レンズ千夜一夜

カテゴリ:Raptar50/1.5( 8 )

5.2ラプター51mmf1.5 「2 ラプター51mmf1.5は二代目だったらしい」

私は、このラプター51mmf1.5をオークションで手に入れました。
純然たるオークションだったのですが、欲しい人が少なかったようで、
たった320ドルでした。
このレンズの優秀さを考えますと、ちょっと悲しいですね。

その売り手がレンズの由来を書いていました。

「随分前に、このレンズはEG&G社製の特殊カメラに組み込まれて、
ネバダ砂漠実験場のオシロスコープの画面に現れる、
原爆の電磁波の微細な波形を記録するために使われました。
同社が1950年代から70年代にかけて制作した特殊カメラの記録はありませんが、
これらのカメラの数百の取引を通じて得た情報から、
レンズの改良の経過を知ることができました。
最初に使われたのは、この特殊カメラ用に改良された、
ニコン・レンジファインダー用50mmF1.4でした。
どうやらニッコールにはある点で物足りないところがあったようで、
その次に使われたのが、このウォーレンザックのラプター51mmf1.5だったようです。
このウォーレンザックはニッコールと完全に交替し、
改良の余地のなかった同一マウントシステムに使われました。
ウォーレンザックレンズは、ニッコール50mmF1.4レンズと同程度に優秀なのですが、
実際には、もう少し優れています」



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私は、レンジファインダー用ニッコールを使ったことがないので、
売り手の言葉が正しいかどうか分かりません。
でも、このラプター51mmf1.5の立体感、生地を再現する能力はどうでしょうか?
質実剛健のスパルタ人のような描写ですね。

売り手の言葉によれば、このレンズの後に50mmが登場したようですね。
なんで2.04インチなどという半端な数値のレンズを作ったのか、
理由はわかりませんが、
半端な51mmから標準的な50㎜に移行したと考える方が自然に思われます。

ですから、この売り手の言葉どおり、
51㎜の方が先に製造されたのではないでしょうか?

でも、この半端な数値を考えますと、
現行の3%ルールのような考え方で、.04インチ分端折って、
同じレンズが後年50㎜とシンプルに表示されるようになったと解釈できそうですね。
by Sha-sindbad | 2011-05-29 21:24 | Raptar50/1.5 | Comments(3)

4.7ラプター50mmf1.5 「7 ラプター50mmf1.5は豪快だけどやさしいのだ」


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ラプターはネバダ砂漠の原爆実験場のオシロスコープの記録用だった、
そう読みました。

オシロスコープ画面はおそらく角形。
つまり、ラプターの中央部分だけで波形をしっかりと写し取りたい。
そのために、稀にみるシャープネスを実現しています。

これほどまでに切れ味のよいレンズって、あまりないのでは?

ずっと昔、アルパ用に使ったキノプティック100㎜f2、
このアポクロマートレンズも大変に切れ味のよいレンズでした。
切れ味がよい上に、とても美しい発色をするレンズでした。

でも、抜けば玉散る氷の刃風にキリキリ切れるのも良し悪しですね。
慈しみたくなるような、やさしい肌触りがあってこそ、愛用できます。
いつしか私の手から離れてしまったのですが、
ぜんぜん後悔していないのですから、思えば哀れなレンズ。

ラプター50mmf1.5は、このキノプティックとは一味違います。
私という人間の方が変わったのでしょうか?
でも、そうではないようです。

周辺のボケ味がなかなか柔和な雰囲気を醸しだし、
氷の刃をふんわりとオブラートに包んでくれる、そのせいみたい。

人間と一緒ですね。
要するに、アポクロマートには親近感を抱くことができなかったのに、
ラプターには、無条件に愛情を燃え上がらせてしまっただけ。

韓流ドラマでよく出てくるセリフが当たっています、

「どうして愛してるの?」
「わからない。理由なんてない」

そのとおり、
愛に理由はありませんね。
by Sha-sindbad | 2011-05-26 22:33 | Raptar50/1.5 | Comments(0)

4.6 ラプター50mmf1.5 「6 ラプター50mmf1.5はすまし顔の美女だった」

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このラプター50mmf1.5に魅せられたあまり、
私にとって、今や、ウォーレンザックは、
ツァイス、ライツに劣らぬ巨大な存在にのし上がりました。

ラプターと名の付くレンズはみんな集めたい、
そうまで考えてしまいます。
なぜか?
揃いも揃って、魔を感じさせる写真をくれるからです。

ありがたいことに、ツァイス、ライツのレンズたちと違い、
一桁違い、どころか、1万円前後という超廉価版ばかり。
おかげで、さらに3本が我が家にやってきて、
近々、最後の1本を手に入れるつもりです。

これらのラプター一家、お値段は安いけど、
個性という点では、まさに端倪すべからざるものがあります。
とはいえ、最長老のこの50㎜は別格。
気がついたら、開放の魅力にどっぷりはまりこんでいました。

私のこれまでの写真生活の大柱は、パンフォーカス。

その大柱を揺るがせたりはしません。
でも、ちゃっかりと、その横にかなり太い柱をもう一本打ち込んで、
澄ましているのです。

私の心にガンと柱を打ち込んでおきながら、
そのすまし顔の涼やかなこと、
そのあたりを今回の写真にご覧ください。
by Sha-sindbad | 2011-05-25 22:15 | Raptar50/1.5 | Comments(0)

4.5 ラプター50mmf1.5 「5 ラプター50mmf1.5は冷たくて熱い」


中将姫光学さんがおっしゃる通り、
ラプター50mmf1.5というレンズ、
これまで見たことがないほどに、冷色系。

私は、ツァイス、ライカの暖色系レンズばかり使ってきました。
フォクトレンダーでも、一部のヘリアーで冷色系もありましたが、
たいていは暖色系。
ノクトンなんて、赤色系と言いたい位。

でも、このラプター50mmf1.5への愛情は、それ位では揺るぎません。

なぜか?
中から熱くこみ上げてくる烈々たる気合いに感動するからです。

冷色そのものの写真を一枚お見せしましょう。
こんなものを誰が撮りますか?
でも、私は信じていました、
ラプターなら、これを歌わせてくれる!

いかがですか?
この傘、歌ってますか?


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by Sha-sindbad | 2011-05-24 23:15 | Raptar50/1.5 | Comments(4)

4.4 ラプター50mmf1.5 「4 ラプター50mmf1.5はヴェロキラプトル?」


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私もかなり長い写真経験と少なからぬレンズ体験があります。
でも、初めてお会いしたある人物が見せてくれたラプター50mmf1.5の作例、
これ位、私を仰天させた経験はちょっと思い出せません。

リアリティのある自然な写りではない。
独特のこだわり、バイアスのかかった、強靱なる描写、
そんな風に言いたくなるような、凄みのある写真たちでした。

この方がアマチュア写真家として相当なキャリアの持ち主でした。
だから、この方の才能が加味されていることを割り引いても、
このレンズ、異常なほどの可能性を秘めている、
そう感じざるをえない描写でした。

ところが、私のラプター50mmf1.5とは、まったく異質の描写でした。
でも、その凄みにおいては、同レベル。
つまり、ウォーレンザックという会社、
大変な力量のレンズ制作者なのです。

raptor
ウェブ辞書で引いてみますと、
1 鷲・鷹などの猛禽類
2 略奪者
3 小型で俊敏な肉食性の恐竜

ウォーレンザックは、ちゃんと描写の特質にふさわしい名を付けたのです。

私のラプターが生駒の裏町で撮った写真の印象は?
私にとっては、どう見ても、3。
「ジュラシックパーク」で活躍した、あのヴェロキラプトル、
この小型恐竜の鋭利なかぎ爪がさっと切り裂いたような描写。

いかがでしょうか?
by Sha-sindbad | 2011-05-23 22:52 | Raptar50/1.5 | Comments(2)

4.3 ラプター50mmf1.5 「3 ラプター50mmf1.5の欠点は無視しちゃおう!」


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周辺が崩れるラプター50mmf1.5の使い道は?

1 中心部分に主題を大きくクローズアップし、周辺は暗くする。
2 積極的に周辺ボケを強調する方向で、絞りを少し閉じて使う。

私は、どう使うか?

どうも使わない。

撮りたいものにぶつかったら、どんといきなりシャッター。

でも、今回の写真のように、周辺が暗いと助かりますね。
by Sha-sindbad | 2011-05-22 23:05 | Raptar50/1.5 | Comments(0)

4.2 ラプター50mmf1.5 「2 ラプター50mmf1.5は奇怪なレンズだった」


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ラプターの写真をご覧になって、
なにかおかしいとお感じになりませんか?

一部のレンズ通を除いて、
さほどおかしいとはお感じにならないかも?

でも、おかしいのです。

私は、パンフォーカス派。
アンセル・アダムズやカニンガムのようにF64までは絞りませんが、
というのも、たいていの35㎜レンズにはF64はないし、
あまり絞りすぎますと、画像が劣化しますので、
基本的にレンズはF8で撮ります。

この写真は開放ですが、
このラプター、どんなに絞っても、
このように、周辺の画像が劣化。

最初は、ちょっとがっくりしたものでした。
by Sha-sindbad | 2011-05-21 23:57 | Raptar50/1.5 | Comments(0)

4.1 ラプター50mmf1.5 「1 ラプター50mmf1.5は写真人生を変えた」


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第4弾は、ラプター50mmf1.5。

今年3月、東京である方に偶然お会いしたのです。
この出会いは、一つのレンズとの出会いを導いてくれました。
この方から、このレンズを譲っていただいたのです。
そして、このレンズは私の写真人生を大きく変えたのです。
どんなレンズか、まずは写りでご理解いただきましょう。



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by Sha-sindbad | 2011-05-20 22:40 | Raptar50/1.5 | Comments(0)