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レンズ千夜一夜

1248 森の住人 (ペッツヴァールレンズって、魔物じゃないのかな?)



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今朝、Rodenstock55mmF2.2を片手に、
バス停に急ぎました。

いつも通る神社道。
でも、ペッツヴァールレンズを持つと、
感じる心が違います。

    普段挨拶をしない木が手を振ってくれました。
    粋な姿じゃありませんか?

    そして、その描写の清らかで澄んで、
    それでいて、ああ、深遠なこと!

これがペッツヴァールレンズの典型的な描写だとすると、
その後のレンズたちって、なんだか退化の一途じゃないのか?
そんなことまで考えてしまいます。
by Sha-Sindbad | 2015-02-01 23:18 | Rodenstock55/2.2 | Comments(9)
Commented by petzval at 2015-02-02 08:20 x
魔物。。。確かに!
ガラスといえばフリントとクラウンの2種類しかなかった
19世紀〜20世紀初頭のブラスレンズにその魔物は混じってます。
結構高い確率で!
で、本妻を取られるのがちょっと心配なので、
魔物っぽいのを他に3本みつけました!
全部手に入るかどうかわかりませんが、
試し撮りする前に(ここがポイント!)
Shaさんにお見せします。
で、もしそれらのレンズの外観に魔性が漂っていれば、
そのレンズは買った値段プラス送料でお譲りしますよ。
どれもペッツヴァールタイプで、短焦点のようです。
どれも1万円前後か、それ以下です。
今「アメリカ的」と言うと、ガガとかが出て来ますが、
20世紀初頭だと、メアリー・ピックフォードとかリリアン・ギッッシュとかクララ・ボウとか、みんな人形みたい(笑)
ジャネット・ゲイナーはその流れを強く引いてる感じです。
Commented by Sha-Sindbad at 2015-02-02 13:54
petzvalさん
おお、petzvalさん!
3本も!
昨日もPetzvalさんのペッツヴァールで360枚ほど撮りました。
ますます確信します。
魔物だ!
思うのですが、
たとえば、西施や虞美人や、メデアやペネロペは、
きっと楚々としたたたずまいの女性だったに違いない。
でも、そのまなざし、表情、立ち居振る舞い、言葉には、
英雄たちの心をとろかせてしまう何かがあった!
ローデンシュトックもそうです。
宮崎さんの50㎜用ヘリコイドリングと完全に同一の直径。
このあたりで、もう、このレンズが、
クラシックレンズの伝統の祖先だと分かります。
そして、あの鏡胴のえも言われぬ玄妙そのものの輝き。
ここには歴史があります。
3本とも是非手に入れてください。
もちろんPetzvalさんが先にお好きなものを選んでください。
でも、すくなくとも1本は残して下さい。
そして、3本とも気が乗らなかったら、全部頂きます。
(もう、狂っている!)
榛原と梅田の夜のペッツヴァール、
できるだけ早くブログに掲載します。
それをごらんになれば、
私が狂うのも無理はないとおわかりでしょう。
おっと、先に狂ったのはPetzvalさんでしたね。
Commented by petzval at 2015-02-02 16:16 x
ライカのヘクトール73mmとタンバールは「魔法のレンズ」です。
これで女性モデルを撮って、他の女性に見せると、
私も撮って、私も撮って!と行列が出来るのです。
(ちょっと大げさですが。。。)
こんなこと意図的には絶対にやれません。
まるで全盛期のミッシャ・エルマンです。
ところが、エルマジ、ダルロー、19世紀のダルメイヤー、それからニコラペルシャイト等で撮った肖像写真を見ますと「わっ、魂が写っている!」と思うことがあるのです。「空気が写る」だけでなく「魂が写る」のです。
こういうのが「魔法のレンズ」を通り越えた「魔物のレンズ」です。
名演奏家エルマンでなく魔術師パガニーニです!
eBayにあった小型真鍮鏡胴レンズ、1本は確保しました!
もう1本は、惜しくもoutbidされてしまいました(涙)
今1本は「may not ship to Japan」を「PayPalで支払うなら送る」ところまでこぎつけました。こちらは50mmどころか25mm以下かもしれません。きわめて小さいにも関わらず、ラック&ピニオン方式でレンズがせり出します。こんなの初めて見ました。イメージサークルがどれぐらいかさっぱりわかりませんが、たとえ使えなかったとしても、すばらしいオブジェになるでしょう! 恐らくこのレンズもティンタイプ用でしょう。

思えば、ストラディヴァリなどのヴァイオリンの名器は19世紀初頭ガラクタとして扱われた例が多かったそうです。ルイジ・タリシオというイタリア人が、なぜか猛烈な興味をもち、何千、何万と集め出したのです。タダ同然の値段で。。。(フランツ・ファルガ『ヴァイオリンの名器』またはWilliam A. Silverman "Violin Hunter"参照)
彼のおかげで、われわれはクレモナの名器の音を聞くことが出来ると言っても過言ではないでしょう。古い真鍮鏡胴レンズも19世紀に於けるクレモナの名器に似た状況にあります。タリシオみたいなことは出来ませんが、探し方によってはちょくちょく出て来そうです!
路傍の誰も見向きもしない物体を、やはり誰も見向きもしない超オールドレンズで撮る。。。
これだともはやロボグラフィじゃなくロボロボグラフィになってしまいませんか(笑)
そして、たとえ狂っても、鼻の欠けてないサルでありたい。。。
Commented by Sha-Sindbad at 2015-02-02 21:30
petzvalさん
ブラボー!
ローデンシュトックを使うにつけても、
本当に「魔物のレンズ」だと実感しています。
そんなレンズで、ロボロボグラフィを撮りたい!
撮らせてください!
ボロボログラフィしか撮れなくてもいい!
でも、ここだけの話ですが、このやりとり、
すでに我々二人が「鼻の欠けているサル」なのだと証明している、
そう考える人が多いのじゃないでしょうか?
それでもいい!
そう考える私は、完全に「狂っている」ことを、
さらにはっきり証明しているようで。
しかし、それにしても、petzvalさんの探索能力は凄い!
私も探していましたが、短い玉はちっとも見つかりません。
もう少し私もがんばってみます。
Commented by petzval at 2015-02-02 22:23 x

残念ながら3本目は150mmであることが判明してしまいました(涙)
http://www.ebay.com/itm/311277054082?_trksid=p2055119.m1438.l2649&ssPageName=STRK%3AMEBIDX%3AIT
なかなか思う様に行かないもんです。。。
今日、Dallmeyer Super Anastigmat 25mm f1.5到着。
600ドル以下でしたが、極上美品で、オリジナル皮ケース付き!
テスト撮影してビックリ、す、すごいレンズです!
Kino-Plasmatと同じレンズ構成。。。でも、全然違うじゃないですか!
こちらの方がずっと深い霧に包まれている感じです。
こうなったら、もうSuper Sixも!と一瞬思ったのですが、
(名前も同じイギリスのSuper Sevenみたいだし。。。)
Shaさんの作例や他の方たちの作例をじっくり見て、
これは自分のレンズじゃない、とはやる心を抑えました。
見事な描写ではありますが、平たく言って、
これはZeissのレンズみたいな発色じゃないでしょうか?
重厚で、深くて、鮮やか、でも、とろける感じとはちょっと違う。。。
なぜかレインジファインダー用のSonnar 50mmや80mmを思い出してしまいます。
適切な言い方かどうかわかりませんが、
ジャネット・ゲイナーを通り越えて、ヴィヴィアン・リーに近づいてません?
(失礼な言い方だったら、叱ってやってください。)
>ロボグラフィしか撮れなくてもいい!
確かに、我々の方が「鼻の欠けてるサル」かもしれませんが、
あくまでもレンズを手に入れて、撮って、味わってるだけです。
もうご存知でしょうが、上には上がいます:
http://www.photo-china.net/column/index.html
この人などは撮ってるだけでなく、レンズを作ってしまった!
こうなったら、もう鼻が欠けてるだけでなく、
腕も、脚も欠けていて、レンズだけが眼に張りついた軟体動物!
ロボグラフィを撮るどころか、ロボグラフィの対象になってしまいます(笑)
Commented by petzval at 2015-02-02 22:26 x
すみません。
上記のSuper Anastigmatは間違いで、
Speed Anastigmatでした。。。
Super 7でスピードに酔っていたもので。。。
eBayでペッツヴァールこつこつ探しますが、
みつけたら、ただちに連絡します!
その方がスケベ心が起きなくてよさそうです。。。
Commented by Sha-Sindbad at 2015-02-03 00:49
petzvalさん
150ミリだったのは残念ですね。
たった2㎝直径の小さなレンズなのに、150ミリとは?
蛇腹カメラでの使用を前提としているレンズのようですね。
私も2本見つけたので、メールでお知らせしました。
petzvalではなさそうですが、古代レンズにはそれなりの味わいがあるのかも、と考えて、とくにエミール・ブッシュが魅力的なのですが。
スピードアナスチグマート25㎜、スーパーシックスに対する印象、
私とまったく同じですね。
(ついでに、スーパーとスピードを間違える癖もまったく一緒)
うっすら紗がかかりますが、醸し出す雰囲気に幻惑されますね。
やっぱりダルメイヤー!
でも、撮りにくさもまた一流です。
petzvalの方が、周辺のボケ具合もむしろ素直で、ずっと撮りやすい。
レンズに関する限り、新旧の差と描写の面白さの差とが完全にバラバラ。
それがレンズの面白さですね。

Commented by petzval at 2015-02-03 09:08 x
Speed Anastigmatまだまだ本領発揮とまでは行きませんが、
これと25mm f1.5(ペッツヴァールタイプ)の2本だけを持って、
オリンパスPENにつけて、
ルネッサンス・リコーダーも持って、
放浪の旅に出たい! ぐらいです。
http://yahoo.jp/box/etxfVx
eBayの2本のレンズについては、
メールでお答えしておきました。
Commented by Sha-Sindbad at 2015-02-03 21:51
スピードアナスチグマート25㎜F1.5、
凄いレンズでしょう?
私も使い始めに、
茫洋とした濃霧の中からボーと表れるリアルなイメージに仰天したものです。
スピードアナスチグマートの写真群拝見しました。
とりわけ、次の9枚が気に入りました。
P2020017.JPG
P2030020.JPG
P2030036.JPG
P2030040.JPG
P2030042.JPG
P2030052.JPG
P2030056.JPG
P2030066.JPG
P2030075.JPG
たしかにこれに25㎜F1.5の2本を持って旅に出たら、
深淵かつ深遠の写真群を生み出すことができそうですね。
どこへでもつき合いますよ。
今ならホロゴンとお借りしているベッツヴァールをもって!