レンズ千夜一夜

カテゴリ:Sp.Anastigmat25/1.5( 61 )

561 謹賀新年  (スピード・アナスティグマート25mmF1.5で2013年を目出度く始め)



明けましておめでとうございます。

「レンズ千夜一夜」も3年目に突入しました。
と言っても、ほとんど途切れなく561夜目ですから、
実質は2年と196日目。
今年もこの調子で続けることにいたします。

時々、というか、始終考えます。

    宇宙の果て、小さな惑星の荒涼たる大地、
    そのなにもない大平原に、くゆり立つように立ちあがる茎一本。
    その頭には、たとえようもなく麗しい花一輪。
    まだ人間のように目で愛でる存在がない世界なのです。
    誰一人見るもののない花、

    この花は美しいのでしょうか、
    それとも、美しくもなんともないのでしょうか?

私のこのブログもそれに近いようです。
でも、少なくとも一人だけは見るものがいます。
制作者自身。

そこで、もう一つの惑星を考えることができます。

    なにか未知の理由で、たった一人の人が残された惑星。
    その大地に、くゆり立つように立ちあがる茎一本。
    その頭には、たとえようもなく麗しい花一輪。
    その人は、毎日、この花を眺めて、心を喜びと愛で満たすでしょう。
    そしても、この花に意識があれば、
    自分が惑星の全人口を自分のファンにしていることに気づくでしょう。

    「レンズ千夜一夜」はそんな稀有のブログである、
    そう考えて、このブログをますます愛しく思っています。

真相は、どうやら、私以外に20人位はときどきおいでのようですが、
ここは文学的誇張と参りましょう。
自分の愛する写真たちをこんな風に掲載させてくれる、
インターネット世界に感謝しつつ、
今年も、思う存分ブログライフを満喫することにいたしましょう。

平成25年の皮切りは、昨夜、平成24年の千秋楽に続いて、

    スピード・アナスティグマート25mmF1.5

彼も、私の期待に十分応えてくれたように思います。




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by Sha-sindbad | 2013-01-01 12:22 | Sp.Anastigmat25/1.5 | Comments(6)

560 雨傘  (スピード・アナスティグマート25mmF1.5で2012年を締めくくり)



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とうとう2012年も終わりますね。
28日御用納めの日、何を持って出ようか?
そう考えて、即座に心に浮かんだのが、

    スピード・アナスティグマート25mmF1.5

そして、撮ったのが、雨傘。
この柔和な印象がダルメイヤーですね。

    なんだか象徴的な感じもあり、
    予兆的な感じも含まれているようですが、
    撮ったときは、そんな気持はまるでありません。
    いつも通り、楽しい出会いを記録したかっただけ。

「レンズ千夜一夜」も半分をかなり超えました。
来年も相変わらず、
ただのレンズ頼みの試写に終始し、
ますますマンネリ化の一途を辿ることになりそうですが、
よろしくお願いいたします。

よいお年を!
by Sha-sindbad | 2012-12-31 23:59 | Sp.Anastigmat25/1.5 | Comments(2)

501 学生服店 (スピード・アナスティグマート25mmF1.5はパステル調がお得意)



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フーゴ・メイヤーのキノプラズマート25mmf1.5、
ダルメイヤーのスピード・アナスティグマート25mmF1.5

この2本のCマウントレンズを手に入れたとき、
本当は、私のCマウントレンズクエストは大団円だったのです。

    三国時代、魏の曹操は西安の南方、隴の地を征服したとき、
    司馬懿ら部将たちからせっつかれました、

        「この勢いで蜀の地もとってしまいましょう!」

    曹操はこう答えました、

        「隴を得て蜀を望む、これは高望みというものだよ。
         欲張ってはいけない」

このとき、曹操が蜀を攻めれば、征服できたかも知れません。
でも、そうすると、揚子江付近から南の地以外は、
全部手に入ることになったでしょう。
でも、それだけの広大な地をちゃんと守りきるだけの国力があったか?
そんな風に考えると、曹操は極めて賢明であったと言うべきでしょう。

私は、曹操の故事を知っていながら、実行することができないまま、
その後も、まだあれこれと物色し続けています。

各レンズの特性、使い勝手をしっかりと体得する時間などない。
しっかりと作風をうち立て、その作風に沿って作品を撮る、
そんな写真家(曹操流の征服者)なら、致命的な考え違いでしょう。

でも、作風だ、作品だなどという大層な志を捨ててしまって、
とても気楽にレンズ人生を楽しむのであれば、
まあ、これも楽しい写真人生ではありませんか?

でも、昨日、出勤時にソニーNEX-5Aに付けて、
スピード・アナスティグマート25mmF1.5を持ち出して、
考えてしまいました。

    こんなパステル調の写真を撮り貯めたら、
    ちょっと面白いんじゃないかな?

でも、そんなこと決してしないSha-sindbadさんなのでした。
なにしろ、これからも様々なレンズでドバッと写真を撮り続けたいのですから。
by Sha-sindbad | 2012-11-01 14:43 | Sp.Anastigmat25/1.5 | Comments(2)

389 高校生 (ダルメイヤーのスピード・アナスティグマート25mmF1.5はやはり横綱)



スピードアナスティグマート20mmF1.5
ペンタック38mmF2.9
この2本のダルメイヤーを使ってくると、
やはりダルメイヤーCマウントレンズの白眉に登場させたくなります。

    スピード・アナスティグマート25mmF1.5

昨日の出勤に携えて、114枚撮って帰りました。

今回は、開放だけではなく、F8を多用しました。
kinoplasmatさんのBokeh lensで、キノプラズマートに魅了されたのですが、
実はその絞り込んだ写真にノックアウトされたのです。
でも、キノプラズマート族はともすると開放専科になってしまいます。
面白いので、抵抗しがたいのです。
ところが、昨日は、光が強かったこともあり、
スピード・アナスティグマートも絞り込んで撮りました。

開放、F8、両方の写真を並べてみましょう。





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by Sha-sindbad | 2012-07-12 13:51 | Sp.Anastigmat25/1.5 | Comments(0)

358 注水中 (スピード・アナスティグマート25mmF1.5はみずみずしい)



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ダルメイヤーのスピード・アナスティグマート25mmF1.5は、
フーゴ・メイヤーのキノプラズマートと同じレンズ設計だそうです。
でも、写真を見る限り、まるで違う描写。
それが嬉しいですね。
違うレンズで同じ写真が撮れたんじゃ、面白くありませんね。

大阪天王寺区の裏通りを歩いていると、
玄関脇の水道栓の下に鉢植えが置かれて、
ちょろちょろと水が落下していました。

私は植物のことはまるで知識が欠落している人間なので、
私に分からない理由があるのでしょうけど、
こんなに水生植物状態にするのは、やっぱり不可解。
でも、こんなに生き生きと輝いているのですから、
この植物にはよいことなのでしょう。

これがほんとの「みずみずしい描写」なのでしょうね。
by Sha-sindbad | 2012-06-12 19:50 | Sp.Anastigmat25/1.5 | Comments(0)

357 野道 (スピード・アナスティグマート25mmF1.5はやわらかさに芯が)


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ほとんど最短撮影距離付近、開放で撮りました。

Cマウントレンズはかなり近づけるものが多く、
ロボグラフィを開放で撮るとき、
どうしても接近戦になりがちです。

昔、プラナー60mmとかエルマー65mmのような、
定番のマクロレンズを使うことがありましたが、
三脚を使わないせいでしょうか?
大した写真は撮れなかったようです。

最近のカメラは拡大のライブビューが使えるために、
マクロがとても使いやすい感じがします。

私はネーチャーは撮りませんので、
これはただの真似事。
でも、このレンズがとてもよいことは確かめることができました。
by Sha-sindbad | 2012-06-11 20:25 | Sp.Anastigmat25/1.5 | Comments(0)

328  花開く  (スピード・アナスティグマート25mmF1.5には湿度計がいるのかな?)


往年のレンズは、個性がはっきりしていました。
区分の仕方はいろいろありますが、
一番分かりやすいのが、

    硬派と軟派。

もちろん例外がありますが、おおざっぱに考えますと、
レンズ会社をこの線で括ることができそうです。

硬派の筆頭は、もちろんニコン。
ツァイスやシュナイダーもこのグループに回りそうです。

軟派の筆頭は、もちろんライツ。
フォクトレンダー、アンジェニュー、ミノルタあたりもそうかも知れません。

フーゴ・メイヤーはまだほとんど使ったことがないので、
概括するのは無理ですが、
少なくともキノプラズマートというレンズ、
どちらに属するとは言い難いほど、多彩な顔をもっている感じ。

これに対して、ダルメイヤーは?
スーパーシックス25mmF1.9も中間派の感じがします。
とても軟派とは言い難い。
でも、私が使った限りのダルメイヤーのほとんどは、文字どおり、
軟派中の軟派、そう言いたいですね。

大げさに言いますと、まさに高温多湿の温室レンズ。
なかでもスピード・アナスティグマート25mmF1.5はその典型。

今日出勤にソニーNEX-5Aに付けて持ち出し、
102枚撮りました。
4枚ごらん頂きましょう。

2枚はF2.8からF4.5あたりですが、
残り2枚は開放で撮ってしまいました。
F2.8からF4で撮ろうと志して家を出たのに、このざま。
どうも、私は開放的な人間らしい。
その証拠に、ホロゴン15mmF8はいつも開放!

冗談はさておき、スピード・アナスティグマート、
どれかお分かりになるでしょうか?

みんな路地やストリートの片隅の小さな光景。
現場はまるで平々凡々とした日常世界です。
でも、スピード・アナスティグマートにかかると、
レンズで夢を見ることができそうです。




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by Sha-sindbad | 2012-05-11 18:45 | Sp.Anastigmat25/1.5 | Comments(4)

310  へんげ (スピード・アナスティグマート25mmF1.5はコントロール不能のじゃじゃ馬で)



ダルメイヤーのスピード・アナスティグマート25mmF1.5

キノプラズマート25mmf1.5とはレンズ設計が同じなのだそうです。
レンズって、設計が同じでも、描写が同じにはならない。
その証明がこの2本ですね。

    まるで違います。

と言っても、私はレンズのことなど、まるで無知なので、
ただの印象。

    キノプラズマートはきりりと引き締まり、清澄、鋭利の名刀。
    空気感で言えば、澄み切った冬の朝。

    スピード・アナスティグマートはぼってりとふくらみ、
    暖色系で鷹揚、悠然たる物腰。
    鈍刀に見えますが、実はしっかりと切れます。
    空気感で言えば、春のあけぼの。

どちらが好きか?
こう尋ねられると、即座にしっぺ返し、

    「答えられない質問をするんじゃないですよ」

キノプラズマートはコントロール不能のお嬢さま。
スピード・アナスティグマートはコントロール不能のじゃじゃ馬。
いずれにせよ、好きなようにさせるほかはありません。

ここで、声あり、

    「コントロール可能な女性って、どうですか?」

おっしゃる意味、よくわかります。
私の知る限り、コントロール可能な女性って、見あたりませんね。

    それに、コントロール不能だから、尽きない魅力に溢れる、
    それが女性であり、
    それがレンズ。



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by Sha-sindbad | 2012-04-23 01:02 | Sp.Anastigmat25/1.5 | Comments(2)

251 飛びこみ乗車 (スピード・アナスティグマート25mmF1.5は失敗作でも絶品)



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バスに乗ると、いつも最前列左の席に座ります。
そして、ときどき写真を撮ります。

昨日も、スピード・アナスティグマート25mmF1.5で、
人影のないバス停のベンチを撮ろうとしました。

   ベンチに焦点を合わせて、シャッターを切ろうとした瞬間、
   若い女性が画面に飛び込んできました。
   このバスの前扉から乗ろうと突進してきたのです。
   そのまま、シャッターを押し込みました。
   それがこの写真。

ただの偶然だし、ピントもあっていないけれど、
あたたかい風合いと、スピード感があって、
真剣な表情、必死の右手も楽しい。
気に入りました。

現代のデジタルレンズだったら、
瞬時にフォーカスして、ビンビンにシャープに撮れるでしょう。
その点、クラシックレンズはまるで不器用ですね。
でも、私にはこちらの方がいい。
by Sha-sindbad | 2012-02-25 22:27 | Sp.Anastigmat25/1.5 | Comments(2)

250 冬枯れてなお (スピード・アナスティグマート25mmF1.5はやっぱり絶品)



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いつも気にかかっているのが、

    キノプラズマートとスピード・アナスティグマート。

なぜか?

    ダイナミックだから。

おそらく中央部分だけを使った16㎜映画では、
潤いに満ちた鮮麗な画像なのでしょう。
APS-Cサイズでイメージサークル一杯に撮りますと、
16㎜では計算に入れていなかった周辺部が乱入して、
中央の合焦部分と周辺の収差部分との落差が極限となり、
まさに天国と地獄が共存するかのようになります。

美女で言えば、カルメンのような存在。
紅蓮の炎を吹き上げて猛り狂ったかと思えば、
天女のようにしとやかにあでやかに振る舞える。

フォルテッシモあればこそ、ピアニッシモが輝き、
ピアニッシモあればこそ、フォルテッシモが破壊力を発揮する。
このダイナミックレンジにこそ魅力があります。

うちの末娘(猫ですが)の静がそうですね。

    抱っこすると、あどけなく、おさないぬいぐるみになり、
    魅力的な男性(人間)が来ると、突如、淑女に変身。
    かと思えば、お兄ちゃんのグリにパッカーンとアッパーカット。
    このレンジの広さが、お兄ちゃんのグリにはたまらない魅力。

キノプラズマートとスピード・アナスティグマート、
この2本がまさにそれなのです。

スピード・アナスティグマートで撮ったものを、
№243の宮崎さんのゾンネタール25mmf1.1と比べると、
唖然とするほど違います。

スピード・アナスティグマートは中央のほんの一部しか
合焦していません。

    この2本の銘玉をこんな風に対比できるなんて!
by Sha-sindbad | 2012-02-24 21:42 | Sp.Anastigmat25/1.5 | Comments(0)