レンズ千夜一夜

1449 ニュークラシック!(アポクアリア35mmF1.4は美の狩人なのかも知れない)



梅田古書店街はかつては古い路地の中にありました。
梅田の界隈の大規模な再開発の結果として、
古書店街の一部がビルの一階に収められて生き残ったのです。

火曜日は定休日。
シャッターがないので、照明の消されたショーウィンドウの中に、
多彩な陳列物がひっそりと並んでいます。
古書店街はロボグラフィストリートに変身していたのです。
撮りたい放題です。

撮影している私がにわかに喧噪に包まれました。
若い女性たちの一行が2列縦隊となって細い通路を押し寄せ、
過ぎ去っていきました。
2人ずつ熱心におしゃべりするその話し声の大きなこと!
ほとんど阿鼻叫喚に近い喧噪の固まりが私をしばらく包みました。
みんな耳が遠いのかしら?
デリカシーはどこに行ったの?

この騒音カオスの原因は想像が付きます。
一行の中に幾人か声の大きな女性がいるのです。
古書店街はさほど高からぬ天井の細い通路です。
響き渡って、他の人の静かな話し声をかき消してしまいます。
すると、相棒は聞き取れない。
あっという間に、カップル毎に互いに聞き取れる大きさにクレッシェンド。
クレッシェンドすればするほど、列の他のカップルの声がかき消される。
さらにクレッシェンド。
声の大きな人が気づいて声を沈めたら、カオスは自然に消えるのです。
でも、皆さん夢中。
通路に座り込んでなにやら写真を撮っているおっさんなど目に入らない。
自分たちが作り出した騒音の凄さにも気付いていない。
でも、その後の静寂の気持ちよさ。
おかげで、楽しい写真が撮れました。

アートを複写するのではなく、自分の気持ちのままにゆがめて、
メタモルフォーゼの気配で包み込んでしまう、
これがロボグラフィの面白さ
アポクアリア35mmF1.4はさすがに若々しく初々しい色調ですね。
でも、どこかクラシカルな香りをくゆらせてくれます。
まさにニュークラシック!




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by Sha-Sindbad | 2015-11-05 21:51 | Apoquaria35/1.4 | Comments(0)