レンズ千夜一夜

1255 阿修羅夢幻 (ダルメイヤー25㎜F1.9はますます絶好調)




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オリンパスE-PL1
ダルメイヤー25mmF1.9
このセットで梅田界隈を1時間撮影しました。

    ダルメイヤーの撮りやすいこと!
    本日の撮影枚数は328枚。
    うち、キニック25mmF1.5が148枚。
    残り180枚がダルメイヤー。

ヘリコイドが死ぬほど固いキニックと違い、
と言っても、ヘリコイドがきつくて回しにくいために、
死んでしまった人はいないでしょうけど、
ダルメイヤーのヘリコイドリングはスムーズそのもの。

    でもよくしたもので、バランスをとるためでしょうか、
    絞りリングが強烈に固くで、無理に動かすと、前玉を含む先端部が外れてしまいます。
    開放で使いなさいという天のお告げでしょうか?
    お初天神の東側には、なぜかラブホテルが林立しています。

そんな細い路地を平気で写真を撮って歩く私も酔狂ですね。
そんなホテルの駐車場の係りのお兄ちゃんが見ている前で、
しゃがみ込んで撮りました。

    彼とは反対側の白い工事塀の経年変化が、
    おちょぼ口の横顔になっているのですが、
    駐車係のお兄ちゃんにも想像もつかないところでしょう。

    撮り終わってご機嫌で立ち上がり、振り向いてお兄ちゃんに、    
        「変なもの撮るでしょ?」
    お兄ちゃん、にっこり。
    変わった人間にはいやと言うほど出会ってきた、そんな表情。
    私も、その一員に参加することにして、
        「人間がちょっと変わっているんでねえ」

    お兄ちゃん、また、にっこり。
    これじゃキ印のいいところかもしれませんね。

私が立ち去った後、どうせ暇なので、塀に近い付いて、
私が撮った部分を仔細に点検して、納得、

    「ふーん、やっぱり本人が言うとおり、
    あの人、おかしい!」

写真家だって、写真仲間だって、同じように思っているんだから、
このお兄ちゃんを責めるわけにはいきませんね。
みなさん、言い方、考え方が間違っているんですけどね。

    ほんとはこう言わなくちゃ、
    「あの人は非凡だ」

    もっとも、本人が自分でもごく平凡だと思っているのですから、
    人にそう思えと言うのは、それは酷というものですね。

ところで、ダルメイヤーの写真をざらっと点検して、いつもながら確信、

    このレンズは非凡です。

ヘッセの「デミアン」ではを思い出します。

    非凡な人間の額にはカインの印がついていて、
    カインの印のついている人間は仲間が分かるとしていましたが、

非凡なレンズの場合、写真そのものがカインの印となりますね。

    ダルメイヤーの写真には紛うかたなきカインの印がついています。
    その非凡さはまさにペッツヴァールレンズの非凡さなのですが、
    たとえば、コンタレックスレンズたちには、
    英雄的な誇りがみなぎっているのに対して、
    ダルメイヤー、とくにこの25mmF1.9には、
    ベールで顔を隠していた天女がハラリとベールを落としたら、
    そこにはちょっと妖艶な美女の顔があった、
    
そんな気配を感じさせるのが妙です。
うっすらとフレアのベールが降りて、
ハーレムの中にゆるやかに舞うオダリスクさながら。
ただし、そこはそれ英国人が作るのですから、
必ずしも官能的というわけではなく、
どこか節度を保っています。

    このあたりのバランスがよくとれているのが、
    ダルメイヤー。

    強いて言えば、
    美しさの絶頂にあった頃のダイアナ妃のたたずまい。
by Sha-Sindbad | 2015-02-10 22:41 | Dallmeyer25/1.9 | Comments(0)