レンズ千夜一夜

<   2012年 10月 ( 31 )   > この月の画像一覧

500  村のトランペッター (ホロゴン15mmF8こそ、我が永遠の伴侶)



b0226423_2124766.jpg





「レンズ千夜一夜」、ようやく第500夜を迎えることができました。

1回か2回は抜けることがあったかも知れませんが、
とにかく毎日、レンズ1本ずつ、サンプル写真をお送りしてきました。

クラシックレンズブログには傑出したものが幾つもあります。
そんなブログを巡歴するのが私の喜びなのですが、
このブログは、実のところ、異端。

    まず、私はレンズ蒐集家ではありません。
    たまたま使いたいレンズがかなり多くなっただけ。
    クラシックレンズの特性、個性の研究者でもありません。
    単に、使ってみたいだけ。

写真もレンズの個性を明らかにする目的では撮られていません。

    そんな器用な人間ではありません。
    いつでも、-1から-1.5アンダーに補正して、接近して、
    水平垂直に撮る、この撮り方をすべてのレンズに適用するだけ。
    しかも、レンズには得手不得手の被写体があると思うのですが、
    私の場合はただひたすらにロボグラフィ一本槍。

おそらくレンズ愛好家の参考にはならないブログでしょう。
でも、よいのです。 
私がやりたいことは、使ってみたかったレンズたちで、
とにかく撮ってみて、ブログに掲載して、自分で楽しむ、
ただこれだけ。
見る人など居なくてもよいのです。

そんなわけで、第500夜を迎えて、
旅程の半分をようやく踏破したものだと、
自分を褒めてあげたい気持。

そこで、私にとって絶対唯一無二のレンズに登場願いましょう。

    もちろん、ホロゴン15mmF8

今回は、ホロゴンウルトラワイドで撮ったネパールから。
別ブログでは既出ですが、私の愛する写真の1つ。

    ネパールの古都バドガオンで村祭り風音楽隊に出会いました。
    観客、見物人など居ません。
    もちろん外国人観光客も零。
    音楽隊の先頭数人の中に少年トランペッターが居ました。
    背後に回り込み、ほとんど頭にくっつくほどホロゴンを突き出して、
    一枚だけ撮りました。

いつもですが、どんな風に撮れるかなんて、まるで予想不能。
いいのです、どんな風に撮ってくれても、
ありがたくいただくことにしているのですから。

    妻とレンズはしたいようにさせてあげ、
    どんなときでも不満を言わない、
    それが円満の秘訣ですね。
by Sha-sindbad | 2012-10-31 21:05 | Hologon15/8 | Comments(6)

499 光の中を歩め  (マクロスイター26mmF1.1もまた無敵のレンズらしい)



今日オリンパスEP-L1に付けて出勤に持ち出したのは、

    マクロスイター26mmF1.1

50mmf1.8とブラックペイントの雰囲気は大変によく似ています。
違いは、プリセット絞り用のレバー。
これが、Cマウント・マクロスイターのトレードマークなのですが、
私のスイターはこのレバーが撤去されています。
おかげで、絞りセットのリングに親指と人差し指を回して、
しっかりホールドして回さなければなりません。

でも、利点があります。

    1 プリセットレバーって、面倒で、しかも邪魔なので、ない方がいい。
    2 それだけ格安に下落して、私でも買えました。

マクロという言葉が冠せられているだけに、
20㎝近くまで接近できます。
ヘリコイドリングの動きがとても滑らかなので、
スピーディで使用感は最高。

私が所有している超大口径の女王はもちろん、
ゾンネタール50mmf1.1ですが、
マイクロフォーサーズでライブビューを使用すると、
超大口径が俄然威力を発揮することも否定できません。

そんなサンプルを今日一枚撮ることができました。




b0226423_2147479.jpg

by Sha-sindbad | 2012-10-30 21:49 | MacroSwitar26/1.1 | Comments(0)

498 秋景 (キノプラズマート19mmf1.5は秋にぴったりのレンズ)



中将姫光学さんがブログ「R-D1☆M8狂想曲」のことをお書きになっています。
(http://gatobonito.exblog.jp/)
gatobonitoさんという著名なクラシックレンズ愛好家なのですが、
この方のブログで、
キノプラズマート50mmF1.5の写真を拝見することができます。

中将姫光学さんがおっしゃる通り、
「見た瞬間にこれはキノ・プラズマートしかないと描写」ですね。

それに引き換え、私のCマウント用キノプラズマートたちの写真は、
どう見ても、キノプラズマートとは縁遠い写真ばかりですね。

    2枚目こそ開放ですが、他の2枚はF8に絞り込んでいます。
    その上、彩度もコントラストも落とすだけ落として、
    -1から-1.5に露光補正して撮るのですから、
    キノプラズマートらしからぬ、暗くどっしりと沈む画像ですね。

このブログがけっしてクラシックレンズ作例集になりえない由縁です。
でも、元来、レンズ蒐集家ではないのですから、
はなっから作例集など作るつもりはありません。

    レンズで遊んでいる、ただそれだけ。

でも、gatobonitoさんの写真たちを拝見している内に、
溜息が出てしまいました、

    やっぱりキノプラズマート50mmf1.5、
    縁があったら、手に入れたいものだなあ.....................




b0226423_21332565.jpg
b0226423_21323751.jpg
b0226423_21331161.jpg

by Sha-sindbad | 2012-10-29 21:37 | KinoPlasmat3/4inchf1 | Comments(2)

497 お多福 (キノプラズマート19mmf1.5は悪夢だって撮れるかな?)



お多福さんの顔は有為転変の象徴かも知れませんね。
昔、お多福顔は美人の典型だったようです。
でも、いつの頃からか、お多福を美人と感じる人は減ったようです。

そのせいでしょうか?
お多福の面をご覧になったら、感じませんか?

    その微笑みにはなにかうっすらと怨念が潜んでいるみたい。

壷阪山では、格子窓の中にお多福さんが隠れていました。
そう言えば、昼食レストランの側の広場で見つけた赤ヘルも、
ちょっとお多福顔でした。

キノプラズマート19mmf1.5で撮ると、
どちらもかなり怖い顔になった感じがするのですが..............?




b0226423_2218844.jpg
b0226423_22175573.jpg

by Sha-sindbad | 2012-10-28 22:20 | KinoPlasmat3/4inchf1 | Comments(2)

496 水道栓 (キノプラズマート19mmf1.5は夢幻の郷を生んでくれる)



b0226423_2244418.jpg





持つたびに、使うたびにうれしさがこみ上げるレンズ、
そう言えば、私の場合、これに限ります、

    キノプラズマート19mmf1.5

「醜いアヒルの子」のお話さながらの登場でした。

    わずかな代金で我が家に到着したキノプラズマートは、
    まるで腐蝕したように、錆び錆びのオンボロレンズでした。
    もちろんヘリコイドもがたぴし、レンズは霞。
    大阪梅田のマツモトカメラにオーバーホールをお願いしました。
    
このレンズを受け取ったときのことを忘れることはできません。

    うっすらの金色が付いた、ピッカピカのチビレンズ。
    ヘリコイドは、他のすべてのレンズよりも滑らか。
    レンズは、超小型ながら、マクロスイター風にしっとりと輝いていました。
    描写力も私のCマウントキノプラズマート族では一二を争います。

奈良壷阪山の溝をバックに、古びた水道栓を撮りました。
向こうからおばさんが一人やってきます。
1.5開放で、周辺がやや回っていますが、形を残しています。
とても素直に楽しめるキノプラズマートなのです。

キノプラズマート50㎜は夢の又夢の世界に消えて行きましたが、
この19㎜と25㎜がありさえすれば、
キノプラズマート桃源郷にどっぷりと浸れるじゃないか?
そんな気持がしてきました。
by Sha-sindbad | 2012-10-27 22:49 | KinoPlasmat3/4inchf1 | Comments(0)

495  光へ (トリプルアナスティグマート25mmf2.9はダメメイヤーじゃないよ)


b0226423_22221022.jpg
b0226423_2222760.jpg





ダルメイヤー讃歌なら、幾度も幾度も書いてきました。
こんなものを書くなんて、2年前には考えもしなかったことです。
長い間、使いもしないのに、
よく言われる言葉、「ダルメイヤーはダメメイヤー」を信じ込んでいたからです。

ただし、35㎜銀塩用のレンズなど見かけもしなかったのですから、
偏見をただす機会もなかったわけです。

だけど、スーパーシックスは別として、
かなりだるい画像が多いことは事実なのですから、
今でも、やっぱりたいていの写真家にはダメメイヤーなんでしょうね。
「ダルメ」は「イヤー」というところでしょう。

トリプルアナスチグマート25mmF2.9はその典型かも知れません。
絞り羽根が消失してしまい、ピント合わせはCマウントのスクリューで代用。
これじゃ、使用感が極上とはとても言い難いうえ、
開放だけで撮る写真の多くはかなりぼけているからです。
真昼間に開放F2.9だけで撮ると、画像はかなり白っぽくなるからです。

でも、露光がドンピシャリにきまりますと、
柔和な表情ながら、見事な空気感を感じさせてくれます。
本日は出勤時、ソニーNEX-5Aにつけて撮りました。
実効37.5㎜ですから、目測でもかなり撮りやすいレンズ。
超多忙の一日でしたので、47枚しか撮れませんでしたが、

ダルメイヤー、ますます好きになりそうです。
by Sha-sindbad | 2012-10-26 22:34 | Tri.Anasti25/2.9 | Comments(0)

494 ホワイト・チェア (スーパーワイドヘリアー15mmf4.5ならぐっと近づけるけど)



b0226423_13294211.jpg





スーパーワイドヘリアー15mmf4.5

このレンズ、ホロゴンでは撮れない写真が撮れます。
最短距離目盛りは0.3m。
その深い被写界深度を利用して、
近接でマクロ的に撮ることさえ可能です。

そこまで近づいてはいませんが、
45㎝ほどに接近して撮ってみました。

   かなり異次元的な光景。

ライカM9をシャープネスオフ、彩度、コントラスト中低度に設定して、
暗がりで撮ると、かなりモノクロ的な感触になります。
なかなか面白いですね。

じゃ、ホロゴン15mmF8でもそれを撮りたいか?
こう問われると、もちろん答えは、

   否!

ホロゴン15mmF8Mはヘリコイドが付いていますが、
スコッチのプラスチックテープで距離1mに固定しています。

   ホロゴンで撮りたいディスタンスというものがあります。
   そこにはマクロは入っていません。
   ホロゴンで前ボケを楽しみたい、
   後ボケなどまっぴらご免。
   それなら、21㎜を使えば足りることです。

どんなこと、どんなものでもそうですが、
制約があればあるほど、楽しめます。
マクロから超望遠までの万能ズームなんて、
考えただけで、ぞっとします。

撮りやすいレンズ、カメラなんか欲しいとは思いません。

   撮影を楽しみたい、ということは、
   撮影の苦労を楽しみたいということなのですから。

ですから、今回は、単に超広角で接近しても、
なかなか面白いですね、という程度の紹介でした。
by Sha-sindbad | 2012-10-25 13:31 | S.W.Heliar15/4.5 | Comments(0)

493 入り日どき (アポクロマート18mmF2も暮れ方が得意なようで)



フランスのレンズメーカーの双璧は、
アンジェニューとキノプティックでしょうか?

映画用レンズを数多く供給していますが、
正直なところ、この二社のレンズの性能を比較するのは、
私には無理。
というのも、どちらもこれ以上はないと思える程に高性能だから。
とにかく生き生きとした画像をプレゼントしてくれます。

今日出勤に持ち出したのは、キノプティックの一本、

    アポクロマート18mmF2

オリンパスE-PL1に付けると、36㎜と準広角仕様。
とにかく目測で軽く撮れます。

お昼の1枚に夕景を3枚続けてみました。
さらりと撮っているのに、がっしりと受け止めてくれます。
キノプティック・マジック




b0226423_21523227.jpg
b0226423_21521852.jpg
b0226423_2152863.jpg
b0226423_21515358.jpg

by Sha-sindbad | 2012-10-24 21:55 | Apochromat18/2 | Comments(4)

492 暮れなずむ (スピードパンクロ35mmF2は暮れ方に威力を発揮する)



b0226423_22304019.jpg





今日は、孫の面倒をみた後、午後3時すぎ出発して、
奈良に戻り、三条通り付近を1時間撮影しました。

    カメラは、リコーGXR+A12。
    レンズは、スーパーパンクロ35mmf2。

スーパーパンクロ50mmf2をついに取り逃がした心の痛みを、
弟分の35mmで癒そうという算段。

実効焦点距離は52.5mm。
もし50mmを手に入れていたら、こんな写りかな、
そんな気持ちを込めて撮りました。

1時間180枚ですから、まあまあ標準的な収穫ですが、
まあ、よく撮れること、撮れること!

ノンコーティングの戦前のレンズですが、
タンバールやヘクトール73mmf1.9、パンタッカー50mmF2.3、
みんな1930年代のノンコーティングですが、
味わいは戦後のレンズ、現代のレンズを遙かに上回ります。

確かにスーパーパンクロは名レンズなのです。
でも、負け惜しみですが、
取り逃がしたスーパーパンクロ50mmf2は、
かなりレンズ番号が新しく、レンズもコーティングがなされているようです。
もしかすると、戦前のスーパーパンクロとは味わいが違うかもしれません。
キネタールに近い描写かも知れません。

いつかもう一度スーパーパンクロ50mmf2を探すとして、
戦前のボロを探した方が私の心にかなうかも知れません。
by Sha-sindbad | 2012-10-23 22:31 | SpeedPanchro35/2 | Comments(0)

491 大和小泉 (ズミクロン35mmF2八枚玉は由緒のある仕事師レンズ)




ふっと思いついて確かめてみました。
ライカ、コンタックスという史上最大のライバルのレンズたち、
その名前をどんな風に付けているか?

一般的、標準的なレンズたちだけの頭文字のバリエーション、
どれ位あるでしょうか?
レンズ名は省略しますが、

    ライカ社は、S E H 、たった3文字。

    ツァイスは、S T P B D M、たった6文字。
    (ツァイスにはヘラーという幻レンズがありますが、これは除外)

それぞれ26文字の内わずかな数だけで済ませています。
こんな僅かな範囲に限定したのには、両社ともなにか理由があるはず。
お分かりの方がいたら、教えてほしいですね。

しかも、両社ではSしか共通していない。
明らかに、お互いに、ライバル社のレンズ頭文字は避けているのです。

その中で、Sだけは共通しています。
どちらもレンズ史を代表する名レンズの領域。
これだけは譲れないというところでしょう。

その1つがもちろんズミクロン。

    ライカ社はF2レンズにズミクロンという名を冠したそうですが、
    プロ、アマを問わず、レンジファインダーの使い手たちにアンケートしたら、
    常用レンズのトップには、このズミクロンが来るのではないでしょうか?

開放値がF2もあれば、もう怖いものなし、というところ。
私も写真を始めてしばらくしたら、もうズミクロンを使っていたのですから、
こう言っても過言ではないかも知れません、

    レンズはズミクロンに始まって、ズミクロンに終わる。

そんなズミクロンの中でも伝説的な威光を放つのが35㎜八枚玉。
泣く子も黙る八枚玉とさえ言われた(かどうかは知りませんが)、
仕事レンズとして、ズミクロン50mmf2と双璧と言えそうです。




b0226423_21225426.jpg
b0226423_21223579.jpg
b0226423_21222193.jpg
b0226423_21213731.jpg
b0226423_21215425.jpg

by Sha-sindbad | 2012-10-22 21:25 | Summicron35/2 | Comments(2)