レンズ千夜一夜

<   2013年 08月 ( 31 )   > この月の画像一覧

789 レンズ棚の上(アンジェニュー25mmF0.95なら手持ちでどこでも?)



b0226423_2151394.jpg




今日は大阪平野の孫の家に、孫とお留守番するために参りました。

ママが所要を済ませたら、夕方まで撮影時間があるかも知れない、
そう考えて、昨夜、レンズを選択しました。

    いつもどおりですが、カメラから選択することはしません。
    あくまでもレンズ本位。
    そして、レンズは直感本位。

昨夜閃いたのは、アンジェニュー25mmF0.95でした。

    台風で雨が降るという予報でしたので、
    F0.95の開放で雨の平野を楽しもうと考えたのです。

予想外であったのは、

    ママの帰りが遅れて、撮影時間がぜんぜん取れなかったこと。
    そして、雨などまるで降らなかったこと。
    おかげで、撮影枚数はたった4枚、空前の最少記録となったこと。

あまり満足するものではないので、
昨夜、試し撮りした一枚を出すことにしました。

シネレンズ用ガラスケースが揚琴の上にかかっています。
その天板はごちゃごちゃと物置になっています。

F0.95の開放が合焦しているのは、
ただの携帯ストラップから取れたミニチュア人形。
周辺にはもっと大切なものたちが並んでいます。

    奈良が生んだ偉大な写真家入江泰吉の戒壇院広目天像、
    私の畏友が往年の名レンズ、ダゴール12cmF6.8で撮った、
    大阪大泉緑地の蓮の名作、
    数か月前、生まれて初めて歩いた数日後に撮った、孫のスナップ、
    義父の形見のオメガ(巻き上げが壊れて、そのまま)。

これらをさておいて、
このボロ人形にピントを合わせた理由は?

別にありません。

    できるだけピンポイントでフォーカスできるものにしたかった?
    唯一のロボグラフィらしい、値打ちのない壊れ物だから?
    無理に理由を考えれば、このあたりでしょうか?

それにしても、ヘアピンのはずの開放F0.95で撮ったのに、
周辺まできちんと画像が締まっています。
さすがに、銘レンズ、そう言いたいところです。
by Sha-sindbad | 2013-08-31 21:53 | Anjenieux25/0.95 | Comments(0)

788 健全な精神(バルター35mmf2.3はかなりの武器になりそう)



b0226423_2154511.jpg





昼食時、交差点を渡ろうとして、
私の前を大学生らしい女性の自転車が追い抜いて行きました。

    今日の出勤にリコーGXR+A12に付けたのは、
    バルター35mmF2.3

絞り羽根が固着してしまって、
おそらくF3.5あたりで常用することになりました。
これなら全天候に通用します。
別に絞る必要のないレンズだし、作画をするわけでもないのですから、
使い勝手がよくなったと考えています。

F3.5なら、かなりの深度を確保できています。
歩くとき、4mほどの距離に設定して、ノーファインダーで撮ります。
今回も幸運でした。
レンズの深度が、自転車の長さ全部をドンピシャリカバーしてくれました。

    健全な精神は健全な肉体に宿る、そう昔は言われていましたね。
    心身二元論が否定されてしまった今、
    この名言は実のところ無意味になってしまっているですが、
    この女性の後ろ姿を見ますと、
    いや、やっぱりその通りなんだと思ってしまいますね。

バルター50mmにも共通することですが、
とてもグラデーションがよく、穏やかな画像をくれます。
このレンズの良さが女性の美しさを引き立てている感じがしませんか?

    華麗なメタモルフォーゼを期待することはっできませんが、
    このレンズなら、その場の雰囲気をしっかり記憶にとどめてくれる、
    そんな信頼感にあふれています。

写真家の大半は、レンズ特性に振り回されたくない、
とくに写りの結果を予測できないレンズなどもっての外とお考えでしょう。
そんな写真家にとって、バルターはかなりの武器になってくれることでしょう。

私は、レンズ9、自身1のスタンスで撮る人間ですから、
華麗に変化(ヘンゲ)するキノプラズマート族やパンタッカー族
に対する思いいれがはるかに強いのですが、
どんなことでもそうですが、過ぎたるは及ばざるが如し、ですね。

    無法松が大暴れしたあとは、そのどさくさに紛れて、
    上品にアルセーヌ・ルパンして、
    ごっそり金目のものをいただくのも悪くはありません。

いったいなにを言いたいのだ?
善良なる紳士淑女は目を白黒させておいででしょう。

    要するに、お行儀のよいバルターだって、
    現代レンズに比較すると、無法ものの一味だということです。
    おかげで、この女性、永遠に傾いたまま、
    私の記憶の宝庫に止まることになったのですから。

使い手、レンズ、揃いも揃って、サンダンス・キッドしちゃって、
「明日に向かって撮れ!」
こう行きたいものですが、
それにしては、このブログの写真はたいていお行儀がよいようです。
ただのレンズサンプルという性格故やむを得ません。

    サンダンス・キッド写真は別ブログの方でごらんいただきましょう。
by Sha-sindbad | 2013-08-30 22:08 | Bartar35/2.3 | Comments(0)

787 連獅子(シネユニライト35mmF2っていうレンズ、とにかくあたたかいね)



b0226423_21165321.jpg





№787の記事へのコメントで、
中将姫光学さんから「素晴らしい描写」だと、嬉しい評をいただきました。

私としてはかなり不満だったのです。

    中将姫光学さんの同レンズは、
    まったりとふくよかな絵画的描写に加えて、
    合焦部分の繊細優美な精密感があるのに対して、
    私のレンズはもっとドライな感触で、
    クラシックレンズらしい古色がまるで感じられないからです。

でも、クラシックレンズの大先輩から好評をいただくと、
にわかに、これでよいのだという気分になってしまい、
もう一枚続けて出すことにしました。

私がいつも撮る、いわば定番の人形。

    木彫で、能のお面、男性らしい骨格までしっかり彫りだされていて、
    生身の人間が隠されているようで、私の大好きな人形です。

お能の人形の全身からあたたかさがやんわりと放射されてくるようで、
これはこれで、やっぱりユニライトなんだという気持がしてきました。
by Sha-sindbad | 2013-08-29 21:39 | CineUnilite35/2 | Comments(3)

786 撮れば撮るほど試し撮り(シネユニライト35mmF2は稀少レンズと知って嬉しくて)



b0226423_22494669.jpg

b0226423_22494099.jpg
b0226423_22483639.jpg
b0226423_22484569.jpg
b0226423_22475215.jpg
b0226423_22481951.jpg
b0226423_22475029.jpg
b0226423_22475579.jpg
b0226423_22474514.jpg
b0226423_22474064.jpg
b0226423_22472860.jpg
b0226423_22465589.jpg
b0226423_22465935.jpg
b0226423_2246919.jpg
b0226423_22455567.jpg
b0226423_22462430.jpg
b0226423_2246789.jpg




私がレンズをあれこれ手に入れることにあった責任者のお一人が、

    中将姫光学さん。

彼のブログが「Leica Virgin 中将姫光学」
(http://zunow.blog51.fc2.com/blog-entry-2726.html)

    クラシックレンズの宝庫。

Wrayという会社のシネユニライト35mmF2もその一本です。
その経緯は本ブログ№471にくわしく書きました。

中将姫光学さんの8月22日と23日の記事で、
このレンズの目の玉も飛び出るほどに美しい写真を発見。

    絵画的とでも言いたくなるほどに豊かなグラデーションと、
    ビロードのような肌触り。

我慢ができなくなって、早速今日出勤に持ち出しました。

昼食の往き帰りの撮影分からちょっと沢山選んでみました。
絞りがないので、すべてF2の開放で撮ったものなのですが、
中将姫光学さんのあの香り豊かなスナップショットとは
似ても似つかぬ、ただのロボグラフィばかり。

    セロ弾きのゴーシュみたいに、溜息をついて考え込んでしまいます。
    「いったい何が悪いんだろうなあ?」

分かっています。

    レンズを使いこなす技量とセンスの差です。
    こればかりは埋めようのない溝。

18枚並べて見て、ビロードのような肌触りはちらっとも感じられませんが、
開放とはとても思えないような、豊かな色合い、
かなりあたたかく厚みのある描写は少しだけ共通しているようです。

    いつか、どこかで、私だって、そう心に願いを納めて、
    今日はこの程度で満足することにしましょう。
by Sha-sindbad | 2013-08-28 22:57 | CineUnilite35/2 | Comments(7)

785 黒の中の白の木戸(ホロゴン15mmF8は不思議の国への扉にだってなりそう)



b0226423_2214468.jpg




京都五条で撮りました。
    オバケのQ太郎の横顔のような扉。
    でも、ぴったりと閉まって、いささか不気味ですね。

この写真を見ていると、この扉の対極にあるような、
和風民家の格子のガラリ戸って、かなり不思議な扉ですね。
中が丸見えなのですから。

戸外からの見えという点だけに限って考えますと、

    アメリカやイギリスのように、まるで垣根もない国もあれば、
    ドイツのように、徹底的に閉鎖空間を至るところに作る国もあります。
    生け籬にガラリ戸の和室を作った日本人は、その丁度中間のようですね。

でも、現代は、プライバシーの理念が行き渡ったうえに、
犯罪も多発する社会となって、どんどん閉鎖的になっていくようです。

ときどきこんな完璧な閉鎖扉と出会います。

    その度に、中はどうなっているんだろうか、と考えてしまいます。
    もしかすると、パラダイスかも知れませんね。
by Sha-sindbad | 2013-08-27 22:12 | Hologon15/8 | Comments(2)

784 白の中の赤(キネタール50mmF1.8は遊び心もあるあたり、余裕のレンズかな?)



b0226423_2214371.jpg





昨日、すでに雨がやんだ千林商店街の周辺部を回りました。
かなりふるい家並みも残っていて、楽しめます。

電柱に赤を見つけました。
白ペンキが塗られた電柱に赤い針金が掛けてあるようです。

なんのためか?

    これは掛けたご本人に聞いてください。

私はこんな謎の物体が大好き。
ここではなぜかF1.8とちょっと暗めのレンズが、
まるでF1.1のゾンネタールのように振る舞っています。

    電柱からの反射光も手伝って、
    明るい針金だけが白バックに浮かび上がって、
    さまざまに想像の翼を羽ばたかせることができます。

どんな風に見えるか?

    これはお好きなように。

キネタール50mmF1.8というレンズ、
シャープ一辺倒ではないようですね。
こんな「冗談写真」(造語)を撮ってくれるのですから。
by Sha-sindbad | 2013-08-26 22:11 | Kinetal50/1.8 | Comments(4)

783 土砂降り(キネタール50mmF1.8は雨よりシャンパンがいい、なんてうそぶいて)



b0226423_2240512.jpg





今日は大阪市旭区千林栄商店街に参りました。

雷雨が襲来したとき、すぐに逃げ込めるように、
アーケードの商店街を選んだのです。

千林は今回が4回目です。

    昨年の9月と12月、今年の1月に来て、
    その後7か月もご無沙汰していたのです。

    これまで千林で使ったレンズは5本。
        Orion15-28mmF6
        ロッコール45mm
        ゾンネタール50mmf1.1
        スピードパンクロ40mmf2
        ゾンネタール50mmf1.1Soft

今回ライカM9に付けて持参したのは、

    キネタール50mmF1.8

屈指の標準レンズの実力を見せてほしい、という願い。
雷雨のリスクを考えてアーケードの商店街に決めたのは正解でした。
京阪千林駅到着直前突然降り始め、
20分以上続いたのですから。

駅から出て、いきなり最初の路地で今回の写真を撮影しました。
撮り方は別として、かなり雰囲気が出ている感じ。
満足しています。
by Sha-sindbad | 2013-08-25 22:42 | Kinetal50/1.8 | Comments(10)

783 昼食の往き帰り(スイター16mmF1.8ARは手間なく楽しく撮影できる)



b0226423_20103775.jpg
b0226423_20104170.jpg
b0226423_20112057.jpg
b0226423_20111477.jpg
b0226423_20111531.jpg
b0226423_201194.jpg
b0226423_2011321.jpg
b0226423_2095684.jpg
b0226423_20104572.jpg
b0226423_20103343.jpg
b0226423_2010281.jpg
b0226423_2094652.jpg
b0226423_20101937.jpg
b0226423_2083677.jpg
b0226423_2091953.jpg
b0226423_208495.jpg
b0226423_2075783.jpg





ユージェーヌ・アジェが人知れずパリを撮り続けた当時、
彼のカメラに付けたレンズは、フォーマットをカバーできませんでした。
だから、彼の名作のいくつかの隅は大きくけられています。

でも、それがアジェに起こっただからでしょうか?
四隅のダークコーナーは古典的な雰囲気を醸し出す舞台装置になりました。

スイター16mmF1.8ARはこのアジェ風ダークコーナーを作ります。
絞れば絞るほど、大きくなります。
だから、たいていは開放からF2.8で撮ります。

32㎜の広角で撮れるので、とても気楽に使えます。
昨日は、お盆の後お休みに入るレストランが多いせいで、
ちょっと遠出をしました。
片道15分近くの往き帰りに90枚ばかり撮って、
ブログに掲載したい写真がかなりあるのですが、
クラシックレンズ作例集のブログが写真で埋まるのも奇妙、
18枚選んでみました。

シネレンズ初心者向きベストレンズの一本に選んでもいい、
そんな感じを抱かせる廉価版レンズ。



          [後書き]
               椅子のある門の次の写真、
               コンクリート路面が顔に見えます。
               その理由の1つが絶妙の場所の石ころ。
               念のために書いておきますが、
               私は絶対に「やらせ」「演出」はしません。
               ここに石ころがあったから、顔に見えた。                           だから、撮った、それだけ。
by Sha-sindbad | 2013-08-24 20:15 | Switar16/1.8AR | Comments(0)

783 夏の日も暮れゆく(マクロスイター16mmF1.8ARは秀逸なマクロレンズらしい)



b0226423_22483556.jpg
b0226423_22474841.jpg
b0226423_22475217.jpg
b0226423_22482792.jpg
b0226423_2247239.jpg
b0226423_2247355.jpg





今日はケルンのシネレンズをオリンパスE-PL1に付けました。
スイーター16mmF1.8
ブラックペイントの美しい造りで、
まさにマクロスイター50mmF1.8の孫といった風情。
描写もどうどうケルンの広角レンズらしい色乗りの良さ。
バス停から下りました。
次第に雷雲が近づいている感じ。
でも、天気が崩れるのはまだまだ先のようです。
明日から週末、というゆったりとした気分で、
写真を撮りつつ家路を辿りました。
9枚中6枚をごらん頂きましょう。
ゆったり気分にしては、
せせこましい写真ばかりで失礼。
でも、このレンズ、開放でのマクロが秀逸なので、
どうしても近寄りたくなってしまうのです。
しっかりした画像で、しかも深度の深い写真が楽しめます。
by Sha-sindbad | 2013-08-23 22:51 | Switar16/1.8AR | Comments(2)

782 炎暑の町2(キノプラズマート15mmf1.5も炎暑の中悪戦苦闘)



b0226423_222224.jpg
b0226423_2223322.jpg
b0226423_22218100.jpg
b0226423_2214199.jpg
b0226423_222970.jpg
b0226423_222827.jpg
b0226423_221379.jpg
b0226423_2205613.jpg
b0226423_2205979.jpg
b0226423_2204651.jpg
b0226423_2211823.jpg





昨日の出勤に持ち出したのは、

    キノプラズマート15mmf1.5

私が持っているシネレンズ・キノプラズマートの中で、
一番広角のチビレンズです。

オリンパスE-PL1に付けると、30㎜相当となります。
全部パンフォーカスで撮れます。

この暑さ、一体いつまで続くのでしょうね?
空はかなり秋空の気配を示すようになっているのですが、
その秋空の下にどっしり積乱雲が割って入っている感じ。
この暑さでも平気の平左で過ごしている人もいるでしょうね。
会ってみたいような、みたくないような。

キノプラズマート15mmf1.5は絞れるだけ絞って、
マイナス1.5に補正して、
強烈な陽光をできるだけ切り詰めてみました。
かなり濁った色になってしまい、そのせいか、
炎暑、酷暑の雰囲気はかなり減退してしまったようです。
by Sha-sindbad | 2013-08-22 22:07 | KinoPlasmat16/1.5 | Comments(2)