レンズ千夜一夜

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346 落書き (パンタッカー50mmF2.3をライカM3銀塩で使えば、玄妙なる絵に)



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ライカM9入院中ということで、
大御所のライカM3がカムバックしました。

このチャンスを利用して、
パンタッカー50mmF2.3が銀塩でどんな写りをするのか?
しっかりと確かめてみることにしたのです。

9本撮り、目下鋭意フィルムスキャン中。
その1本目から2枚、ごらん頂きましょう。
ライカM3での描写は、銀塩らしく、柔和、穏健です。

ライカM9がソフト的にレンズ性能を強化していることは、
この写真からも、明らかですね。
そんなことは、私を含めて、ライカM9使用の写真ブログで一目瞭然。
それがよいと考える方が99.9パーセントでしょう。

私は、幾度も書きますが、
デジタルレンズ的超精密、超高精細描写になじめません。

    肉眼を超えている!

カルティエ=ブレッソン、ユージン・スミス、ジャコメッティたちの、
粒子が見える写真表現は心をかきたて、温めてくれます。

今回、ライカM3で撮って、
その思いをさらに深めています。
by Sha-sindbad | 2012-05-31 21:44 | PanTachar50/2.3 | Comments(0)

345 物干し (バルター35mmf2.3は裏町の空気感を写せるレンズ)



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ちょっと反省。

クラシックレンズ紹介ブログの使命はなんでしょう?

    数あるクラシックレンズの名玉たる由縁を証明するような、
    そのレンズの美質をしっかりと浮き彫りにすること、
    これではないでしょうか?

そんな風に考えてみますと、
本ブログはそんな使命をまるで無視してしまい、
そのレンズの美質がどこにあるかなんて考察は無視して、
ざっと試写した中から、自分の好きな写真をただ並べているだけ。

ところが、私の好きな写真というのは、
ロボグラフィ。
あいにく、あまりアピールしませんね。

でも、私は、これでよいのだと考えています。
たとえば、今回の物干し写真。
ただのありふれた路地裏風景です。
たいていのアマチュア写真家なら、無視!

    華がない。
    物語がない。
    アピール性もない。
    
私は、だから、撮ります。
人の撮らない、日の当たらない場所を見つけて、
つかの間のスポットライトを与えてあげる、
それがロボグラフィなのですから。

現代レンズなら、もっと厳しくリアルに写し出す素材。
でも、バルター35mmf2.3は映画レンズです。
路地の平凡な日常性を写し出すのにちょうどよい程度に、
穏和で静かなたたずまいを写し取ってくれます。

その程度がわかったって、クラシックレンズテストとは言えない。
それは分かっています。

私は、クラシックレンズコレクターではなく、
路地の雰囲気をしっとりと写し出してくれるレンズを探しているだけ。
私には、この程度の成果で十分なのです。

バルターは、使いたいレンズ、
それだけ分かれば良いのですから。
by Sha-sindbad | 2012-05-30 21:41 | Bartar35/2.3 | Comments(2)

344 少年老いやすく (スーパーシックス25mmF1.9はタイムマシーン?)



別ブログで、「少年老いやすく学成りがたし」について書きました。

ふと頭に浮かびました、

    昨日、そんな写真、撮ったぞ!

揚琴レッスンを終えて、ユニバーサルシティ駅に向かう途中で、
少年を。
揚琴伴奏レッスンに向かう途中、
近鉄大和西大寺駅の階段を下りてきたとき、
老人を。

小一時間の間隔しかありません。
その間に、この少年はこんなに年をとってしまったのでしょうか?

中世イギリスの教会史の作者ベーデの言葉を思い出します。

    「人生は、窓と窓との間を白い鳩が飛び抜けるよう」

この2枚、スーパーシックス25mmF1.9。
どちらもF5.6に絞って、
目分量、ノーファインダーで撮りました。




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by Sha-sindbad | 2012-05-29 20:16 | SuperSix25/1.9 | Comments(2)

343 のぼり (スーパーシックス25mmF1.9で見た夢は?)



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今日は、いつものように、レンズを一本持ち出しました。
と言っても、近頃の定番、

    スピードシックス25mmF1.9

ほんの少しけられるだけで、ソニーNex-5Aに付きますので、
37.5mmの広角レンズとして使えます。

もっとも、16mmに付けたとき、きっと25mmは長焦点レンズなのでしょう。
だから、ソニーNex-5Aで使うと、本来つかうはずがなかったレンズ周辺部まで使うので、
マイクロフォーサーズに付けるのがむしろより正しい使い方なのかも知れません。

でも、驚くべきことに、このスーパーシックス、
ソニーNex-5Aで使っても、少し絞ると、周辺まで画像劣化の気配などみじんもありません。

50mmは、イギリスの誇るウィットネスの標準レンズでした。
kinoplasmatさんのホームページで写りを確認できますが、
25mmのシャープネス、画像の精彩さなどの諸特性をさらに豪華にしたような描写。

キノプラズマート50mmF1.5と並んで、
いつか使ってみたい銘玉ですね。
でも、どちらも、絶対にその可能性はない超レアアイテム。

いいでしょう、
この25㎜で夢に見ることにしましょう。
by Sha-sindbad | 2012-05-28 22:05 | SuperSix25/1.9 | Comments(0)

342 靴 (パンタッカー50mmF2.3は、リコーGXRに付けても幽玄)



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パンタッカー50mmF2.3というレンズの喜びはどこに?

    それは周辺のけられ方が玄妙であること。

そんなレンズの欠点を長所に考えるなんて、倒錯的だ!
レンズではなくて、写真そのもので勝負すべきだ!
もちろん写真家ならそうですね。

私のような人間にとって、そんな公式見解は無縁。
レンズを楽しむ人間にとって、レンズの癖こそ勝負所。

その周辺の面白さが使えるのはフルフレームでだけ。
リコーGXR/A12に付けると、中央だけが写ることになります。
これじゃ、まっとうそのものに写ってしまって、
長髪をカットして、しっかり七三に分けたロック歌手みたいに、
まるではじけないことになるのでは?

そう心配していたのですが、どうもそうでもなさそうです。
私のように、露出を過度に補正する人間が使うと、
リコーGXR/A12でも、パンタッカーらしさがかなり残るようです。

これなら、使えそう。
by Sha-sindbad | 2012-05-27 19:09 | PanTachar50/2.3 | Comments(0)

341 自転車 (オリオン15-28mmF6はピーカンでも開放が鉄則?)



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今日はOrion15-28mmF6を持ち出しました。

ライカ用28㎜レンズの中で、このレンズが占める位置は、
私にとってはかなり大きい。

なぜなら、とても小さく、とても軽いからなのですが、
それ以上に、とてもよく写るから。

開放値がF6と、ダントツに暗いのですが、
この開放でも、実は絞り羽根が若干閉じています。
つまり、ほとんどのレンズの常識、
1段絞ったあたりが一番よい画像、
この一番よい画像を開放から出せるよう、
ロシアのレンズ製作担当者は自粛してしまったのです。

今日はリコーGXRとライカM3に付けて撮りましたが、
終始開放のまま。

どうですか?
このキリリと引き締まった写りは?
by Sha-sindbad | 2012-05-26 22:51 | Orion28/6 | Comments(0)

340 水玉 (スピードパンクロ35mmF2はやはり映画用レンズだった)



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スピードパンクロ35mmF2をリコーGXRに付けました。

液晶画面で見るだけでも、
その開放描写にはやさしさが際立っていました。
それなのに、しっかりとした写り。

ボケ味のやさしさが基調となるやさしさを生み出しているのでしょうか?
おかげで、どんな風に撮っても、
映画のシーンのような味わいが生まれます。
使えば使うほど、好きになれるレンズですね。

スピードパンクロは鮮鋭な描写で名高いようです。
おそらく絞ると、もっとギリギリの描写になるのでしょう。
でも、試したことがないし、
試すつもりもない。

この世の中、こんなにギスギスして、希望もなくなりますと、
自分の生活をやさしさで溢れさせたい、
そんな気持がそうさせているのでしょうか?
by Sha-sindbad | 2012-05-25 22:52 | SpeedPanchro35/2 | Comments(2)

339 夏 (ホロゴンウルトラワイドは唯一無二)



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別ブログ「わが友ホロゴン」に出した写真ですが、
私の唯一無二の伴侶レンズなので、
このブログにもしっかり収めておくことにしました。

折角、画角110度もある超広角なのだから、
もっとスケールの大きな写真を撮ったらどうだ?
そうおっしゃる方も多いでしょうね。

でも、こちらはそういう考え方はしないのでありまして、
風景写真ならいざ知らず、
ロボグラフィの場合、
1メートル以内にターゲットがいない写真はゴミ、
私はそう考えています。

でも、これは結果論なのでしょう。
この際、白状しておきましょう。

    私は近視なのです。
    でも、眼鏡が嫌い。
    裸眼で歩いています。
    ですから、近場だけがくっきりと見えます。
    いきおい、近場のもの、人だけに注意が集中。
    ターゲットだけを中央にどしんと入れて、
    背景はまるで気にせずに撮ります。

これじゃろくな写真が撮れませんね。
でも、気にしない。
撮りたいものがど真ん中に写っていたら、文句なし。
これがロボグラフィの日の丸構図の秘密。
深い芸術的意図があってのことではないのです。

私にとって、このブログは、私のレンズたちの聖堂。

    ホロゴン15mmF8はそのご本尊。
    脇侍は二体。
    タンバール90mmF2.2とパンタッカー50mmF2.3。

残念ながら、タンバールはまだ使いこなすどころか、
撮るのに精一杯という程度。
パンタッカー50mmF2.3も使い始めたばかり。

ときはまさに夏に向かって進み始めました。
フィルムは200本ばかりストックしています。
ホロゴンを大事に使ってゆくことにしましょう。
by Sha-sindbad | 2012-05-24 17:59 | Hologon15/8 | Comments(6)

338 花飾り (クセノン50mmf2.8はやっぱり歴史的名レンズだ)



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ライカM9が入院しましたので、
にわかにリコーGXR/A12が表舞台に飛び出ることに。

ブエノスアイレス公演で、トスカニーニが指揮者の代役として、
歴史的な成功を収めて、
偉大な指揮者への道を突然歩み始めたように、
リコーGXRも代役として成功するでしょうか?

今日は、クセノン50mmf2.8を付けて出勤しました。
107枚の収穫。
私としては、かなり満足。
別ブログ「わが友ホロゴン」で、30枚ばかり並べてみるつもりです。

その中で一番うれしかった一枚をここではごらん頂きます。
オペラのプリマドンナにしては、
イブニングドレスの中の御本体はややスリムすぎますが、
高貴な素性ははっきりと透けて見えてくる、
そんな感じではありませんか?

№17にも書きましたが、
クセノン50mmf2.8は、私のレンズ史を回転させた、
記念碑的な名レンズ。
この写真を見ていて、
クセノンとの出会いを懐かしく思いだしています。
このレンズも私のレギュラー選手となってくれそうです。
by Sha-sindbad | 2012-05-23 21:32 | Xenon50/2.8 | Comments(4)

337 力車 (キノプラズマート19mmf1.5なら近接撮影も楽々)

新潟のすぐれた写真家yoshiさんは、
写真ブログ史上に残る名句を作られました、

    「イメージシャッター」

カメラを使わずに、心に写真を撮る方法。
私も絶えずイメージシャッターを使って撮ります。
でも、その都度、悔しい思い。
記憶力が悪いので、スキャンする暇もなく、
永遠に消えてしまうからです。

出勤時に常にカメラを携行することにしたのも、
実はこのイメージシャッターを使いたくないから。

「仕事に趣味のカメラなんて、
真面目に仕事をする人間にはとても考えられない!
ふざけんな!」

いよーっ、素敵ですね。
そのお気持ちで、世のため人のためあなたのため、
しっかりお仕事に励んでくださいね。

私だって、仕事をするときは仕事に専念しますが、
生来、どなたにも負けないほどの切り替え名人。
通勤、昼食時間まで仕事を引きずりたくはありませんね。
だから、オフタイムには仕事のことなんか完全に忘れ、
リアルシャッターをバンバンと切ります。
今日は104枚でした。
これが平均値。
カメラを使える時間はせいぜい合計30分程度なので、
これが精一杯のようです。

先日は、フォコター50mmf4.5で約3メートルの自転車を、
追い越すタクシーの中から撮りました。
今日は、所変われば品変わるというわけで、
出勤に持ち出したのは、

    キノプラズマート19mmf1.5

東大寺南大門直前。
仕事を早く終えて、雨中、タクシーで帰宅途中。
東大寺前のT字形交差点は渋滞の名所。
その手前でタクシーが減速し、
路端を走る人力車をゆっくりと追い越しました。

タクシーが停車し、今度は人力車が追い越しました。
その瞬間、距離を1.5メートルに合わせたキノプラズマートで、
人力車を1枚撮影しました。

前回は、追い越し撮影。
今回は、追い越され撮影。

かなりの接近戦ですが、キノプラズマートは、
オリンパスE-PL1で実効38㎜の広角。
絞りを2段絞って、F2.8にしたおかげで、
なんとか撮ることができました。

2枚目も、この後、ゆっくり走るタクシーの中から撮りました。
タクシーの雨に濡れた窓ごしなので、画像はかなり劣化。
それでも、見事な画像を作ってくれます。
ほとんどけられない上、あまり周辺が崩れないので、
Cマウントキノプラズマート族の中では、
とても使い勝手のよい名器。



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by Sha-sindbad | 2012-05-22 18:37 | KinoPlasmat3/4inchf1 | Comments(2)