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レンズ千夜一夜

430 ご婦人 (ズミタール50mmf2の開放はライカらしい情感に溢れ)



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1年ばかり前、ライカの標準レンズを1万5000円で手に入れました。
ライカレンズが1万5000円?
きっとよほど程度が悪いものが来るだろうと覚悟はしていました。
一度は使ってみたかった、ただそれだけが入手の動機なので、
あまり期待していませんでした。
ヨーロッパから到着したのは、

    ズミタール50mmf2

かなり使い古したレンズですが、
筐体は一応めぼしい傷もない、かなりの美品です。

ズマールに交替して1939年から1955年まで、
なんと17万本も生産されたそうです。
1953年にズミクロン50mmf2第一世代が登場したことを考えますと、
押しも押されぬライカのフラッグシップモデルの地位を
少なくとも14年間も保ったことになります。

とすると、カルティエ=ブレッソンは、エルマー50mmf3.5とともに、
このズミタールを使った可能性は高いのではないでしょうか?

購入してから使ったのはたった1回。
かなり武骨な描写だなという印象でした。
でも、カルティエ=ブレッソンが使った可能性を考えると、
もっと大事に撮らなきゃという気持になります。
そんな気持で撮ると、撮れるものです。

    今日、撮影を終えて、近鉄奈良駅からタクシーに乗りました。
    東大寺南大門前で西から南に直角に折れるあたりで、
    信号待ちのタクシーの窓から撮りました。

強い西日射す時間帯でしたが、無理に開放で撮りました。
窓ガラスの1枚が入っているせいかも知れません。
かなり使われてきたレンズらしく、
前玉の周辺部にかなり拭き傷があるせいかも知れません。
ズミタールは1945年以降コーティングされるようになったそうで、
私のレンズは1946年製です。
そのせいもあるかも知れません。
とても丁寧で、気品のある写真が撮れた感じがします。

軽くて使いやすいレンズですね。
by Sha-sindbad | 2012-08-25 21:22 | Summitar50/2 | Comments(2)
Commented by a1photo at 2012-08-26 16:25
ホロゴンさんが写真集を出すとしたら、サブタイトル(メインとしない
ところが優しいところ)は「分かってたまるか!」。
「レンズが切り取ったロボグラフィ。オレはシャッターを押しただけ」。
Commented by Sha-sindbad at 2012-08-26 17:00
a1photoさん
ありがとうございます。
よくわかってくれているな、ククク............
おっと、上記は書き間違い。
分かってたまるか!
その証拠に、私は生涯「オレ」を使ったことがありません。
「ぼく」「わたし」、行儀がよいのです。
最後に、a1photoさんの写真集
「おそれ里
写真史上稀有のホラーフォトグラフィをどうぞ
この恐怖、耐えられますか?」