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レンズ千夜一夜

915 祈り(ローランドI型のクラインビルド・プラズマート7cmf2.7が現役に復帰した!)



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13日月曜日は、史上初の連動距離計内蔵カメラ、
ローランドⅠ型を持参して揚琴レッスンに出かけました。

東京浅草のハヤタ・カメララボでオーバーホールをしていただいたのです。
このカメラを手に入れる気に鳴ったのも、ハヤタ・カメララボの記事。
    (http://www.hayatacamera.co.jp/article/photo200412.html)
その記事と作例に心を奪われてしまったのです。

「待てば海路の日和あり」と言いますが、
「欲しけりゃカメラの日和あり」
オンボロですが、私でも思いきってかえる価格のものが見つかりました。

    ボロで手に入れて、オーバーホールで生まれ変わらせる、
    これがクラシックカメラの最上の入手法です。
    ローランドI型も生まれ変わりました。

    ぼろぼろみたいな距離計とファインダー、
    どんなにしてもしっかりとフォーカスできなかったのですが、
    ピッカピッカの透明感溢れるファインダーに生まれ変わり、
    小さなガラスを使った二重像がきりりと決まるようになりました。

フジカラーPro160をセット。

    カメラ背部には、フィルム窓が2個空いています。
    まずカメラ前方を向いて右側の窓に「1」が出るまで、
    カメラ底面のノブを回し続けます。
    ノブがかなり効率の悪い小さい径のようで、
    ぐるぐるどこまでも回し続けて、なんだかこのフィルム、
    背面にコマ数がプリントされていないのでは、
    と真剣に疑うようになった頃にようやく出現します。

    一本など、「1」の字を見逃して、行きすぎてしまいました。

撮影のときは、レンズ外周部のシャッターセットレバーをまず押して、
4分の1周ほど右に離れた位置にあるシャッターをそっと押します。

    このレバーがとても軽いので、
    指がちょっと当たっただけで作動します。
    現に最初の一本目、2枚も損してしまいました。
    ファインダーをのぞきながら、シャッターレバーはどこかと、
    ブラインドでまさぐっている間に落ちてしまったのです。
    その代わり、とても軽いので、シャッターぶれはありません。

私はスクエアサイズの6×6判よりは6×4.5判を好みます。

    ①スクエアサイズはかなり好まれますが、
    構図をしっかりと定めて撮っても、
    たいていの場合、面白味のない写真になるのが落ちです。
    視点が定まらないからです。

    スクエアな人間がたいてい面白くないのと同然です。
        (だから、おまえは面白くないのだ!
        という外野席の声。
        うるさい、当たり前のことを言うんじゃない!)
    私のように、構図無視で撮る人間には、なおさら難しいわけです。

長方形にしただけで、とくに縦位置がそうですが、
見る人の視線が自然にポイントに収斂する傾向が高いようです。
そこで、利点がもう一つ。

    ②4枚多く撮れます。
    スクエアで撮っても、結局、トリミングするのだったら、
    最初から6×4.5判で撮る方がずっとお得。

西大寺の石仏を撮りました。

    心澄ませた祈りの像を見た途端、心が燃え上がりました、
    無理してこのカメラ手に入れてよかった!
by Sha-sindbad | 2014-01-16 11:07 | Plasmat70/2.7 | Comments(4)
Commented by bisqueprince at 2014-01-16 22:15 x
こういうお写真をヌケの良い写真、というのでしょうか、そして、瑞々しいです、素敵ですね!!! お地蔵さんの表情も、キングオブお地蔵さん、っていうくらいお地蔵さんらしい顔ですね^^

「日本少女」撮ってくださるのですか!すごく楽しみです!!! 全長は、62cmだったと思います。
ただ、昨日、搬入してきたのですが、相当ゴチャゴチャした環境の中での展示で、「日本少女」のみを全身写せるような構図にならないと思います・・・。福助や隣の作家の人形がどうしても入ってしまいますし、壁際での展示ではないので、背景も 吹き抜けになり、変な感じです。もう少し、いい状態の会場でご高覧を賜りたかったのですが、足をお運び頂くのが、申し訳なくなってきました・・・。
Commented by 中将姫光学 at 2014-01-16 23:10 x
おおっ、もう戻ってきたのですか。おめでとうございます。
とても上品で優しい描写ですね。しかし、このレンズ、同じプラズマートでもキノとはまったく性格の違う表現をするように思います。落ち着いたボケや立体感があまり感じられないことは、同じ設計者の同名のレンズとは思えません。
光の捉え方がこのレンズでは傑出しています。その意味で、Sha-sindbadさんにとてもフィットすると確信しています。今日の写真では、肩の前ボケのハイライトがたいへん美しいと感心しています。
シャッターの軽さに言及されていますが、レンジファインダーの見やすさとかはいかがですか。7cmF2.7はなかなかの大口径ですから、開放でのピントは気になります。
Commented by Sha-Sindbad at 2014-01-17 13:22
bisqueprinceさん
たしかにキングオブお地蔵さんですね。
でも、残念ながら、ちょっと新しいのが残念です。
「日本少女」、62㎝もあれば、とても楽しい肖像写真が撮れそうです。
最高のレンズを持参させていただきます。
どのような会場でもびくともしないようなレンズを用意しますので、ご心配なく。
私は美少女を撮るのが大好きなのですが、機会がまるでないので、
こんなにうれしいことはありません。
Commented by Sha-Sindbad at 2014-01-17 13:28
中将姫光学さん
ハヤタ・カメララボ、とても誠実に対応していただき、
とても迅速に、しかも完璧にオーバーホールしていただきました。
レンジファインダーは信じられないほど美しく清掃していただき、
開放、最近接でも見事に合焦し、外れたりしません。
シャッターの使い方、縦横のホールディング、しっかりと修得しました。
これから中判を含めて、銀塩フィルムカメラ、どんどん使うつもりです。