456 ヘルメット (ゾンネタール50mmf1.1の開放は空気感一杯)
私がニコン党にならなかった理由、
それは開放体験からでした。
まだ写真を始めて間なしのころ、
写真クラブに入りました。
私はヤシカ・コンタックスを道具にしていました。
クラブで引き伸ばし講習会を開催しました。
ニコンFの50㎜開放で撮った写真を六つ切りに伸ばしてびっくりしました。
合焦部分は文字どおりカミソリの切れ味。
でも、その合焦部分が平たくなり、
背景から画用紙を立てたように、くっきり切り離されていました。
全部がそんな描写を示すわけではないはず。
私が見た写真の写りが悪かっただけかも知れません。
でも、コンタックスのツァイスレンズはいつもリアルな空気のなかで、
そっと浮かび上がるような画像を提供してくれました。
そんな紙芝居写真は撮れたことがない。
そんな体験があって、ニコンに手を出す気持ちがなくなったのです。
最近、トポゴン25mm f4を手に入れて、
コンタックスⅡbが冬季になって、死ぬほどヘリコイドが重くなったことから、
ニコンS2ブラックペイントを手に入れました。
さすがに見事な作動感と作り。
そこで、調子に乗って、WニッコールC28㎜F3.5を手に入れました。
銘玉の誉れ高いこのレンズは違うだろう、そう思ってのことですが、
嗚呼無情!
その至高のシャープネスは私の画像ではありませんでした。
やっぱりニコンに手を出すのはよした方がいいのです。
このゾンネタール50mmf1.1、
私が体験したニコンたちとはまるで違います。
キリキリ、パリパリの現代写真をご希望の方は手を出さない方がよい。
開放F1.1で撮りました。
しっとりとした空気感に包まれ、
ヘルメットはとにかくおっとりと立ち上がってくれました。
このレンズ、使えば使うほど、クラシック!
by Sha-sindbad
| 2012-09-18 21:59
| Sonnetar50mmF1.1
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