527 古都晩秋 (ゾンネタール50mmf1.1の開放で京都の秋を撮ってみました)
秋の日のヴィオロンの ためいきの身にしみて ひたぶるにうら悲し
鐘のおとに胸ふたぎ 色かへて涙ぐむ 過ぎし日のおもひでや
げにわれはうらぶれて こゝかしこさだめなく とび散らふ落葉かな
上田敏訳詩集「海潮音」に収められたヴェルレーヌの詩ですが、
こう書くと、私がいかにもこの詩の三行を胸に秘めてきたかのようで、
かなり衒学的な臭味をお感じになるでしょうから、
まず白状しておきます。
最初の一行しか記憶していません。
「史上最大の作戦」の上陸作戦実施のサインに使われました。
この映画、戦争映画の癖に、作戦の経過をゆったりと楽しめる、
いかにもハリウッドらしいオールスターキャストの大らかな作りで、
飽きずに幾度も観たのですが、そのお陰で記憶してきたのです。
しかし、この詩、晩秋が醸し出す終焉の気配を見事に表現していて、
上田敏の訳のお陰もあるのでしょう、とても心に響きます。
土曜日、京の晩秋を歩きながら、
晩秋の落ち穂を拾い集めてみました。
ゾンネタール50mmf1.1の開放ばかりですが、
午前中使ったシネクセノン50mmf2とはかなり違って、
癖のない描写と言えそうですね。
「秋の日のヴィオロンの」調べを奏でるほどのものではありませんが、
「こゝかしこさだめなく とび散らふ落葉かな」という感じはありそう。
by Sha-sindbad
| 2012-11-27 21:44
| Sonnetar50mmF1.1
|
Comments(8)
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pretty-bacchus at 2012-11-28 01:35
ミスターDのお話は素敵でした!
最近の就眠儀式はホロゴンさんの2つのブログを拝見することになっています。
音声入力でこのブログのコメントを書いています。
おやすみなさい。
最近の就眠儀式はホロゴンさんの2つのブログを拝見することになっています。
音声入力でこのブログのコメントを書いています。
おやすみなさい。
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川越
at 2012-11-28 01:48
x
このレンズ、こちらでずいぶん多くの写真を見せて頂きましたが、どうもまだとらえようがありません。さらりとすっきりしたレンズかと思いきや、コクのある描写だったり。クセがあるのか、それもとも素直なのか。なんにしてもちょっと苦労しそうな気がしています。もちろんそれも含めて楽しみなんですけど。
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a1photo at 2012-11-28 21:13
川越さん曰く「クセがあるのか、それもとも素直なのか」。
そう、正にクセ者なのです。
そう、正にクセ者なのです。
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Sha-sindbad at 2012-11-28 22:04
pretty-bacchusさん
就眠儀式に役立つのは、よほど難解か、よほど退屈なものでは?
私のは単純至極の文章なので、後者なのでは、とおそれます。
音声入力をお使いであることは前にも拝見しましたが、
きっと美しい発音、発声なのでしょう。
羨ましい限りです。
一度試しましたが、よほど発声に問題があると見えて、
まるで使い物になりませんでした。
一日遅れですが、おやすみなさい。
就眠儀式に役立つのは、よほど難解か、よほど退屈なものでは?
私のは単純至極の文章なので、後者なのでは、とおそれます。
音声入力をお使いであることは前にも拝見しましたが、
きっと美しい発音、発声なのでしょう。
羨ましい限りです。
一度試しましたが、よほど発声に問題があると見えて、
まるで使い物になりませんでした。
一日遅れですが、おやすみなさい。
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bisqueprince
at 2012-11-28 22:07
x
はじめまして、bisqueprinceと申します。
わが友ホロゴン〜も、たのしみに拝読しています。
お写真、ただただ圧巻で、見惚れています。シネクセノンもゾンネタールも、そして、なにより腕も素晴らしいですね!
これからも、楽しみにしています。
わが友ホロゴン〜も、たのしみに拝読しています。
お写真、ただただ圧巻で、見惚れています。シネクセノンもゾンネタールも、そして、なにより腕も素晴らしいですね!
これからも、楽しみにしています。
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Sha-sindbad at 2012-11-28 22:09
川越さん
それは私の撮り方に問題があるのです。
どんなレンズも無理矢理大きくマイナス補正をするのですから。
性格は明るいのですが、写真は暗いのが大好きなので。
おかげで、素直な玉も癖玉に持ち込むきらいがあります。
癖のある人間が癖のある撮り方をするのですから、
素直な玉も癖玉に見えてしまうのかもしれません。
ご自分でじっくりと自分好みのレンズに仕上げてください。
それは私の撮り方に問題があるのです。
どんなレンズも無理矢理大きくマイナス補正をするのですから。
性格は明るいのですが、写真は暗いのが大好きなので。
おかげで、素直な玉も癖玉に持ち込むきらいがあります。
癖のある人間が癖のある撮り方をするのですから、
素直な玉も癖玉に見えてしまうのかもしれません。
ご自分でじっくりと自分好みのレンズに仕上げてください。
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Sha-sindbad at 2012-11-28 22:11
a1photoさんのようなくせ者が私を見たら、
ずいぶん素直な、くせのない人に見えるはずなのですけどねえ......
ずいぶん素直な、くせのない人に見えるはずなのですけどねえ......
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Sha-sindbad at 2012-11-28 22:20
bisqueprinceさん
ようこそ!
お褒めいただいたのは嬉しいのですが、
私は、ただただレンズを信頼して、あれこれ思案せずに、
いいと思ったら、即座に撮ります。
あとは全部名レンズたちにオンブに抱っこ、これだけ。
だから、お褒めの言葉はそっくりレンズたちに伝えておきます。
実は、私の写真を喜ぶ方って、コウノトリと同程度に稀少なのです。
だから、おそらく私のブログにアクセスはほとんどないはず。
ひょっとすると、bisqueprinceさんも天然記念物的人間かな?
ようこそ!
お褒めいただいたのは嬉しいのですが、
私は、ただただレンズを信頼して、あれこれ思案せずに、
いいと思ったら、即座に撮ります。
あとは全部名レンズたちにオンブに抱っこ、これだけ。
だから、お褒めの言葉はそっくりレンズたちに伝えておきます。
実は、私の写真を喜ぶ方って、コウノトリと同程度に稀少なのです。
だから、おそらく私のブログにアクセスはほとんどないはず。
ひょっとすると、bisqueprinceさんも天然記念物的人間かな?