レンズ千夜一夜

カテゴリ:Kinoplasmat25/1.5b( 36 )

1706 ただ、さりげなく(キノプラズマート25mmF1.5は普通のものが好き?)Part 3

おかしなことを言うと言われるかも知れませんが、
いつも私が不思議に思っていることがあります。

世界中の至る所で、私の知らない場所で、私の知らない人間たちが、
私の知らない人生を毎日営々と営んでいる。
私の想像もできない疾風怒濤の来事に巻き込まれて、翻弄されている。

子供の頃、オーストラリア大陸のシロアリの巣の研究を読みました。
高さ数mから10mに及ぶ巨大な蟻塚の摩天楼の中に、
数十万、数百万のシロアリたちがひしめき、
暗黒の迷路を絶えず動き回りながら、シロアリの都市を営んでいる。
誰も全貌をつかまず、誰もその細部の出来事の報告を受けることもなく、
ただひたすら自分の仕事を黙々と果たして生き、死んで行く。

地球上の人類もシロアリもまったく同じ生態を営んでいるのです。
一つ違うことは、今では、地球そのものが一つの蟻塚になってしまったこと。
この蟻塚から「ハイ、サヨナラ、一抜けたよ」と抜け出ることなんてできない。

人類がこんな実感をもつようになったのは何時頃からでしょうか?
おそらくここ10年、20年のことではないでしょうか?
あなたはどう感じていますか?
凄い時代になった!
どんなにも無限の可能性が開かれた時代が来た!
未来は明るい!
こんな風にお感じでしょうか?
だとすれば、あなたは幸せな人です。
見たくないものは見なくて済ませられる、
そんな生き方ができるのですから。

こんな風にたとえることができそうです。
渓流を遊覧船で下っている、それが私たち。
幾度も屈曲しながら比較的なだらかに下って行きます。
私たちは、その渓流の遥か前方で、突然大陥没が起こり、
ナイアガラさながらの大瀑布が出現したことを知らない。
でも、着実にその大瀑布に向かって流されて行きます。
両側は切り立った断崖で、停船することも、這い上がることも無理。

だから、いつか突然大瀑布に転落することを知っても知らなくても、
運命は変わらない。
こうなると、残された時間を楽しむ、ただこれだけしかない。
私はそんな気持ちで写真を撮っています。

「えっ、こんなボケ写真撮って、ほんとに楽しいの?」
そうお感じになる方は多いでしょうね。
そう、私は時代遅れの人間なのです。




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by Sha-Sindbad | 2017-01-07 18:01 | Kinoplasmat25/1.5b | Comments(0)

1705 ただ、さりげなく(キノプラズマート25mmF1.5は普通のものが好き?)Part 2


師走は一年で一番忙しい時期とされていますが、
新年正月も忙しいですね。
かろうじて写真をブログ原稿にすることができました。

正月に旅行をして、旅先で新年を祝う方がおられますね。
私は生涯、そんなリゾートも、そんな贅沢もしたことありません。
そんな金も時間的余裕もないからですが、
たとえあっても、しないでしょう。
結局、ゆったりと無為のときを過ごす、
そんな贅沢とは無縁の生涯となりそうです。

こんな余裕、ゆとりが人間に幅を持たせるんだよ、
そうおっしゃる方もおいででしょう。
私に言えることは、
どうぞ、どうぞ、
ご勝手に余裕、ゆとりの人間におなりになってください。

というわけで、そんな余裕、ゆとりのない人間が撮った写真を
ひたすらセカセカ掲載させていただくことにしましょう。




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by Sha-Sindbad | 2017-01-05 23:30 | Kinoplasmat25/1.5b | Comments(0)

1179 西大寺 (キノプラズマート25mmf1.5はすべてを金に変えてくれる)



以前、私は撮るものがなにも見つからないことがよくありました。
なにを撮って良いのか、考えあぐねることもありました。

ホロゴン15mmF8に出会って、分かりました。

    そうだ!
    なにを撮ってもいいんだ!

今、私はまるですべてを金に変える手をもったミダス王の心境。

    幸せなんだけど、
    ありすぎて、ちょっと困っているわけです。

キノプラズマート25mmf1.5もそんなミダス王の手の1つ。




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by Sha-sindbad | 2014-11-11 23:37 | Kinoplasmat25/1.5b | Comments(0)

1083 名残惜しさ(キノプラズマート25mmf1.5でこの路地を撮るのも....)



隠退まであと9日となりました。

かなり忙しい。
おかげで、昨日は、朝の出勤時に12枚撮っただけ。

    ソニーNEX-5A
    キノプラズマート25mmf1.5

たった12枚。

    バスの中から3枚、
    奈良女子大への登校路で4枚、
    職場に向かう路地で2枚、
    古びたビルの10年ついに変わることのなかった窓を3枚。

このとても小さなレンズが
私の今の気持をそのまま写し取ってくれた感じ。

「花の街」という歌があります。
フェリス・フラウエンコーアの限りなく優しい合唱をお聴き下さい。
    (https://www.youtube.com/watch?         v=tcMSld0pTps&index=5&list=PL1kIeRJejsQb6cv5uB6xoVGkoRgF_AFYZ)

この歌を聴いていると、なんだか自分のロボグラフィって、
こんな気分で撮ってきたんだな、と自分で納得しています。


    七色(なないろ)の谷を越えて
    流れて行く 風のリボン
    輪になって 輪になって
    かけていったよ
    歌いながら かけていったよ

    美しい海を見たよ
    あふれていた 花の街よ
    輪になって 輪になって
    踊っていたよ
    春よ春よと 踊っていたよ

    すみれ色してた窓で
    泣いていたよ 街の角で
    輪になって 輪になって
    春の夕暮(ゆうぐ)れ
    ひとりさびしく ないていたよ

第2の人生が始まる、と、ワクワクする反面、
第1の人生が終わってしまうんだなあと、
ちょっとセンチメンタルになっているせいでしょうね。

    写真たちはかなり暗い。
    でも、ご心配なく、
    撮影者自身はかなり明るいので.....



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by Sha-sindbad | 2014-07-24 11:48 | Kinoplasmat25/1.5b | Comments(2)

1070 人生(キノプラズマート25mmF1.5は私の周囲を夢に)


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今日持ち出したのはキノプラズマート25mmF1.5。
ソニーNEX-5に付けました。
37.5mmの広角となります。

    キノプラズマートやスピードアナスチグマートのような、
    いわゆるボケレンズの特質は、
    絞り込んでも、フレアが画像にまとわりつくことにあります。

たとえば、タンバール、ヘクトール73mmF1.9の場合、
絞り込みますと、重厚なまでに精緻に引き締まった画像になります。

    キノプラズマートはさまざまな絞りを使いながら、
    一貫してキノプラズマートらしい、
    ほんわかとした柔和な画像にすることができます。

それが映画的な使い方なのかもしれません。

    さまざまな画面からなるシーケンスが画質の差で途切れるリスクを、
    レンズレベルでかなり減らすことができます。

今ではコンピューター処理で自在に後処理ができますが、
コンピューターが登場する以前は、
フィルムに定着したらもう修正する手だてなどないうえ、
撮り終えたシーンがどんな風に撮れたかがわからないのですから、
映画制作は大変な難行だったのでしょう。

    そのあたりは銀塩フィルムの写真撮影でもまったく同じでした。
    モノクローム写真の場合は、
    引き伸ばし段階でさまざまに加工できましたが、
    カラーフィルムとなると、そうはいきません。
    すべてはラボ任せ。

デジタル時代、そんな苦労はどこかへ行ってしまいました。
撮影者のセンス次第ということになりそうです。

    もっとも私のようにJpegオンリーで撮る場合には、
    AWで撮る場合に比べて、かなり窮屈なのだそうです。

でも、私は無理な条件での撮影などしない、
ただの散歩写真ですから、画像処理なんか、
最小限、濃度を調整できれば十分。

    キノプラズマートはそんな私にはもってこいのレンズです。
    ただ撮ればよいのですから。
    
それにしても、つくづく感じます、

    商業写真家でなくてよかった!

    キノプラズマートの生み出す色はリアリティとは完全別もの。
    キノプラズマートが作りだしてくれる色、
    私にはとても魅力的です。
    現実よりもかなり高級感溢れるイメージなのですから。

    どちらかと言えば、アラビアンナイト。
by Sha-Sindbad | 2014-07-09 19:16 | Kinoplasmat25/1.5b | Comments(0)

991 無限変容(キノプラズマート25mmf1.5はアレフレンズなのか?)



今日はキノプラズマート25mmF1.5の出番です。

    いわば、私にとってCマウントレンズの最高峰の一つ。
    最高峰が10個ほどもあるのですが、
    そのどれもが、私にこう感じさせてくれます、

        「このレンズがあれば、もう他にはなにもいらない」
        それがレンズの魔力ですね。

ホルヘ・ルイス・ボルヘスの短編小説の一つに、
アレフと呼ばれる魔の鏡が登場します。

    かなり昔読んだので、うろ覚えですが、
    主人公はとある家の地下室でそれを見つけます。
    その鏡をのぞき込んだら、古今東西、宇宙の果ての果てまで、
    すべてのものを見ることができるのです。
    主人公はアレフの虜になってしまい、夢中にのぞき込む毎日。
    ところが、ある日、この家が取り壊されてしまう、
    というような内容でした。

写真に夢中になっている方なら、
誰しも思いは同じと思うのですが、

    カメラのレンズは、機能こそかなり制限されていますが、
    一種のアレフであると言うことができそうです。

私はもう40年近く、このアレフに心を奪われてきました。

    なんでも見えるわけではありません。
    でも、レンズを通して見ると、世界は一変して、
    ある種の魔境が眼前にあらわになる思いをするのです。
    いつもではありませんが、思いがけないところにそれが出現します。

        ときには、桃源郷であったり、
        ときには、秘境であったり、
        ときには、心の隠れ家であったり、
        ときには、ついの住処であったり、
        ときには、夢幻境であったり。

現代物理学が想定する多元世界は、
互いに重なりあうようにして、宇宙を満たしているようです。

    それがどういう意味なのか、ちっとも分かりませんが、
    それでも写真に類推したくなります。

    レンズもまた現実界と隣り合わせに潜む、
    なにかしら異貌の世界を露わにしてくれるのではないでしょうか?
    キノプラズマートはそのレンズアレフの代表格と言えそうです。

今日このアレフをのぞいた光景、これを並べてみました。




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    [後書き]
    28枚中一番気に入っている写真は何か?
    こう尋ねられますと、一も二もなく、指さします。

        3枚目。

    ただの木の葉じゃないか?
    そう、ただの木の葉です。

    私は影の形が面白くて、これを撮ろうと考えて、
    手を伸ばしてカメラを近づけ、
    ライブビューで影の形にピントを合わせたのです。
    その瞬間、ひらりとこの木の葉が飛び込んできて、
    この場所にぴたりと止まったのです。
    そのままシャッターを切りました。

    玄関から飛び込んできて、
    記念撮影にちょうど間に合った家族の中のいたずらっ子、
    そんな感じ。

    私が信仰をもっていたら、神の摂理を感じた瞬間かも?
by Sha-sindbad | 2014-04-09 22:18 | Kinoplasmat25/1.5b | Comments(0)

960 茫々たる冬日(キノプラズマート25mmf1.5bは現代の潮流からはるか遠く)



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今日はキノプラズマートの出番です。

   25mmF1.4

   キノプラズマートらしい2段ターレットの作りの美しいレンズです。

アメリカの大写真家エドワード・ウェストンらは、
グループF64という写真集団を1932年に作りました。

   大型カメラ用レンズの最小絞り。
   ぎりぎりまで細部を精密に撮ることによって、
   対象のリアリティを表現する意志を標榜したものです。

現代のデジタルレンズの高精密写真とどこか違うという感じがします。

   こちらの方は行き過ぎていて、気味が悪いというのが、
   私の正直な気持ち。

タンバールを頂点とするソフトフォーカスレンズ、
キノプラズマートを頂点とするボケレンズ、
ホロゴンを頂点とするパンファーカスレンズ、
この3方向におおいに羽ばたきたいものとがんばっているのですから、
今、私のレンズ観はかなり揺れていると言うのが正直なところです。

ぜも、絶対にデジタルレンズの方向にはぶれません。

   あらゆる分野で、現代の傾向は、
   電子化、精密化、複雑化、多層化の方向をたどっていますが、
   そのすべてに「非人間化」「脱人間化」の、
   おそろしいほどの潮流を感じるのは私だけでしょうか?

私は絶対にその潮流には乗りたくない、
超音速ジェットの時代に、徒歩の心を失わないでおこう、と心に決めています。

   キノプラズマートの描写はそんな私の気持ちを固めてくれるようです。
by Sha-sindbad | 2014-03-07 22:43 | Kinoplasmat25/1.5b | Comments(3)

914 冬晴れの日(キノプラズマート25mmf1.5bが寒さに顫えるとき、なにかが変わる)



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今日は久しぶりに出勤でした。
近頃、コンタレックス用の備前長船風の名剣ばかりと
おつきあいしていましたので、
対照的なボケレンズの旗手をオリンパスEP-L1に付けました。

    キノプラズマート25mmF1.5

寒波の日ですが、ほとんど雲がなく、太陽が燦々と照りつけ、
風もないので、とても気持ちのよい冬日になりました。

    いきおいキノプラズマートも開放では撮れないことが多く、
    何段か絞ることになりましたが、
    キノプラズマートの絞り込み画像はかなり上質です。
    だからこそ、開放での中心部が見事にしまっているわけです。

同一設計と言われるスピードアナスチクマートよりも
ぐっとヌケのよい画像になるのは、ガラスの質が違うのでしょうか?

    ツァイスのレンズ設計をリードした天才、
    パウル・ルドルフの創ったレンズなのですから、
    きりりとした味わいになるのはむしろ当然かも知れません。

お昼の15分と、帰りのバス停から家までが撮影タイム。
「バス停から」となったのは、バスに乗り遅れそうになって、
職場から走ったからです。

    少し多くなりましたが、さすがにキノプラズマートです、
    嬉しくなる写真がどっさり。
by Sha-sindbad | 2014-01-15 22:12 | Kinoplasmat25/1.5b | Comments(2)

841 美女(キノプラズマート25mmf1.5はやっぱりone of the bestだな)



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今日、土曜日は本来なら撮影日。
でも、今年4度目の風邪、
それに、午前中、孫と一緒に留守番をする予定が入り、
涙を呑んで、カメラは在宅勤務。
私一人、厳重にマスクをして出かけました。
孫に風邪を移すわけには参りませんからね。
私はマスクが大嫌い。
ときどき窒息しそうになります。

    孫と2人で遊んでいるとき、突然激しくくしゃみ。
    気配を感じて、大急ぎで孫の側を離れましたが、2度も。
    その度に、2枚の孫は気持ちよさそうにケラケラと笑い転げます。
    以前は、ちょっと遠慮したほほえみとともに、くすっと笑うだけ。
    それが今ではあけすけに笑い飛ばすのです。
    それだけ家族らしくなったということなのでしょう。

ママが用を済ませて帰宅して、
帰宅する私のためにタクシーに電話。

    その瞬間、孫は私にべったりと密着取材。
    絶対に帰すものかという気勢。
    私もずっと一緒に居たいのは山々ながら、
    体調が万全でなく、長時間居れば居るほど孫に移す危険。
    最後はママが、肩に張ったサロンパスを剥がすように、
    孫を私の腕の中から剥がして、お別れ。
    いつもはハイタッチでサヨナラするのですが、
    今日だけは、接触感染防止ということで、
    おいおいと泣く孫に手を振ってお別れ。

そんなわけで、撮れ撮れの写真がないので、
かなり以前に撮ったキノプラズマート25mmf1.5写真。

    キノプラズマート、もちろん開放ですが、
    ぐるぐるボケも出ず、美女らしいたたずまいを出してくれました。

それにしても、マネキンもプレゼンテーションも進歩したものです。
そよ風が金髪を靡かせている、そんな風情。
妖精族エルフのプリンセスのようですね。
by Sha-sindbad | 2013-10-26 16:37 | Kinoplasmat25/1.5b | Comments(3)

717 夏日 (キノプラズマート25mmf1.5bは絞っても匂うような香気に)



昨日の奈良は37度、
今日も35.1度ありました。
完全な真夏日です。

近ごろ、臆面もなく雨傘を日傘代わりに差しています。

    男性でそんなことをしている人はいません。
    でも、私は平気です。
    これが私の生き方。
    耐え難い陽射がエネルギーをじりじりと吸い取っていく、
    そんな感じがなくなり、
    傘の下では微風が吹く感じさえあって、とても楽になります。
    だから、すいすいと撮影できます。
    でも、傘を握る左手が使えないんどえ、ほとんど片手撮りです。

本日の出勤にはソニーNEX-5Aに付けたのは、極上のレンズ、

    キノプラズマート25mmf1.5b

37.5㎜で撮れますので、オリンパスE-PL1のときよりかなり楽です。

ただし、デジタル風の高精細な描写になり、
これだけが悩みの種です。
RAWで撮れば、銀塩風にも現像できるのかも知れません。
でも、そんなヒマもないし、そんな能力もない(一度もRAW現像体験なし)。
ですから、そのまま掲載しましょう。
割引して、ご覧下さい。

全部F8に絞り、たいていはノーファインダーでした。
9枚一挙掲載です。

    夏になればなるほど、女性が美しく輝くようですね。




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by Sha-sindbad | 2013-06-14 19:50 | Kinoplasmat25/1.5b | Comments(4)