レンズ千夜一夜

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1908 仮想レンズ(2017年9月15日セプトン50㎜F2が高畑町を爽やかに)2 一種の悟り



私の父は俳人でした。大学生当時から俳号を名乗り、
たった一回ですが、「ほととぎす」の巻頭にあげられたことが、
大きな喜びとなっていたようです。
いつも小さな俳句手帳を携帯し、
思いついたら、さっと書き付ける姿を記憶しています。

ボケもせず、80過ぎても、たとえば、「重臣たちの昭和史」
という浩瀚な、たしか2巻本をきっかり2日で読み上げました。
コピーライターだった弟が、大の本好きで、節税も兼ねて、
月10万円ほどでしたか、本を買いあさり、マンションを借りて、
書庫にして、どんどん父に提供していたのです。

何歳の頃からでしょうか?
外出することもほとんどなくなり、
シングルの安楽椅子に沈没して、好きなことをして生きました。
不動産と化したので、早晩、ボケるかと思いきや、
亡くなるその直前、おそらく10分前まで、ボケもせず、
自分で歩き回っていたのは、
俳句と読書の二本立てで頭を使い続けたせいかも知れません。

今、ふっと気づいたのですが、
私も写真を始めたのは大学1年生。
その後、一度もたゆむことなく、写真を愛し続けてきました。
やることは違っても、生き方は似ているのかも知れません。

今から考えてみますと、
私の場合、写真は「表現」ではありませんでした。
単純に、「喜び」「自己満足」の境地を出たことがなかった。
だから続いたのかも知れません。

「表現」にこだわる限り、作品作りとなり、
かつ、第三者の目を必要とします。
「自己満足」なら、自分以外の第三者に向かって表現するなんて、
まったくの想定外。
人の評価も、実のところ、論外。
私自身が満足しているのですから、第三者の目なんて邪魔なだけ。

私の2つのブログもそんな独り舞台でしかない。
最初の1年を過ぎると、誰か見に来てくれているか、など、
完全に無関心になり、それ以来、
(ほとんど来なかったせいもありますが)
たったの一度もアクセス数をチェックしたことがありません。
私は、いわば、思い切りのよい人間なのです。

私のような、ただの日記ブロガー、かなり居るのではないでしょうか?
今朝、今回の記事のセプトン写真を記事用に作り替えて、見直して、
思わずニンマリ。
これじゃ、見に来て下さいと頼み回っても、誰も来ないな。

未だに写真撮影の醍醐味に心を奪われているのは、
もしかすると、自分の愛する路傍の廃れ者たちを、
さまざまなレンズで変身させる喜びのせいだろう、
そんな思いを改めて強めています。

次第に財政が逼迫しはじめて、そろそろレンズやカメラを売らなきゃ、
そう思っていたのですが、
近頃、段々とその気持ちが薄れつつあります。
金がなきゃ、金を使うような撮影はしなきゃいいんだ、
愛するレンズたちを取っ替え引っ替え持ち出せば、
歩いて行ける範囲でも、飽きずに撮影を楽しめるじゃないか?
かなり久しぶりに持ち出したセプトンの写真を眺めて、
いわば一種の悟りに達した気持ち。




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by Sha-Sindbad | 2017-11-15 22:53 | Septon50/2 | Comments(2)

1907 仮想レンズ(2017年9月15日セプトン50㎜F2が高畑町を爽やかに)1 皮肉な綱渡り



銀塩フィルム時代のニコンレンズ群は、
まさに報道カメラマンが偏愛したように、
白と黒のコントラストが効いたメリハリのあるタッチで、
リアリズムの極致とも言える画像を生み出しました。

現代デジタルカメラ時代のほとんどの超高性能レンズ群、
偶然の出会いを除いて、使ってみたことがありませんが、
古いニコンレンズを遙かに凌駕する、超リアリズム、
そんな感じがします。
銀塩フィルム時代の写真家たちも魅了する超高性能の描写力、
それは、人間の視覚を遙かに超えてしまった感じがします。

皆さん、写真家も写真愛好家も、
レンズの性能不足を嘆く必要がなくなって、大満足、
そんな感じがします。
もしかすると、人類の視覚も、デジタル時代のレンズによって、
研ぎ澄まされてきているのかもしれません。

そんな潮流の中で、私はどんどん置いてきぼりになりそう。
私には、そんな超精密画像が気味が悪くてならないのですから。

それなのに、私も銀塩フィルムを使う経済的余裕が不足して、
ソニーα7のようなデジタルカメラに完全に移行して、
精度はかなり不足している銀塩レンズたちで、
いわばハイブリッドな高精密ボケ写真で我慢せざるを得ない。
かなり皮肉な綱渡りという感じ。

セプトン50㎜F2は、銀塩時代でも高性能をうたわれたレンズ。
私はともかく、セプトンの方はデジタル時代にすんなり適応し、
デジタル写真ライフを私より気楽に楽しんでいる様子。




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by Sha-Sindbad | 2017-11-12 23:59 | Septon50/2 | Comments(0)

200 林立 (セプトン50mmf2は稀代の名レンズという評判だけど)



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セプトン50mmf2

フォクトレンダーのデッケルマウントレンズです。

フォクトレンダーの標準レンズには、
ノクトン、ウルトロン、カラースコパー、と、名レンズが目白押しですが、
幾人かの通から、聞き捨てならない評言が聞こえてきます。

    「セプトンこそ、レンズ史上最高のレンズ」

以前は、このレンズをキヤノンマウントアダプタに付けて、
イオス1Nで撮っていました。
そのときの経験から、そうかも知れないと感じたことがあります。
そのことは、№47に書きました。

今度は、2つのアダプタを介して、ライカM9に付けました。

    デッケル→M42マウントアダプタ
    M42→ライカMマウンドアダプタ

その初体験の写真が今回の一枚。

    距離計が連動しませんので、目測です。
    午後遅くの光なので、レンズは開放にして、
    目分量で距離を設定して撮りました。

幸い思った部分にきちんと合焦してくれました。
やっぱり、このレンズはただ者ではない、
というのが、私の素直な気持ちです。
by Sha-sindbad | 2012-01-07 23:33 | Septon50/2 | Comments(0)

92 夕映え (ゾナー50mmF2って、寡黙な男の中の男だった)



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今ではもうライカの一人勝ちですが、
第二次世界大戦前後にかけて、
写真家たちは、ライカ党とツァイス党に別れて、
かしましく優劣を競いあったそうですね。

大方の一致をみた見解はこうでした、

    ツァイスのレンズをライカのレンズに付けたい。

アダプターやレンズ改造を通じて、
今では、そんな夢の組み合わせがかなり実現しているようです。
でも、折角の夢の組み合わせも、実行してみますと、
いささか居心地が悪い想いをすることが多いですね。

というのは、両社のテイストがかなり異質なのです。
ツァイスは実在感溢れる重厚な写りを信条とします。
でも、ライカのボディは、もっと軽快なフットワークで、
もっと柔軟な心の持ち主のためのカメラという感じなのです。

    ツァイスレンズはコンタックスで、
    ライカレンズはライカで撮る、
    これが正解なのでしょう。

コンタックスⅡaにゾナー50mmF2を付けて撮りました。
夕映えの古都京都の古道具屋には、
やっぱりツァイスが似合っている、
そんな感じがしますが、
きっと気のせいでしょうね。
by Sha-sindbad | 2011-09-15 15:40 | Septon50/2 | Comments(2)

47  靴店 (セプトン50mmf2ならそっくりそのまま撮れてしまう)



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そんなに沢山使っていないので、確かなことではありませんが、
これまで使った限りにおいては、
ドイツのレンズ各社には、
なにか連綿と続くレンズポリシーがあるようですね。

    ツァイスは、男性的で実在感溢れるレンズ。
    ライカは、女性的であたたかな情感を醸し出すレンズ。
    シュナイダーは、きりっとした切れ味のレンズ。
    そして、フォクトレンダーは、さらりと澄んだ味わいのレンズ。

セプトン50mmF2は、そんなフォクトレンダーの味わいを色濃く持っています。

このレンズが最高、そう信じている人もいるそうです。
そんな言葉を伝え聞いて、17、8年前、手に入れてみました。

デッケルマウント・アダプタを手に入れて、
キャノンイオス1Nに付けました。
すると、さらりとこんな写真が撮れてしまうのですから。
私も頭から否定する気持ちにはなれませんね。
by Sha-sindbad | 2011-07-31 09:59 | Septon50/2 | Comments(2)