レンズ千夜一夜

カテゴリ:Canon85mmf1.9( 1 )

61 お迎え (キャノン85mmf1.9はノスタルジックレンズ)



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私の写真の先生は江戸っ子です。

    田島謹之助

立川談志に自分の撮った落語家のポートレートを全部プレゼント。
談志はこれに感激して、一冊の本を出版しました。

    「談志絶倒昭和落語家伝」(大和書房)

ポートレートとはなにか?
これを知りたかったら、この本以上に素敵な写真集は余りありません。
アマゾンでも手に入ります。

田島さんのメインカメラはライカM5。
弁当箱のように大きなライカです。
田島さん、にこにこと笑いながら、

    「でも、これ以上にホールディングがよく、
     ファインダーがピント合わせしやすいライカはないんだよ」

そして、落語家たちのポートレートの長玉で撮ったもの、
そのレンズはなくを隠そう(と、もったいぶる必要なんかないんだけど)、

    キャノン85mmf1.9

田島さん、またにこにこと、

    「ライカのズミクロンよりもいいんだよ。
     開放からびしっときて、コントラストがとてもいい」

後年、ライカシステムを売却してしまわれました。
そのとき、このキャノンだけは私にプレゼントしていただきました。

本当に開放からびしっと来るレンズでした。

夕方、飛鳥駅の柵の外で、お父さんの帰りを待つ坊や、
すでに日没後、少し露出は失敗していますが、
私のお気に入りの写真。
父の帰りを待つ少年の初々しい期待の表情が、
そっくり写し込まれているからです。
by Sha-sindbad | 2011-08-13 21:12 | Canon85mmf1.9 | Comments(2)