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レンズ千夜一夜

571 藁変奏曲 (ゾンネタール25mmf1.1の開放の立体感に仰天し)


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私は中国の揚琴という楽器を学んでいます。

ダルシマー、サンドゥーリ、サントゥール、ツィンバロン.....
世界中に親戚が沢山います。
中国に入って、ピアノに似た鋼線の弦が増え、
スティックは、琴竹と呼ばれる竹製に代わったおかげで、
多彩なテクニックと繊細華麗な音色の楽器に生まれ変わりました。

150本ばかり弦があり、その全部を調弦しなければなりません。
ちょっとでもずれると、混濁し、聞けたものではありません。

中高音は4から5本の細い弦が並んで1本を作ります。
その1番下の弦を正しく調弦し、2、3、4、5と調弦してから、
1番目に戻ると、正しい音よりも少し高くなっているのです。
なぜか分かりません。
共鳴のせいなのでしょうか?

私の経験では、したがって、1番下の弦をやや低めに調弦すると、
正しい音に上がってくれます。

レンズと無関係なことをべらべらと、とお考えでしょう。
あなた、ちょっと短気ですね。
短気は損ですよ。
話は最後まで聞くものです。

以前、宮崎さんから、マイクロフォーサーズ用試作レンズを
お借りし、そのまま譲っていただきました。

    ゾンネタール25mmf1.1

Cマウントの超大口径レンズたちと比べても遜色ない、見事なレンズでした。
でも、カリスマ的な魔性という点では、
マクロスイター26mmF1.1やアンジェニュー25mmF0.95には一歩譲りそう、
そう感じていたのです。

その後、さらに話はややこしくなります。
ゾンネタール50mmf1.1という超傑作レンズが我が家に来て、
その清澄で深遠な魔術的イメージにしびれてしまうと、
オリンパスE-PL1で実効焦点距離50㎜と、ほぼ同種の性質の25㎜は、
さらに立場が弱くなったのでは、とやや危ぶんでいたのです。

今日出勤に思い立って、25ミリを携行し、95枚撮って帰りました。
マックの28インチシネマディスプレイに大伸ばしでチェックして、
仰天しました。

立場が弱くなったなんて、とんでもない!
揚琴の1番下の弦を調弦したときと同じことが起こっていたのです。

    たしか同じゾナータイプのレンズ設計の姉妹レンズである25㎜に、
    50㎜を猛烈に使い込んできた私の目と心が猛烈に反応したのです。
    ここでは、まぎれもなく、共鳴が起こったのです。

    ややドライで骨太の輪郭と骨格。
    とてもF1.1の開放描写とは思えないほどの切れ込みと立体感。
    50㎜とは異なる、独自な躍動感溢れる開放描写!

もちろんオリンパスE-PL1はシャープネスを落として、
できるだけ銀塩に近づけていますが、
ライブビューがあるだけに、
40㎝ほどの超近接描写がとても簡単に撮れる利点もあります。

    この一本だけで撮りたいものがほとんど撮れる!
    これもまた隠れたカリスマレンズなのでは?
by Sha-sindbad | 2013-01-11 22:17 | Sonnetar25/1.1 | Comments(0)