レンズ千夜一夜

1660 奈良町(アポクアリア28mmF2はちょっとした散歩にも気軽に応じて)


驚きました。
宮崎貞安さんの最新のレンズ、

   アポクアリア28mmF2、

どんなときも、なにかしら応答してくれます。

現代のカメラなら、撮りたい方向にレンズを向けて、
シャッターを押せば、見事なスナップ写真を返してくれます。
オートフォーカス機能のないアポクアリア28mmF2で、
とくに開放で撮ろうとすれば、そうは行きません。
さりとて、構えてから、ヘリコイドリングを回して、
ピントを合わせて撮る、そんな暇はありません。
第1、気づかれてしまいます。

対応策は簡単です。
とにかくヘリコイドリングを2mなら2mにセットしておいて、
すれ違いざま、シャッターを落とすことになります。
ジャストピントで撮れるなんて、稀です。
だから、ピントには勢い寛容にならざるを得ません。

そんな写真ばかり撮るのに慣れてしまいますと、
おかしな逆転現象が起こります。
かつてのマニュアルカメラ時代には、
それでもなおジャストピントでないと許さない、と、
かなりシビアな姿勢でした。
今は実に寛容な姿勢に変わりました。
撮りたいものが、人が撮れていたら、少々ピンが甘くても、
ええじゃないか、ええじゃないか!!

そして、厳密にピントが来ている写真に出会いますと、
逆に、ちょっと気持ちが悪い!

アポクアリア28mmF2で奈良町を少し撮りました。
ピントを絶対視するアマチュアカメラマンからは、
軽蔑の眼差しで見下ろされるでしょう。
現代のオートフォーカスレンズしか知らない人は、
私のボケボケ写真に出会うと、
なんだ、これは!
この人、ぼけてるんじゃない?
ということになってしまいます。
このような断絶はさらに拡大していくでしょう。

でも、心配はありません。
人間は蟻の社会に関心がなく、蟻は人間の社会に関心がない。
それと同じようなものです。
だから、現代の写真家にとっては、
私のブログなんか参考になりませんね。
これって、だんだん世界がバベルの塔に変わって行く、
そんなプロセスなんじゃないでしょうか?




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by Sha-Sindbad | 2016-10-08 22:48 | Apoquaria28/2 | Comments(2)
Commented by 中将姫光学研究所 at 2016-10-09 02:01 x
またご無沙汰してしまい、申し訳ありません。
立て続けに宮崎さんのレンズが登場して驚いています。
現代レンズのはずですが、さすがshasindbadさんが使うとクラシックレンズのように見えます。
ところで、何枚かの写真では周辺光量が落ちているように見えるのですが、実際のところいかがでしょうか。
また、構成はガウス型をベースにしたレトロフォーカスと記載していましたが、ライカマウントでレトロフォーカスにする理由がわかりませんので、そのあたりを再確認いただけると勉強になります。
また近畿エリアにまいりました。
お会いできれば嬉しいです。

Commented by hologon158 at 2016-10-09 21:16
中将姫光学さん
こちらこそご無沙汰していました。
宮崎さんは、うれしいことに、古代レンズ路線への傾斜を深めておられます。
これからどんなレンズが生まれるか、興味深々です。
周辺減光はまさにご覧のとおりです。
私がすべて開放で撮っているせいですが、2段絞ると、かなり軽減されます。
私は周辺光量が落ちるのが大好きなので、喜んでいます。
レトロフォーカス採用の理由はまたお尋ねしておきます。
宮崎さんは多様な設計を試みて、求める描写をプレゼントしてくれる設計を採用されるので、
単なる結果に過ぎないのでは、と推測していました。
こちらこそ、是非会いたいですね。
今週なら火曜日、木曜日、金曜日、土曜日が空いています。
お電話ください。