865 暮れ方へ(トリプルアナスティグマート25mmf2.9不完全型だってなんでも撮れます)
No.863で使ったレンズと同種のレンズを使いました。
トリプルアナスチグマート25mmF2.9
どこが違うか?
前回のレンズは堂々たるブラックペイントの城郭風たたずまい。
絞りもヘリコイドリングも付いている完全レンズです。
今回のレンズは、がらり変わって、隠密そのものの風貌。
絞りリングがありますが、絞り羽根そのものが消失している。
ヘリコイドリングははじめからない。
要するに、不完全レンズ。
Cマウントスクリューをグルグル回してピントを合わせます。
スクリューを引き出してくると、レンズはグラグラして遊びができます。
鏡胴をしっかりと固定しないと、ぼけてしまいます。
これでは使い勝手は今一だし、
少し太陽が照ったりするだけで露出オーバーになってしまいます。
ところが、描写はごらんの通りで、かなりの水準に達しています。
オリンパスEP-L1に付けると、なかなか精悍な表情をみせてくれます。
私のオリンパスEP-L1は、一部金属部分をのぞき、完全に黒。
なんのことはない、スコッチのプラスチックテープでロゴをマスクし、
ポップアップストロボも封印しているので、
ちょっと正体不明の精密小型カメラという雰囲気。
私のカメラというカメラは全部同様のマスキングで、ブラック一色。
Hologon15mmF8Mマウントレンズなんか、
ヘリコイドが付いているのですが、これまでスコッチテープで封殺。
超接近して、背景をぼかすというハイアマ風撮影法が使えないようにしてあります。
ホロゴンはそんな小手先仕事のために生まれてきたのではない、
私はそう信じているからです。
写真家であれば、レンズの能力の限りを尽くして作品づくりをするのですが、
私は、ホロゴンは1.5mあたりの常焦点レンズとしてノーファインダーで撮る、
他のクラシックレンズは基本的に開放一点張り、と、
機能を殺して、私の撮りたいようにしか撮らない。
これが素人の特権です。
つまり、ユーザーのニーズ、期待される水準がない。
気楽ですね。
by Sha-sindbad
| 2013-11-22 21:25
| Tri.Anasti25/2.9
|
Comments(4)
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Jupiter-5
at 2013-11-22 22:10
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やわらかくて素敵な夕焼けですね。
こんなに柔らかい描写だと看板の仁王様もどんな顔をしたらいいか困ってしまいますね。
こんなに柔らかい描写だと看板の仁王様もどんな顔をしたらいいか困ってしまいますね。
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Sha-sindbad at 2013-11-23 21:39
Jupiter-5さん
嬉しい言葉です。
クラシックレンズを使う醍醐味がここにもあります。
現実はもっと黄金色に近いものでした。
それがこんなにあたたかな、懐かしい記憶色のような色味。
正確な現実再現など二の次の私にとっては、これで合格。
12枚目の腐蝕し屈曲した立て看板を仁王様の顔の下半分と見ていただけるとは、
Jupiter-5さんは我が党の士ですね。
嬉しい言葉です。
クラシックレンズを使う醍醐味がここにもあります。
現実はもっと黄金色に近いものでした。
それがこんなにあたたかな、懐かしい記憶色のような色味。
正確な現実再現など二の次の私にとっては、これで合格。
12枚目の腐蝕し屈曲した立て看板を仁王様の顔の下半分と見ていただけるとは、
Jupiter-5さんは我が党の士ですね。
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Jupiter-5
at 2013-11-23 22:42
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Sha-shindbadさんのブログを拝見するようになってから1年くらいでしょうか、ようやく私も路傍の農夫として楽しめるようになってきました。
そしてお返事を頂いた事で興味深いことが分かりました。実は看板の仁王様の顔が私には上半分(左目周辺)に見えています。
これもロボグラフィーの醍醐味なんでしょうね。
そしてお返事を頂いた事で興味深いことが分かりました。実は看板の仁王様の顔が私には上半分(左目周辺)に見えています。
これもロボグラフィーの醍醐味なんでしょうね。
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Sha-sindbad at 2013-11-25 18:44
Jupiter-5さん
おっしゃる通りですね。
ロボグラフィの醍醐味は、人それぞれが自分の見方で楽しむということ、
自分の見方で、あらゆるものを存在として認めてあげることですね。
あるものに、全然無関係の別のものの面影を認める、
これは人間の特権なのですから、精一杯使いたいものですね。
おっしゃる通りですね。
ロボグラフィの醍醐味は、人それぞれが自分の見方で楽しむということ、
自分の見方で、あらゆるものを存在として認めてあげることですね。
あるものに、全然無関係の別のものの面影を認める、
これは人間の特権なのですから、精一杯使いたいものですね。