1690 西九条(ピザール26mmF1.9は使えば使うほど雰囲気描写が得意みたい)
ときどき考えるのですが、
写真や映画用のレンズ製作者って、どんなことを考えながら、
レンズを作るのでしょう?
大抵は、企業的な観点から、大衆が求めるレンズを見つけよう、
売れるレンズを作りたい、
という志向性が原動力となっているでしょう。
でも、昔も今も、映画であれば、写真であれば、
撮影者たちは、どこか夢を見ているものです。
でも、その夢はまさに「同床異夢」、千差万別です。
ユーザーすべての夢を支援するわけには参りません。
そこで、レンズ製作者の道はどうやら2つに別れるようです。
1 不特定多数の人たちの志向になるべく応じることで、
沢山のレンズを売りたい。
2 少数でもよい、個性的な夢、人とは違う写真を求める人のために、
できる限り個性的なレンズを作りたい。
現代では、宮崎貞安さんのような名人芸の製作者を除けば、
レンズメーカーは徹底的に1の路線を走っているようです。
いわく、理想の超精密、超高生彩な画像を実現する!
現代はこれ一辺倒です。
絵画でもスーパーリアリズムが台頭しているようです。
でも、ちょっと待ってください。
古から、アートはなにかを棄てることによって美を実現してきました。
アートとはリアリズムではなくて、アブストラクトなのではありませんか?
私は、自分でアートを求めるつもりはありません。
でも、撮りたかったものだけをくっきりと浮かび上がらせる、
そんな意味で抽象写真を撮りたい。
残念ながら、デジタルカメラは上記の1の理念を支援するツール。
オリンパスEP-L1だってそうです。
おかげで苦労しています。
ピザール26mmF1.9は、それにもめげず、
古風な画像を提供してくれます。
愛用しましょう。
by Sha-Sindbad
| 2016-12-17 15:52
| Pizar26/1.9
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