レンズ千夜一夜

793 雨景(マクロスイター26mmF1.1は小型ながらゴージャスなレンズだった)



b0226423_21553877.jpg
b0226423_2156291.jpg
b0226423_2156085.jpg
b0226423_21552172.jpg
b0226423_2156555.jpg
b0226423_2156382.jpg
b0226423_21553566.jpg
b0226423_2155094.jpg
b0226423_21554887.jpg
b0226423_21545053.jpg
b0226423_2155915.jpg





今日、奈良はお昼前から夕方まで雨でした。
夏の雨とは思えないほどの冷たい雨。
台風崩れなら、もう少し熱帯のあたたかみを残しておいてほしい、
それほどとりつく島もない秋の雨でした。

でも、私はなぜかその雨に遭わず。
昼食後、雨粒で少し重く下がったかのような通りをそぞろ歩きながら、
濡れに濡れた写真ばかりどっさり撮りました。
今回はその一部。

惚れ惚れするほどに楽しく撮れるレンズですね。
この写真たちを眺めていて感じたことを書きましょう。

昨年来、完全にレンズ購入をやめてしまいました。

    寂しいか?
    ちっとも。
    おかげで我が家のレンズたちとのつき合いを深めることができるからです。

クラシックレンズとつきあえばつきあうほどに、
人間の友人とよく似ていることに驚かされます。

カール・ヤスパースはとてもうれしい言葉をプレゼントしてくれました。

    「人は、自分が思っている以上の存在である」

どんなに理解したと思っても、人はそれを超えるなにかを持っている。
良い言葉ですね。

あなたもそうですよ。
おっと失礼、言い換えましょう。

    あなたもそうかもしれないし、そうでないかもしれない。

いつも自分を過大評価して、どんなに失敗しても、
自分をいつも最高と思っておいでになるとしたら、
そんなあなたにはこう申し上げた方がいいでしょうね、

    「あなたは、自分が思っている以下の存在である」

もしあなたが、本気になってそれ位謙虚な姿勢を維持していると、
あなただって、いつかは、
「あなたは、自分が思っている以上の存在である」
そう言ってもらえることでしょうね、
自信はありませんが。

今日出勤に持ち出したのは、

    ケルンのマクロスイター26mmF1.1

アンジェニュー25mmF0.95とシネレンズ界双璧のスピードレンズ。
このレンズ、兄貴分の50mmF1.8とかなり似通った性格の持ち主です。

    どんなに使っても、その真髄に至ることができない。
    こちらが思った以上のすてきな写真を返してくれる。

生涯これ一本きりというのが、本当の付き合い方なんだ、
そう思わせる奥深さがこのレンズにはあります。

どこがどう違うから、あるレンズは生涯レンズとなり、
あるレンズはジャンクレンズとなるのでしょう?

    これも人間と同じですね。
    立派にパフォーマンスできるのですが、
    その程度の存在ではないことを感じさせる何かがある、
    そんなレンズ。

イチローや柔道の野村選手に共通するのは、そのような姿勢では?

    才能に恵まれながら、その才能に甘んじない、
    もうこれでよいという限界をもうけず、
    ひたすら高い目標を掲げて、志高く生きる。
    その目標達成のために、人よりも何倍も何十倍も努力をする。
    人の毀誉褒貶、中傷にくじけない。
    そんな人が未踏の高嶺を征服することができます。

レンズも同じです。

    ここでこの写真のパフォーマンスの限度いっぱいだ、
    という線が生涯レンズにはありませんね。
    マクロスイター26mmF1.1って、そんな生涯レンズの1つ。
    今日、はっきりとそう確信しました。
by Sha-sindbad | 2013-09-04 22:00 | MacroSwitar26/1.1 | Comments(4)
Commented by bisqueprince at 2013-09-05 00:25 x
描写が良く、更に寄れる、って凄いレンズですね。
sha-sindbadさんのお写真、本当に魅力満点です。小人像、水滴のついたビニール、水溜りの反射、ああいった被写体を、こんなに面白く写されるって、感動です。
Commented by taketyh1040 at 2013-09-05 09:40
柔らかく撮る、温かく撮るって、こういう撮り方なのか〜と
実感しながら拝見しました。
雨が降りしきる中、撮り続けられる精神力にも感服です。
Commented by Sha-sindbad at 2013-09-05 21:46
bisqueprinceさん
ありがとうございます。
でも、こんな風にただのものたちを路傍に見つけて撮ろうという人そのものがいませんね。
誰でもマクロを持って、ロボグラフィを狙えば、私の上を行く写真を撮れるでしょう。
私はただの穴場を徘徊しているだけですよ。
ただし、フォトジェニックな人生模様なんか写し出さないロボグラフィには、
誰も手を出さないだけ。
私はそう考えています。
Commented by Sha-sindbad at 2013-09-05 21:49
taketyh1040さん
ありがとうございます。
これすべてレンズの顔です。
雨が降りしきる中撮り続けられるのは、
私がなによりも雨が好き、濡れたものたちが大好きだからです。
喜々として撮っているので、
傍から見ると、不気味に見えるかも知れません。
見栄張るのはかなり昔に止めましたので、平気ですが。