レンズ千夜一夜

カテゴリ:Orthostigmat35/4.5( 10 )

1016 赤の街(オルソスティグマート35mmF4.5は地味だけど赤好きらしい)



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シュタインハイルの広角レンズ、
オルソスティグマート35mmF4.5。

かなり精密感の高いレンズなのですが、
その第1の特徴はなんと言っても、柔らかさでしょうか?

    とにかく柔和な表情が際立っています。

そして、赤が大好き。

    ライカM9のパラメータを全部最低の落としているのに、
    赤がとにかく鮮やか。
    モノクロームに赤だけを見つけて撮ってしまう、

私のような撮り方の人間にぴったり、と言いたいところですが、
あんまり鮮やかなので、
ほんの少し行きすぎじゃないかな、とさえ思ってしまいます。

    レンズ学を修める精密頭脳を持たない私には、
    なぜそこまでに赤が鮮やかなのか、知るよしもありませんが、
    人間だけじゃなく、レンズまで特定の色を好むなんて、
    楽しいですね。

ホワイトヘッドは、色はその存在をこの世のデータで説明できず、
この世のデータを説明するもの、つまり、
ただ所与のものとして受け取る他はないEternal Objectに分類し、
そんな色の表れを、この世に進入する、ingressionと表現しました。

    そこに出現することの理由など存在しない、
    ただそこに有る、そんな現れ方をするというわけです。
    この3枚、ホワイトヘッドの言葉をそのまま写真にしたみたい。
by Sha-sindbad | 2014-05-06 18:24 | Orthostigmat35/4.5 | Comments(2)

729 雨の歌(オルソスティグマート35mmF4.5は雨滴のピチカートで楽しく歌い)



雨になると、気持が暗くなると言う方がいます。

私は、気持が明るくなります。

    子供の頃から、傘を差して歩くことは楽しみでした。
    自分一人の世界ができるからです。

今でも同様です。

    もっとも、どんな天候の日でも、私はともすると、
    自分の内にこもってしまいます。
    心の内は私の城だからです。

でも、カメラを持っているときは別。
出撃のときです。
カメラを手に入れたときから、この好みは変わっていません。

    雨こそ、我が時!

昨日はかなり激しく降るときに限って、歩いていました。
おかげで、履きつぶし寸前のビジネスシューズはジュクジュク。
でも、心は浮き浮き。

リコーGXR/A12に付けたオルソスティグマート35mmF4.5も、
どうやら雨が好きなようです。




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by Sha-sindbad | 2013-06-27 21:36 | Orthostigmat35/4.5 | Comments(6)

728 土砂降り(オルソスティグマート35mmF4.5は悪天候でなおさらやさしさが際立ち)


今日は一日中雨、
私が動き回るときは決まって土砂降りでした。

持参したカメラはリコーGXR/A12、
レンズはシュタインハイルの銘玉、

    オルソスティグマート35mmF4.5。

オーバースペック気味なほどに、精密画像。
でも、土砂降りだと、適度に和らげられて、
しっとりとあたたかい感触の写真が得られました。

死ぬほど多忙でした(と言いつつ、死んでいない)。
そんなときこそ、写真を撮りたい。

    土砂降りは、私には最高の撮影日和。

    時代遅れ気味ですが、背広の上に、
    ゴアテックスのハーフのレインコートを着込んで、
    楽しく撮影。

いつものとおりの短時間ですが、93枚撮れました。
今日と明日、2回にわたり、お送りしましょう。

まずは、奈良町から職場近くまでの風景から。

    なんだか、ずぶ濡れの写真たちですね。
    でも、柔和なたたずまいじゃないでしょうか?




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by Sha-sindbad | 2013-06-26 22:02 | Orthostigmat35/4.5 | Comments(0)

646 裏窓から (オルソスティグマート35mmF4.5は風と風邪の暗い日曜日にぴったり)



先週水曜日頃から発症した2年ぶりの風邪が長引いています。

    やや軽減して、朝からパソコンに向かっていますが、
    昼寝を絶対にしない私に向かって、
    あな怖ろしや、
    時折、睡魔がふーっと襲いかかってくるではありませんか?
    一瞬なので、すぐ立ち直りますが、
    ときに身体が傾いていることに気づきます。

私の書斎椅子はとても身体にフィットして、
一日中座っていても、まったく疲れない優れものです。
でも、邪魔な肘掛けはセットしていませんので、
身体が倒れると、床に激突する危険があります。

    そこで、右に韓流ドラマ視聴用の安楽椅子を、
    左にそのストゥールを引き寄せて、防護ネットにしています。

そうすると、不思議ですね、睡魔は襲ってこなくなりました。
ちゃんと分かっているのですね。
油断を見澄まして、奇襲をかけるのが睡魔の戦術なのでしょう。

朝、2階の裏窓から見渡してみました。
我が家は住宅地の外れにあるのです。

    風がヒューヒューと吹き、今にも泣きそうな田園風景。
    暗い1日となりそうです。

手近にあったリコーGXRを使って、4枚撮りました。
ピーカンでないとコントラストが来ません。
もともとカメラの設定を彩度、コントラストともに最低にしているうえ、
オルソスティグマート35mmF4.5というレンズ、かなりおとなしい。

    でも、私が裏窓から見た光景を、その印象そのままに写し撮るとすれば、
    このレンズこそ正解だったのでは、という感じがしています。

土曜日から月曜日までの4日間、
2つの会議、1つの親族との食事、2つの揚琴レッスンを全部キャンセルして、
一歩も家を出ないことになりそうです。

    とすると、この週末の収穫はたった4枚。
    生涯における週末の最少撮影記録となりそうです。




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by Sha-sindbad | 2013-04-07 17:01 | Orthostigmat35/4.5 | Comments(2)

645 寒の戻り (オルソスティグマート35mmF4.5をリコーGXRで使ってみた)



シュタインハイルのオルソスティグマート35mmF4.5

    コントラストもかなり高く、
    とてもなだらかなグラデーション、高画質のレンズ。

中将姫光学さんが高く評価されているのを読んで、
手に入れてしまいました。
開放値がとても暗いので、
夢レンズとはなりえない宿命にあるようで、
かなり廉価なレンズ。
でも、使えば使うほど、愛着が出てきます。

昨日、リコーGXRに付けて使ってみました。
ライカM9で撮るときよりもかなりローコントラストだったのは、
薄ら寒いというより、薄曇りで本当に寒い一日だったせいでしょう。

    地味だけど、描写力の高さがじわじわと浮かび上がってくる、
    そんな写真が幾枚も撮れました。
    渋い脇役の凄みのようなものが漂います。
    永年の愛着に耐えるレンズかも知れません。




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by Sha-sindbad | 2013-04-04 16:46 | Orthostigmat35/4.5 | Comments(2)

401  生命感 (オルソスティグマート35mmF4.5は艶やかな質感では天下一品)



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シュタインハイルのライカLマウントレンズ、

    オルソスティグマート35mmF4.5

このレンズは不思議なほど艶やかに写ります。
そのうえ、実に繊細なまでに密度豊かな描写をくれます。
正直なところ、やややり過ぎじゃないか、とさえ思うことがあります。

ズミクロン35mmF2八枚玉、ズミルックス35mmF1.4、ズマロン35mmF3.5、
この3本のライカ純正レンズとはまるで異なる雰囲気。
どうやら被写体を選ぶのではないかという感じがします。
むしろその過剰な色彩感を強調するのが生きる道かも?

今回グーグルを検索して、
中将姫光学さんのコメントを発見しました。
このレンズ、往年の名レンズ、ダゴールと同じ構成なんだそうです。
各種のダゴールがあり、大変に高い名声を誇るレンズなのですが、
見つかるのは、たいてい大判用。
残念ながら、まだ一本も使ったことがありません。
よく考えると、このレンズがあるのですから、
ダゴールの凄みを少しは味わえると考えてもよいのでしょうか?
by Sha-sindbad | 2012-07-24 22:44 | Orthostigmat35/4.5 | Comments(0)

152 配管 (オルソスティグマート35mmF4.5には熟成を期待したい)



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レンズに熟成ということは起こるのでしょうか?

あなたは、ニューカメラ、ニューレンズを手に入れて、
最初から、最高の描写で使い切ることができますか?

私はとてもそんな自信はありません。
とくにクラシックレンズは、いわば偏差値が巨大です。
あるときは最高の描写を見せてくれたのに、
その次の写真では赤寂びて貧寒とした写りになる、
なんてことがざらにあります。
その上、被写体を選びますし、時間、光を選びます。

わがままなプリマドンナを抱えたオペラ座支配人みたいに、
ご機嫌を取りながら、最高のパフォーマンスをお願いする、
そんなスタンスでお付き合いしなければなりません。

だから、熟成はある、そう信じています。

そんな熟成を期待したいレンズが幾本もありますが、
このレンズはその一本。

    シュタインハイル・ミュンヘン
    オルソスティグマート35mmF4.5

今回の作例は、フォトジェニックとは正反対の汚い路傍風景。
でも、オルソスティグマートにかかると、
なんだか健気にがんばっているという感じがしてきませんか?

ただシャープだけではない、香りのようなものを感じるのですが........
by Sha-sindbad | 2011-11-18 22:38 | Orthostigmat35/4.5 | Comments(4)

128 婦人帽 (オルソスティグマート35mmF4.5を、これでもか、ともう一枚)



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オルソスティグマート35mmF4.5のボルドー説、
納得する方はおいでにならないようです。

念のため、もう一枚、掲載しておきましょう。

カメラスタイル19号という雑誌の一部コピーを、
友人が送ってくれました。
そこで、どなたか分かりませんが、こう書いておられます。

    「ああ、柔らかいですね。
     ピンが甘いのと柔らかいというのはマッタク違う、
     というのがこの写真で良くわかります」

まことにおっしゃるとおりです。
by Sha-sindbad | 2011-10-24 22:32 | Orthostigmat35/4.5 | Comments(2)

127 ヤマハバイク (オルソスティグマート35mmF4.5の色をご覧下さい)



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オルソスティグマート35mmF4.5はレンズ版シャトー・イケム?

前回、そんな表題でこのレンズを登場させました。

でも、前回の写真を眺めて、考えました。

    シャトー・イケムのまったりとした芳醇さはまるでない。

そこで、このレンズと私の名誉のために、
幾枚か写真を続けて、納得していただくことにしました。

    路地の古バイク。

    ご近所さんのお話では、
    高いお金を出して売ってくれと頼まれたこともあるそうで、
    なにしろ名機の誉れの高いバイクだそうです。

そのお陰もあってか、かなり渋い写真になりました。
でも、いい色ではありませんか?

    レンズもオールド、
    バイクもオールド、
    撮ってる人間も老境に向かってまっしぐら。

    黄昏の写真。

    でも、レンズもバイクも人間もまだ力を秘めている、
    そう感じているのですが...............?
by Sha-sindbad | 2011-10-23 21:49 | Orthostigmat35/4.5 | Comments(0)

126 華麗 (オルソスティグマート35mmF4.5はレンズ版シャトー・イケム?)



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シュタイハイル社は、西ドイツ・ミュンヘンの光学機器メーカー。
物理学者シュタインハイルが1855年に設立したそうです。
その広角レンズが、

    オルソスティグマート35mmF4.5

私にとっては、名前だけは以前から聞いていたけれども、
見たことも使ったこともなかった、完全に未知のレンズ。

中将姫光学さんがお使いで、絶賛に近い言葉の数々、

    「質感描写や立体感のすばらしさも特筆です」
    「静かな傑作レンズと名付けたい」
    「優雅な質感はしびれるほど」

その作例に、私も参りました。

偶然、オークションで、かなり廉価で出ているのを見付け、
ちゅうちょ無く手に入れてしまいました。

大阪市大正区の路地裏を回り、482枚撮りました。

    これが全部、よろしい!
    無茶苦茶、よろしい!

なんと言ったら、よいでしょうか?

    とてもとても、老成し、熟成した、まったりとした描写。
    シャトー・イケムという白ワインを、以前、何年か、
    好んで頂いていたことがあります。
    極上の香りと極上の舌触りで、
    まるで人生が夢に包まれる、そんな飲み心地でした。
    思わず、このボルドーの味わいを思い出しました。

レンズにも、ボルドーがあった!
by Sha-sindbad | 2011-10-22 22:19 | Orthostigmat35/4.5 | Comments(0)