レンズ千夜一夜

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1869 奈良町(2017年8月16日メオスティグマート50㎜F1の超絶開放で)3 イメージの奔流



民俗学の大家、レヴィ・ストロースだったと思います。
たしかアマゾンだったと記憶しますが、
土着の人たちに写真を見せたそうです。
でも、彼らは写真のイメージを理解することができなかった。

生まれてこの方、等身大の人間たちだけと接して、
画、写真などで人間を観た経験がないので、
写真に写っているものを正しく認識できなかったのだ、
そうレヴィ・ストロースは解釈していたと思います。

現代人は違います。
物心ついたときからイメージの奔流の中で生きている。
バーチャルリアリティとリアリティを区別する必要を感じない。

今、邦画の「永遠の0」を観ています。
近頃、就寝前のドラマ、映画鑑賞を1時間に限定しているので、
大抵2時間程度に長い映画の場合、二夜にまたがってしまうから。
零戦が帝国海軍の空母から飛び立ち、空中戦を繰り広げます。
ほとんど実写と間違うほどにリアル。
コンピュータグラフィックスがここまで来たのか?!!
感心してしまいます。

どうやらドキュメンタリータッチの映画でも、
場面設定にゴンピュータグラフィックスを使っている形跡があります。
あと数年すれば、お金のかかる生身の俳優を使わない、
リアリズム映画が登場するでしょう。

アマゾンの人たちはイメージをリアリティと関連づけることが
できなかったけど、現代人はその正反対のリスクを負いそうです。
いつか、イメージとリアリティを区別できなくなるかも知れない。

私のように、どんなレンズ、どんなカメラを使っても、
リアリティをファンタジックなイメージに変えたいと思っている人間は、
まっさきにそんな迷妄の渕にずぶずぶと身体を沈めてしまうかも?
メオスティグマート50㎜F1は私をファンタジーの世界に慣れさせる、
調教マシーンなのかも知れません。




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by Sha-Sindbad | 2017-09-01 10:26 | Comments(0)

1577 バス停まで(ズマロン35㎜F3.5はしっとり系レンズの白眉)


ツァイスとライカは35㎜カメラ用レンズの歴史における双璧、
そう言うことができそうです。
そんなライバル関係を記録した論述を見たことはないので、
ただの想像ですが、
ツァイスは、ライカレンズを恐るるに足らずと軽視し、
ライカは、ツァイスレンズをいつか凌駕してやるぞ、と、
敵愾心を燃やしていたのかも知れません。

両社のレンズの性格を簡単に各1文字で表現せよ、
そんな宿題を与えられたとしたら、どう答えますか?
私にはこう思えます。

    ライカレンズは柔
    ツァイスレンズは剛

ライカレンズの中でも、ライカの特質をよく体現しているレンズが、
戦後まもなく発売されたズマロン35㎜F3.5でした。
でも、ライカは結局、ズマロンではツァイスと戦えないと思って、
ズマロンの後継、ズミクロン35㎜F2を開発したのかも知れません。
その直後にツァイスはディスタゴン35㎜F4を出しました。
超ど級一眼レフコンタレックス用レンズでしたが、
ツァイスの伝統を受け継ぐ、比類のない剛のレンズでした。
コンタレックスが余りにも高価な機種であったために、
結局、コンタレックスは日本の一眼レフに敗北を喫してしまいます。
そのお蔭で、ディスタゴン35㎜F4はズミクロンに遅れをとり、
知る人ぞ知る、かなりマイナーなレンズになってしまいました。

そんなレンズ史の激闘の中で、とくにズミクロンの存在ゆえに、
かなりおとなしい性格のズマロンはあおりを食って、
本来得るべき名声を得ることなく終わったのかも知れません。
でも、使う度に思います。
ズミクロンよりずっと気品と優雅さを備えたレンズなんだけどなあ。

5月6日、このレンズを持ち出しました。
Rieさんがズマロンを手に入れたとコメントしてくださったので、
私も久しぶりに持ち出して大阪日本橋界隈を一巡したのです。

その朝、我が家からバス停までのいつもの田舎道を撮りました。
始点から1つ目のバス停なので、
奈良交通のバスはかなり精確に到着します。
余裕はせいぜい3、4分。
歩きながら、手当たり次第ズマロンで撮ってみました。
私にはとても美しい描写と思えるのですが.....

ただし、最後の3枚は近鉄奈良駅のポスター。
こんな渓流がバス停までの道にあったら、
私も、ロボグラフィトではなくて、
風景写真家になっていたかも知れませんね。
と言うのは、冗談。
渓流写真はとても美しい写真です。
でも、私は絶対に撮りません。
どこにもメタモルフォーゼが入り込む余地がないからです。
でも、ロボグラフィとしてなら、こうして撮ります。
この4行をあなたは理解し、容認することができますか?
できないでしょうね。
つまり、あなたは私と同類ではない、ということ。






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by Sha-Sindbad | 2016-05-11 22:48 | Comments(0)

1569 バス停まで(パンタッカー40mmF2.3は襤褸は着てても心は錦)



私はブログをほとんど廻らないので、
とても狭い知見の中での推測ですが、
ほとんど同じ場所、それも狭い場所で撮り続けて、
写真を掲載しているブログの筆頭は、私の知る限りでは、
pretty-bacchusさんのブログ「生きる歓び Plaisir de Vivre。」

ご自宅のマンションの窓からの光景だけで、
多彩で華麗な写真群を掲載されるのですから、
誰も真似ができません。

後は、2、3、4、5がなくて、6位に私のバス停シリーズ、
という感じかも知れません。
とは言え、私のシリーズは田舎道だけに、
時間経過とともに、古びて行く世界。
それだけ被写体となるものは多いのが利点ですね。

リコーGX-Rに付けたレンズはアストロ・ベルリン
パンタッカー40mmF2.3

私にとって、パンタッカー50mmF2.3は、
ホロゴンの最高の伴侶なのですが、
この40mmは50mmよりも少し古いレンズらしく、
もちろん第2次世界大戦前の製品。
同じくノンコートですが、もう使い倒されて、
白く混濁して、まさにボケレンズ。
でも、なぜか存在感があって、でも、
ほっとするような柔和でおとなしい描写をプレゼントしてくれます。





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by Sha-Sindbad | 2016-04-27 15:19 | Comments(0)

1424 バス道(この日、ホロゴン15㎜F8Uは懐かしの地を目指す私のお伴だった)



今日、私は、小学6年2学期から大学1年まで過ごした懐かしの地を目指しました。
バス停までの10分間、バス時刻をチェックしつつ、神社道を撮影しました。

いつもの場所、いつものロボグラフィ、いつもの撮り方、
でも、私も変わり、時も変わり、季節も気候も変わり、大地も変わっている。
だから、同じように見えて、微妙に違うロボグラフィたち。

でも、そんな風に見えるのは、この道をよく知っている私だけでしょう。
せめて、レンズが変わると、写真は変わることは気がついてほしいものです。
それも無理かな?




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by Sha-Sindbad | 2015-10-08 23:19 | Comments(0)

1222 正月は家族サービス (2年前の夏、2013年7月13日はダルメイヤーレンズで)

正月は疲れますね。
書斎の机に向かえたのは、午後10時半。
もちろん写真など撮る暇はなし。

    やむなくロシアンルーレット式選択法で、
    ハードディスクに満杯近いフォルダを任意に選択。

カメラはオリンパスEP-L1
レンズはダルメイヤー25㎜F1.9

    なにもコメントは書きません、
    というより、疲れてなにも書けないほど。
    24枚選んだのですが、今回は10枚だけ。

今年もよろしく!


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by Sha-Sindbad | 2015-01-03 23:05 | Comments(0)

1222 謹賀新年 (元旦の朝の雪模様はスーパーシックス!)



あけましておめでとうございます。
今年もどうかよろしくお願いします。

さて、写真は、元旦の我が家の裏景色を並べてみました。

    カメラはソニーNEX-5
    レンズはダルメイヤーのスーパーシックス25㎜F1.9

寒々とした光景ですが、自分の家の裏にこんな田園風景を持つ、
そんな贅沢を味わえる人間はあまりいないのでは?

    要するに、私が片田舎に住んでいるということ。
    都会に住みたいと一度も思ったことのない人間、それが私。

ただし、めでたい日なのに、この寒々とした景観ではねえ、
なんてことはちっとも感じません。

    雨も嵐もみんな天候。
    夏に吹雪襲来なら一大事ですが、
    真冬に雪は当然。
    近頃、時ならぬ時に、あってはならないことが頻繁に起こるご時世、
    めでたいではありませんか?




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by Sha-Sindbad | 2015-01-01 23:02 | Comments(6)

1215 なぜか、輝いている (スーパーコーマット25㎜F1.9はClub Sei-G写真展最終日に活躍した)


先週金曜日から5日間出尽くめの多忙な日々。
おかげで、2本のブログの記事も更新が滞りがち。
でも、常にOlympus EP-L1を携行し、
毎日違ったレンズを付けてロボグラフィを楽しみました.
21日はClub Sei-G写真展の最終日。
午前中、吉田正写真教室日曜クラスの授業があって、いつもより早めに終了。
三々五々、西宮北口から香櫨園に移動しました。
私は行きつけの今津駅近くのぼろ料理店でランチを頂くのがルーチン。
阪神今津駅界隈を撮影しつつ、料理店に向い、
牡蠣フライ定食と食後のコーヒーをゆっくりと頂き、
香櫨園まで阪神電車で移動。
駅から徒歩8分程度の道中さらに撮影。
ギャラリーに着いたときには、吉田先生が日曜クラスのメンバー写真の講評中。
私の写真の一歩手前でした。
几帳面にどんぴしゃり間に合わせたのか、それともルーズなのか?
写真展会場でもかなり写真を撮りました。
撮影レンズはテーラーホブソン制作と記載された、
ベル&ハウエル社のスーパーコーマット25㎜F1.9
同系列の38㎜F1.9ですっかりお気に入りになったスーパーコーマット、
55撮って、31枚選んでみました。
25㎜も見事なテーラーホブソン系描写、そう私には思えます。
まじめなんだけど、くそまじめじゃない。
おとなしいんだけど、なぜか、輝いている。
by Sha-Sindbad | 2014-12-24 13:29 | Comments(0)

1205 あちらこちらで (キニック25㎜F1.5はどこに行っても豊饒のレンズで)




今日12月8日持ち出したレンズはテーラー・ホブスンの映画用レンズ、

     キニック25㎜F1.5

もうほとんどジャンクに近いボロレンズです。

     フォーカシングリングが要するに「死ぬほど」固い!
     朝、オリンパスE-PL1につけたレンズを回そうとすると、
     Cマウントアダプタの中でスクリューが回りました。
     やむなくレンズを一旦はずして、両手でぎゅっと握りしめつつ、
     ゆっくりゆっくりリングを回しました。
     あとは終始ギューギューと必死にリングを絞って、距離を設定。

ヘリコイドは無限を行きすぎているので、
レンズに刻印された距離指標は意味をなさず、
かなり苦労しました。

     ところが、苦になりません。
     なぜか?
          とてもよく撮れるからです。

おそらくそんなに高価ではないカメラに付けられて、
16mm映画を撮っていただけなのに、
どうしてこんなに高品位の画像が撮れるのでしょう?

     長年銀塩フィルムで撮影した経験のある方なら、
     フィルムに定着される画像はどんなレンズでも、
     独特の個性的設計でない限り、
     そんなに強烈な個性が感じられたわけではありません。

     たとえば、ヤシカコンタックスのツァイスレンズも、
     四つ切り程度だと、かえってニコン、キヤノンの方が
     きりりと高コントラストでエッジも立っていました。
     ツァイスはややおっとりとして黒も締まりません。

     ところが、全紙、全倍と大伸ばしすればするほど、
     像が締まり、立体感豊かに立ち上がりました。

でも、私たち素人が全紙、全倍に伸ばすなんて、年にほんの数枚程度。

     ポジならどうだったか、私はあまり知りませんが、
     モノクローム、ネガカラーでは、上記のような事情があって、
     レンズ間の個性はかなり曖昧でした。

デジタルカメラで大伸ばしをしたときの、
映画用Cマウントレンズのパフォーマンスはまったく未知なのですが、
そんな大伸ばしは生涯無縁になってしまいましたので、
問題はこうしてブログに掲載する写真でどれだけ個性が発揮できるか?

     こうなると、画像の個性豊かさという点では、銀塩カメラ時代のレンズたち、
     かなりCマウントレンズたちに譲ることになりそうです。

このキニックなど、そんな個性的な喜びという点で、
並みいる銀塩用50mmレンズたちに一歩もひけをとらないようです。

     もちろん銀塩用50mmの方が精密高画質です。
     でも、それがどうしたの?
     要するに、楽しい描写が見る人の心を楽しませてあげる、
     それでいいんじゃない? 
     と、Cマウントレンズたちは涼しい顔です。

私も心から同感ですね。

     もちろんどちらをとるか、という二者択一問題ではありません。
     それぞれのレンズの個性をエンジョイすればよいのです。
     でも、私に関する限りは、エンジョイできる程度、質の高さが
     Cマウントに軍配が上がる、そんな感じですね。

ユニバーサルシティ、西九条、大和西大寺、あちこちで撮りました。
いつもどおりの写真ですが、キニックの写りには満足。

さて、この日225枚撮って、ここにご覧頂くことにしたのは、何枚?
お暇でしたら、数えてみて下さい。




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by sha-sindbad | 2014-12-10 16:45 | Comments(0)

1156 心斎橋2 (スピードパンクロ35mmF2なら全面的にお任せできる)



プロ、アマを問わず、写真家の皆さんは、
日常、良い写真、自分の求める写真はどうすれば撮れるか、
いわば粉骨砕身の努力を傾注しておられることでしょう。

かつて、ある写真家の指導する撮影会では、
モデルを使い、完全にシチュエーションを創りだして、
どう撮るかを細かく指導すると聴いたことがあります。

    その撮影会で撮った写真は、いわば先を争ってコンテストに応募され、
    まさに稀なシャッターチャンスに遭遇した傑作という扱いで、
    見事入賞するのだそうです。

アサヒカメラかなにかの写真雑誌の例も印象的。

    夜の歓楽の巷、路傍にへたり込んだ若者の両眼からは溢れる涙。
    その顔の半分を右斜め下からクローズアップした写真が、
    月例で入賞していました。

やらせ丸見えなのに、入賞する、そのあたりが不思議でした。

    でも、選者としては、はっきりやらせと確信できるのだけど、
    人に向かって「絶対やらせなんだ」と断定できないので、
    やらせでない写真と峻別するわけには行かないのかも知れません。

でも、私としては納得が行きませんね。

    もし若者が本当に悲しんでいるのに出会ったのだとすれば、
    そんな若者の側近くまで接近してこれを撮るなんて、
    人間としてどうでしょうか?
    昆虫採集じゃなのですから。    
    まして、それを写真雑誌に公開できますか?

そんなことが私をアマチュア写真界から遠ざけたことは確かです。

    私はいかなる予測、予感、予期、期待もできるだけ排除したい。
    完全に排除できるわけではありませんが、心配は要りません。
    私のレンズたちは、私のかすかな期待を遙かに超えてくれます。
    私の予期しなかった写真をプレゼントしてくれるのです。

スピードパンクロ35mmF2はそんなサンタさんレンズの筆頭。

    前回に続いて、心斎橋から帰り道まで40枚ご覧下さい。
    全部私の作品ではありません。

        スピードパンクロのプレゼント。




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by Sha-sindbad | 2014-10-15 13:56 | Comments(2)

1157 中秋明月祭 (キノプラズマート19mmf1.5はいつ撮っても、小さな巨人)



そこで、日中友好のために毎年開催されているのが、このフェスティバル。
ドラゴンも出演したらしく、首の人でしょうか、くたびれてぐっすり。
私は揚琴師匠付虹先生の招集を受けて、二胡との合奏に出演。
と言っても、たった3曲。
重い揚琴は先生に提供していただき、私はスティックだけという軽装。
軽いバッグの重しに入れたのがキノプラズマート19mmf1.5。
オリンパスE-PL1に付けて、空き時間に撮りました。
このレンズ、とっても小さなレンズですが、写りは極大と言いたいほど。
なぜか整然として大らかに写ります。
私の秘蔵のレンズ。




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by Sha-sindbad | 2014-10-12 22:57 | Comments(0)