of front shade or filter thread: 52 mm. (2.04 inch)
        Visible dia. of front lens glass: 40 mm (1.56 inch)
        O/A length 87 mm. (3.43inch)
        Weight with flange: 0.42 kg. (0.93 Lb.)

クリムトの「接吻」、大好きなのですが、一つだけ不満。

    恋人たちの肌がやや不気味で、
    まるで死相をたたえているかのよう。
    でも、L.HughesPetzval200㎜なら、
    ハッピーエンドの予感を演出してくれます。

これは使いたいレンズ。

    ヤシカコンタックス時代はこう見えても、なにを隠そう、
    オリンピアゾナー180mmF2.8が私の主力レンズでした。
    たしか900グラム以上ある大砲のように重いレンズでしたが、
    軽々と扱っていたものです。

    私もそれからかなり歳を取りましたが、
    畏友のRAさんなど81歳なのに、やはり900グラムを超える、
    フォクトレンダーの史上初のズームレンズ、
    ズーマー36/82mmF2.8をキャノンイオス1Nに付けて、
    見事な写真を撮られます。

    遙かに若い私がくじけてなるものか?!
by Sha-Sindbad | 2015-02-23 15:29 | LionelHughes125 | Comments(2)

1266 笹 (メオスティグマート50㎜とローデンシュトック55mmの対決の日が来た)




21日土曜日午後12時55分発のバスで出発。
風邪を蹴り飛ばして、撮影に出かけてしまいました。

装備は2セット。

    ローデンシュトック55mmF2.2付きライカM9
    メオスティグマート50mmF1付きソニーNEX-5
    55mm対75mmの対決です。

メオスティグマート50mmF1はいかなる条件になろうと、
頑固になめらかなボケを続けています。

    でも、その描写はとてもペッツバール的。
    中心部分は清らかに美しい像を結んでくれます。
    「あなたしか見ないよ」
    そう言っているかのようです。
    愛の本質をしっかりと表現できるのがペッツバール。

どんなうかつな、写真のことなどなにもわからない人にだって、
その写真がなにを撮りたかったのか、人目で分かるのがうれしいですね。

そのうえ、だんだんと分かってきたのですが、
いかにペッツバールとても、特別な条件がそろわないと、
ぐるぐるボケなど発生しませんね。

    中将姫光学さんの数々のペッツバール写真を見れば、
    それが分かります。
    私としても、ボケがいつもぐるぐる回ってほしいとは思いませんね。

    それじゃまるで、月末締めの手形を落とすために、
    別の会社の手形を決済しようと思っていたら、
    その会社にいきなり倒産されてしまった会社の社長さんの頭の中。
    社長さんだって、そんな体験をあまり繰り返したくないでしょうね。

        「とんでもない、一度だって繰り返したくない!
        そんなこと繰り返してたら、イスラム国の危機の真っ最中に、
        どこかの首相がおやりになったように、
        健康維持のためにゴルフを楽しむことができなくなるじゃないか!」

健康維持のためにはいくらでも他に方法があります。
でも、ぼく、ゴルフしたいんだ!
そう、国民の目なんか気にしていないよ、
やりたいことはやる、それができなくて、なにが内閣総理大臣じゃあ!
という内心の思いがあからさまに出ていますが、
昔の総理大臣は違いましたね。

    晋の宰相の謝安は、汚職疑惑にさらされた親友の大臣が
    一族もろとも宮廷の廊下にひざまずいて許しを乞うている、
    その中をずいっと通り過ぎながら、
    頭を下げる親友に頭の上で、言葉は忘れましたが、
    「これからつまらぬ虫を踏みつぶしてこよう」などとうそぶきました。

    でも、皇帝の前に出ると、涙をしぼって、親友の赦免を懇願しました。
    懇願の甲斐あって許され、軽い罪で済んだ親友は、
    ついに謝安を許さなかったそうです。
    それでも、謝安は親友に真実を明かさなかったのです。
    宰相ともあろうものが親友のために法をまげたと、
    民衆が不信を抱くことを配慮したのです。

    我が身大事のどこかの内閣総理大臣とはかなり違いますね。
    (もっともこのお話、どうして人が知るようになったか、
    そのあたりの事情を知りたいものですが.......)

おっと話が飛びましたが、メオスティグマート50mmF1、
使えば使うほど愛着が、と言いたいところですが、
一つどうしようもないハンデがあります。

    厚いボール紙で作ったヘリコイドリング代用の円筒、
    到着したときは、その中でレンズがなめらかに前後に回転したのですが、
    今では、もう必死に力を込めないと、びくともしないのです。
    
    畏友のRAさんの鑑定では、目に見えないほどの金属くずが出て、
    次第に円筒とレンズとの間に摩擦を生み出しているのだそうです。
    彼のアドバイスで、金属の滑りを良くする油をティッシュにつけて、
    レンズにすりつけてみたのですが、最初はよく滑っても、
    あっと言う間に元の木阿弥。
    どうやらボール紙が潤滑油を吸ってしまうようです。

    それじゃ、吸って吸って吸いまくってもう吸えない、
    その程度まで塗り続けたら、滑りがよくなる道理、
    なんて考えましたが、そこまで潤滑油を塗ると、
    カメラ本体にも流れ込んでしまうのでは?
    危険ですね。

むしろ早晩宮崎貞安さんに改造をお願いしてもらう方がベター?

    そうなれば、50mm標準レンズとして使えそうに見えますが、
    これがそうは問屋をおろさない。
    ソニーNEX-5のAPC-Sサイズでも、
    かすかに四隅にダークコーナーができるのですから、
    ライカ判では猛烈にけられることになります。

    事実、ソニーα7に付けると、ほとんどまん丸にダークコーナー。

それでも、リコーGX-RやFujiX-Pro1で使うことができます。

    パラメータをしっかりと落とすことで、
    もう少し銀塩写真に近づけることができそうです。

このレンズは超近接が勝負所。

    宮崎さんに相談をして、
    たとえば、30㎝から3mまでにピントを合わす特別仕様はどうかな?
    そんなことが可能なら、やっぱりお願いしましょう。
    絞りも付けて頂きましょう。

それが無理なら、覚悟を決めて、ソニーNEX-5で使い続けます。

    ソニーNEX-5はメオスティグマート50㎜F1専用ボディになるでしょう。

どちらにせよ、とっておきの極上レンズになる可能性が大きい。

    これはお買いものでした。
    さて、本日の写真、順光の笹の葉のクローズアップ。
    まず、ご覧ください。




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                                 ローデンシュトック55㎜F2



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                                 メオスティグマート50㎜F1




私が16年間住んだ家の土塀がバック。

    私の娘二人(人間です)が成長し、
    その他の子供たち(猫ですが)が成長し、
    一部は世を去ってしまった、思い出の地です。

    英雄だった白と、情けある親分だったブチの墓がなかにあります。
    美少女グラは行方不明になったので、墓がありません。
    でも、思い出はくっきり残っています。

そんな思い出の地で、今や私の愛しい娘となったメオスティグマート、
友人の娘のローデンシュトック(なぜか男には見えません)が対決。

    写真としての思いが深いのは、やはりローデンシュトック。
    でも、きらりとした輝きを見せてくれるのが、メオスティグマート。

    前者は、ペッツヴァールらしく、周辺にグルグルぼけが回ります。
    回るものとてないのですが、イメージそのものが非現実化する、
    それがグルグルぼけの本質のようです。

    ローデンシュトックは75㎜として、
    おそらくレンズのイメージサークルの中央付近だけが写っている。
    ですから、グルグルぼけが出ない、とは言えません。
    売り主のソニーNEX-5による試写結果はほぼ中央からグルグル乱舞。
    (ちなみに、これがソニーα7の試写でないことは周辺部で明らか。
    ソニーα7に付けると、ほぼ中央円周内しか写らないからです)
    なんとも理解しがたいところですが、とにかく明らかなことは、
    2月21日土曜日の高畑町界隈の撮影結果335枚には、
    一枚もグルグルぼけは見つからない!

ますます「像面フラットナー」を付加した改良型ペッツヴァール、
その可能性が高くなった、そんな我田引水的納得に落ち着きそうです。

    あなたはどちらが好きですか?
by Sha-Sindbad | 2015-02-22 01:01 | Meostigmat50/1 | Comments(2)

1265 暮れ方 (ローデンシュトック55mmF2.2を風景に使ってみたら)




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昨日はかなり気持ちのよく暮れていったようです。

    なぜ「ようです」と書いたかと言いますと、
    5時過ぎ頃でしょうか、窓をのぞくまで、
    私はあれこれと忙しくて、外をのぞかなかったからです。

我が家の裏を見ると、丘の上の木立に夕映え。

    ペッツヴァールで風景を撮れば、どうなるんだろう?
    そう考えて、ローデンシュトック55mmF2.2を部屋から持ち出して、
    数枚撮ってみました。

これはこれで、なかなか楽しいではありませんか?

    私も中央しか見ていませんでした。
    その見ている部分だけにフォーカスしています。

視覚に忠実なレンズ、そう言いたいところですが、
たちまち異議続出でしょう。

    私の視覚は隅々まで正確で澄み切っている!
    そうでしょう、そうでしょう。

見たいところだけ見て、見たくないものは見ない、
そんな私はどうやら特殊なようです。

    だから、ペッツヴァールに魅せられるのかな?
by Sha-Sindbad | 2015-02-21 10:47 | Rodenstock55/2.2 | Comments(2)

1264 清爽 (メオスティグマート50㎜F1はやっぱりペッツヴァールだった?)



前回の記事にとても嬉しいコメントを頂きました。
ペッツヴァールの大先輩、中将姫光学さんからです。
あんまり嬉しいので、そのまま本文に移させて頂きます。

    キングスレークの本を見ると、
    ペッツバールの人物用レンズとしての記述の後に
    プロジェクターレンズなどのバリエーションの紹介があります。
    F1レンズはふたつ構成図が出ていて、いずれも6枚ほどの構成なので、
    これらのレンズと同様か変形の可能性はあるかも知れません。
    先日書かれていたようにスティグマートは非点収差を補正したという意味なので、
    おっしゃるようにペッツバールタイプではないかも知れませんし、
    像面フラットナー使用のペッツバール型かも知れません。

さっそくキングズレークの「写真レンズの歴史」に飛びつきました。
50、51頁に記載がありました。

    1873年、C.ピアッツィ・スミスという人が、
    通常のペッツヴァール型人物用レンズの非点収差と像面湾曲を
    取り去る方法を発見した、というのです。
    難しいことははしょるとして、
    ペッツヴァールは、2枚組み合わせのレンズ群が2つ、
    かなり離して向かい合う形になっているのですが、
    この2群の距離を狭くして、後方にもう1枚レンズを置くことで、
    平面性をよくする「像面フラットナー」を付加したのです。

    さらには、コダックは前方の本来の2群の間にレンズを1枚置いて、
    F1の明るさを達成した、プロジェクション・エクターを開発。

というのですから、中将姫光学さんの示唆はかなり有力。

    メオプタはまさにこのプロジェクター用レンズを製造するにあたり、
    このレンズを参考にしたことはかなりありそうなことです。

ただし、ちょっと気になるのは、
キングズレークがエクターの開発を「最近」と記載していること。

    「写真レンズの歴史」の出版は1989年のようです。
    とすると、その時点から見て「最近」となると、1980年代では?
    当然国際特許を取っていたでしょうから、
    メオプタのようなチェコの会社が高い版権を出して使うのも考えにくい。
    巧みに改良を加えて、独自のF1レンズを作ったのかも知れません。
    (いずれにせよ、メオプタが先に作ったら、当然特許をとったでしょうから、
    キングズレークはその方も記載したでしょうから、先ではなさそう)

もっとも、F1のような超大口径レンズの設計はほかにもあるようです。

    でも、プロジェクター用にはかなりペッツヴァールが利用されているようです。
    画像がいかにもペッツヴァールを思わせる清らかさに溢れていることも、
    忘れることができません。

こんなことをいろいろ考え合わせると、私としては、

    像面フラットナーを付加したペッツヴァール系の可能性が高い、
    ひとまず、そう結論することにします。

その証拠写真を6枚、ご覧頂きましょう。

    これらの写真を眺めていると、メオスティグマート50㎜F1は、
    やっぱりペッツヴァールなんだ、そういう思いがこみ上げてきます。




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[後書き]
最後の2枚は自宅。
我が家の長女(猫ですが)です。
こんな美女にペッツヴァールが似合いますね。
by Sha-Sindbad | 2015-02-20 14:09 | Meostigmat50/1 | Comments(2)

1263 仮面 (メオスティグマート50㎜F1はペッツヴァールじゃなかった)



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2月18日水曜日は畏友RAさんと天神橋筋商店街を歩きました。

私の装備は、

    カメラがソニーNEX-5
    レンズはネオプタのメオスティグマート50mmF1

RAさんは、

    カメラはペンタックスの一眼レフ(名称不詳)
    レンズはゼニター16mmF2.8

なんと魚眼レンズです。

    私が彼のためにebayで新品を落札しました。
    そのこけら落とし。
    魚眼ですが、いわゆる対角線魚眼レンズなので、
    35mmのフレームいっぱいに撮れます。

    対象から10cm、15cmあたりまで肉薄しておられます。
    おもしろい写真になるでしょう。

私の方ははじめてメオスティグマート50mmF1を街で使いました。

    実質75mm準望遠レンズですが、とにかく使いやすい。
    たいてい主人公を中心に大きく据えて撮りました。
    必然的に、バックは激しくぼけます。

ゾンネタール50mmF1.1とよく似ていますが、
メオスティグマート50mmF1の方が合焦部の切れ味が勝るようです。

    ぼけもさらにダイナミック。
    でも、これらは後者がライカZMマウントで、
    せいぜい80cmあたりまでしか撮れないのに対して、
    はるかに接近できるうえ、75mm準望遠であるせいでしょう。

そのぼけを子細に検討してみての結果ですが、
グルグルと回らず、対角線方向に流れます。

蛍光灯の下で見ても、レンズは少なくとも6、7枚はありそうです。

    ペッツバールのレンズ構成で、
    開放値をF1まで開くことができるのでしょうか?

そのうえ、合焦部分のフレアもあまり感じられません。
どうやらこのレンズ、ペッツバールではありません。

    ebayに掲載された作例は盛大にグルグルボケが乱舞していました。
    どうやら別のレンズの写真を転用したようです。

でも、許しましょうとは言いがたいけど、
忘れることにしましょう。

    このレンズの描写は猛烈にゴージャスなので、
    大いに気に入ったからです。

作例は、我が家のネパール祝祭用仮面。

    F1という開放値のピント範囲がどんなに狭いか、
    お分かりいただけるでしょう。
by Sha-Sindbad | 2015-02-19 14:17 | Meostigmat50/1 | Comments(3)

1262 聖なる像 (エルマジ20㎜F3.5はチビなのに、写りは重厚尊厳)



中将姫光学さんのご教示で、このエルマジ20㎜F3.5、
どうやらAnastigmatのようです。
素敵なご指摘のコメントだったので、本文に移させていただきます。

    新しいレンズを手に入れた時の喜びが伝わって来ます。
    某オークションでいまANASTIGMAT HERMAGIS 20mm f3.5
    というレンズが出品されていますが、これとは違うものでしょうか。
    同じなら言うまでもなく、アナスティグマットとあるように、
    ペッツバールタイプではありません。
    では、どういう構成か気になりますが、
    もとよりわたしの知識ではさっぱり分かりません。
    製造年代が絞れれば、
    1900年頃ならプロターのライセンス品かも知れませんし、
    もっと後ならテッサータイプの可能性もあります。

Anastigmatというのは、キングズレークの訳注によれば、
「非点収差を補正したレンズ」なのだそうです。

    キングズレークの記述のほとんどが実は私にはちんぷんかんぷん。
    でも、どうやら、ペッツヴァールレンズとは平行して、
    画面の隅々までしっかり写るプロターやテッサーの方向への進化、
    それがAnastigmatのようです。

エルマジ20㎜F3.5は、猛烈に古色蒼然としたただずまいで、
しかも写りもなぜか前世紀的。

    プロター系統だったら、嬉しいなという気持ち。
    というのは、幾度かプロターの写真を拝見したことがあり、
    その中身のぎっしり詰まった実在感は圧倒的だったからです。
    このレンズもそんな凝縮感があります。

一枚だけ、ご覧頂きましょう。

    レストランの客寄せ用の彫像ですが、
    それを超えた何かがぐっと競り上がって来るではありませんか?




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by Sha-Sindbad | 2015-02-17 12:37 | Hermagis20/3.5 | Comments(5)

1261 清純 (メオスティグマート50㎜F1が本邦初演を飾ったかどうかは知らないけれど)

メオプタMEOPTAというレンズ会社、ご存知でしたか?
なんだかこの会社のレンズを見かけた記憶がうっすら。
でも、自分がこんなマイナーな会社のレンズを手に入れるとは、
まったく思いもかけないことでした。

検索してみますと、ウィキペディアに簡単な記事が見つかりました。
学者の皆さんも愛用するコピペをさせていただきましょう。

    メオプタ(Meopta )はチェコのスポーツ及び軍事用光学機器、映写機、
    写真引き伸ばし機等を製造する会社。
    かつて製造していた写真及び映画用カメラで知られているが、
    現在はカメラ製造から撤退している。

    前身オプティコテクナ(Optikotechna )がプレロブ(Prerov )で発足、
    930年代初頭引き伸ばし機などの暗室用具や光学レンズの製造を行った。
    1939年 - 遅くともこの年までに国内マーケットに向けた一般向けカメラを製造。
    最初の機種は6×6cm判の二眼レフカメラフレクセッテ(Flexette )だった。
    これが同社の長い二眼レフ製造の始まりになる。
    チェコスロバキアはドイツに解体され、
    同社も多数の光学機器をドイツ軍向けに納入することになる。
    1946年 - チェコスロバキアの共産主義政権によって国有化され、
    メオプタと改名する。

オークションサイトで、プロジェクター用のレンズが見つかります。

    このメオスティグマート50㎜F1もその一つ。
    これがシュナイダー社同様に、ペッツヴァール型なんだそうです。

私もオークションで手に入れました。

    作例付きだっのですが、その作例がなんだか典型的ペッツヴァール。
    ペッツヴァールファンはたいてい極めつけのクラシックレンズコレクタ。
    だから、このような二番煎じ風現代レンズには手を出さないようです。
    おかげで、とても安く入手できました。

ご丁寧にもソニーNEX-5のマウントアダプタ付き。

    ボール紙で作ったと記載されていたので、たいした出来ではあるまい、
    そう髙をくくっていたのですが、間違いでした、ごめんなさいね。
    実にがっしりとした造りで、十分使用に耐えます。
    75㎜長焦点レンズとしてひとまず使ってみましょう。

なにしろ開放しかないのに、そのF値がたったの「1」

    私が持っている大口径レンズとしては、
    アンジェニュー25㎜F0.95に次いで明るいレンズということになります。

土日の二日間、いつもよりかなり早起きをして、
一日中出歩いていたので、疲れてしまい、今日は家に籠もっています。

    実は、クロマティックハーモニカの師匠辻晋哉先生のライブの日ですが、
    今回もパスさせていただきました、またもや、ごめんなさい。
    なんだか謝ってばかりいる記事。

メオスティグマート50㎜F1を早速屋内で使ってみました。

    F1なのだから、使い勝手は満点です。
    20枚ごらん頂きましょう。

    最初の1枚は、前回の記事で取り上げたエルマジ20㎜F3.5。
    ごくごくちっぽけなレンズですが、いかにもクラシック!

    我が家のかわいい同居者たちをランダムに撮ってみました。
    最愛の同居者も登場します。

メオスティグマート50㎜F1を使っているうちに、
だんだんと感じていること、それは、

    このレンズもかわいい同居者になりそうだな。




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by Sha-Sindbad | 2015-02-16 19:10 | Meostigmat50/1 | Comments(4)