レンズ千夜一夜

1637 奈良町(ホロゴン15㎜F8Uが狭い通りが好きな理由お分かりですか?)Part 2

私はホロゴン15㎜F8Uをソニーα7に付けています。
ウェストレベルに両手または片手でホールドしながら、
ノーファインダーでシャッターを切る、これが私の撮り方です。
このレンズをカメラボディから取りだしてもらう以前、
ホロゴンウルトラワイドとして撮影していた時代から一貫しています。

ソニーα7の液晶画面は90度開くことができます。
この液晶を覗けば、どんな写りになるか、ある程度分かります。
でも、そんな撮り方はよほどのことがない限り、いたしません。
野球のキャッチャーは投手の玉を手元まで見続けますか?
視線は前方に据えたまま、捕球しますね。
私はほとんど見たことがないので、確かなことは言えませんが、
サッカー選手、シュートするとき、玉を見ながら蹴るでしょうか?
ゴールの状況を見極めるために、目は前方を見据えているのでは?

とくに、すれ違いながら、人を撮るときなど、
私の頭は別方向に回り、視線は遠くを見ています。
数十㎝ほどの距離ですれ違い様、
腰のホロゴンだけがその人に向きます。
ミットとボールの関係と一緒ですね。

人ではない、路傍の点景を撮るときは、
視線はそのものを上から見据え、
手の先のホロゴンだけが数十㎝下でそのものと正対します。
こんな風にすべてノーファインダーで撮るのですが、
その瞬間、どんな風に撮れるだろうか、必ず心の中で思い描きます。

たとえば、網の向こうに建物がほの見えるシーンの2枚、
私はその前に撮った前面の網の隙間から、
ホロゴンを持つ右手を差し入れ、
その網に直交する右側面の網を撮ったのです。
一枚目を撮ったとき、網とホロゴンとが平行になっていないので、
網が奥に向かって退行して行く感じに撮れるだろう、
そう感じて、できるだけ右手を伸ばして、
ホロゴンが網に平行になるように調節して、撮りました。
どんな風に撮れるか分からないけど、安定するだろう、
そう予測したのですが、どうやらここでは成功したようです。

この20年間にフィルム何千本分か、ホロゴンで撮りましたが、
おあいにく様、予想が結果にぴたり一致したことはありません。
いつも予想外の写真をプレゼントしてくれます。
でも、予想をすることはやめません。
それだけ楽しさが増すからです。
いわば、ホロゴンと私のかくれんぼ遊びのようなものです。

写真家は作品としてプリントするとき、
撮影時のコンセプトにできるだけ近づけるように修正するでしょう。
私は、ホロゴンの意見を尊重し、ソフトで加工したりせず、
ただ、私の写真全部に共通する濃度に揃えるだけ。

他のすべてのレンズでも同様です。
私自身が、私のレンズたちの遊ぶのを眺めて、悦にいる、
そんなスタンス。
私が最初の鑑賞者であり、唯一の賛美者であることが、
私の生き甲斐であり、誇りであるのです。






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by Sha-Sindbad | 2016-08-30 15:57 | Hologon15/F8UF | Comments(0)