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レンズ千夜一夜

824 京のものたち(夢の超大口径レンズ、ゾンネタール50mmf1.1Softの淵は深いようだ)


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京都の古い寺町商店街界隈で撮りました。

    いかにも京らしい小物たち。
    ゾンネタール50mmf1.1Softの筆下ろしにはぴったり。
    ニューレンズらしい颯爽たる切れ味ですが、
    デジタルレンズにありがちな超完璧画像ではありません。
    品の良いやさしさが持ち味。

ライカM9のすべての設定を最低に落としていますが、
色も過不足なく出て、京らしい品の良さの範囲にとどまったようです。

制作者の宮崎貞安さんが私の作例をさっそくご覧になりました。
1つ、私にとって大変な発見をしていただきました。

    このレンズ、干渉計だったと思いますが、
    レンズ計測機器で裏から見ると、
    F1.7を頂点にして、フレアが盛大に出るのだそうです。
    おそらく銀塩カメラで撮れば、そのままフレアが出るだろう。

    デジタルカメラの場合、よく理屈は分かりませんが、
    受光素子の構造上、45度に入ってくる光線を深く受け止めるので、
    フレアが消えてしまうと考えられるとのことです。

プロの方が宮崎さんにキヤノンのF0.95のレンズの改造を依頼し、
撮ってみて驚いたそうです。

    あんなに盛大に出るフレアがほとんど出ない。

超暴れ者で悪名の高いズミルックス35mmF1.4、50㎜F1.4第一世代、
どちらも開放で実に整然とした画像で拍子抜けしていたのですが、
これで合点が行きました。

課題、楽しみ、可能性が広がりました。

    ゾンネタール50mmf1.1Softはもちろん、
    ズマール50mmf2とかエクター47mmf2と言った、
    美しいフレアで有名なレンズたちをライカM3に付けて、
    撮ってみましょう。

    カメラを変えることで、2つの、あるいはもっと沢山の、
    異なる味を楽しめることになりそうです。

1日使った感想、

    ① 開放でピントを外すことがありません。
    ② とても軽いので、疲れません。
    ③ 暗くなっても、軽いので、感度を上げる必要がない。
    ④ 見かけ上の深度が異常に深いので、開放より絞る必要がない。

でも、宮崎さんのお話では、絞りによる描写の変化があるそうで、
しかも、開放f1.1から絞りのバリエーションが大きいので、
描写の選択肢がとても広いことになります。

    万能レンズと言えそうです。

宮崎さんのお話では、もう残りは8本になってしまったとのこと。
たった4日で4本注文が入ったようです。

    この調子だと、あと1週間ほどで、
    この超レアレンズを手に入れるチャンスはなくなりそうです。
    私は幸運でした。



        [後書き]
          なお、宮崎さんからフィルターのセット法をお聴きしました。
          フードを取り付ける際、
          フードの中にフィルターを落とし込み、
          柔らかい布かなにかでフィルターを押さえながら、
          フィルターはレンズ中側のスクリューに、
          フードは外側のスクリューにねじ込んでいきますと、
          フードがフィルター外枠を押さえるような形でピタリと装着できます。
          フードは、フィルターがない場合より1.5㎜程高くなりますが、
          画面がけられるようなこともなく、しっかりとフードが中に収まります。

          でも、このレンズの一枚目の玉は大変に高度の高いガラスなので、
          よほどのことがない限り、簡単には傷がつかないでしょう、とのこと。

          ちなみに、私はすべてのレンズにフィルターを付けていません。
          一眼レフ時代はフィルターを使いましたが、
          ホロゴンウルトラワイドはフィルターなど付かず、
          ライカ等のレンジファインダーには、
          フィルターは大げさで、似合わないと思うからです。
by Sha-sindbad | 2013-10-07 15:06 | SonnetarS50mmF1.1 | Comments(7)
Commented by 川越 at 2013-10-07 15:27 x
こんにちは。貴重な情報をありがとうございます。ズミルックス35/1.4を10年振りで使った感じは「あれっ、こんなもんだったかな?」と思い、ゾンネタールにしても「思っていたよりもずっと普通に写るなぁ」っていましたが、デジタルではそんなことがあるんですね。たまたま昨日ゾンネタールをM3に付けて1本写したところです、開放メインなので現像が楽しみです。それにしてもズマールも昔の印象と違っていましたが、またフィルムで使うのが楽しいになりました。ほんとにありがとうございます。

Commented by taketyh1040 at 2013-10-07 20:00
本当に主題が浮き出るように写りますね〜。
詳しいことは解りませんが、素晴らしいレンズであると言うことは、写真からも、shashindbadさんの昂奮の度合いからも十分伝わってきますよ。
Commented at 2013-10-07 21:42 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by bisqueprince at 2013-10-07 22:16 x
ホント、後ろ髪を引かれています!  でも、我慢我慢・・・。

ところで、甘味はお好きでしょうか? もしお好きでしたら、寺町三条界隈、ということですので、「Smart coffee」という古いお店があります。そこの、フレンチトースト、ホットケーキ、プリンが美味しいです。
Commented by Sha-sindbad at 2013-10-07 22:18
川越さん
もしかすると、カメラ内の処理ソフトまでも、
フレアを修正する機能を備えているかも知れませんね。
結果が出ましたら、教えていただければ幸いです。
おっしゃるとおりで、レンズの生の性能、性格を楽しみたければ、
ますますフィルムが大切になりますね。
Commented by Sha-sindbad at 2013-10-07 22:22
taketyh1040さん
本当にそのとおりなのです。
このレンズにはこのレンズなりの独特の描写力があって、
それがとても好ましい感じがします。
レンズとともに、また新しい世界が開けた感じがします。
Commented by Sha-sindbad at 2013-10-07 22:39
bisqueprinceさん
レンズの海は広大無辺です。
気長に運命的出会いをお楽しみください。
辛味の方が好きですが、日中は甘味がベスト。
「Smart coffee」行ってみます。