レンズ千夜一夜

カテゴリ:Kinoplasmat50/1.5( 1 )

282 列柱 (キノプラズマート50mmf1.5は正真正銘の蜃気楼レンズ)



中国の富裕層がクラシックカメラ趣味を持ったことで、
衰亡寸前にあった世界のクラシックカメラ店が息を吹き返しました。
そればかりか、クラシックレンズは信じがたい価格高騰の波。
つまり、日本のクラシックレンズファンにとって、
逆風が激しく吹き上げているご時世。

中国のバイヤーが日本に来て、ごっそり稀少レンズを買いあさり、
これを自国の富裕層に利益を上乗せして売る。
それでも、中国の富裕層は、稀少レンズなので平気で買い上げる。
世界のクラシックレンズの価格をかさ上げする結果につながります。

以前はもっとリーズナブルな価格で売られていたキノプラズマートも、
先般、信じがたい価格で落札されたとのこと。
つまり、35㎜用キノプラズマートは夢まぼろしと化したのです。

そんな夢幻レンズをジオグラフィックさんからお借りして撮りました。
でも、私の耳はマクロプラズマートと聞こえたので、
刻印も確かめずに、75㎜とばかり思い間違って、
ごく平静に11枚だけ撮ってお返ししました。
フード付きだと50㎜とは思えないほど、長いレンズだったからです。

そうと知っていたら、一日中必死でキノプラズマートにしがみついて、
撮って撮って撮りまくったのに............................

しかも、その内3枚は暗い燈籠を撮り、
残りは全部春日大社の赤い列柱を撮っただけ。
ボケ味も、切れ味も定かではない写真だけが残りました。
不幸中の幸いは、開放で撮ったこと。



b0226423_0334459.jpg




今回の写真がキノプラズマートの性能、持ち味を、
5%も出しているとは思えません。

しかし、なんというどっしりとした描写でしょう!
ツァイスのコンタレックスレンズの軟調バージョン、
いや、どこにもない独特の重みを持つレンズ、
そう言いたくなるほどに重厚で、
しかも夢幻的。

ますます思いを強めます、

   キノプラズマートは、私の人生に、
   蜃気楼のように来て、
   蜃気楼のように去っていった。



 
by Sha-sindbad | 2012-03-26 00:37 | Kinoplasmat50/1.5 | Comments(2)