レンズ千夜一夜

152 配管 (オルソスティグマート35mmF4.5には熟成を期待したい)



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レンズに熟成ということは起こるのでしょうか?

あなたは、ニューカメラ、ニューレンズを手に入れて、
最初から、最高の描写で使い切ることができますか?

私はとてもそんな自信はありません。
とくにクラシックレンズは、いわば偏差値が巨大です。
あるときは最高の描写を見せてくれたのに、
その次の写真では赤寂びて貧寒とした写りになる、
なんてことがざらにあります。
その上、被写体を選びますし、時間、光を選びます。

わがままなプリマドンナを抱えたオペラ座支配人みたいに、
ご機嫌を取りながら、最高のパフォーマンスをお願いする、
そんなスタンスでお付き合いしなければなりません。

だから、熟成はある、そう信じています。

そんな熟成を期待したいレンズが幾本もありますが、
このレンズはその一本。

    シュタインハイル・ミュンヘン
    オルソスティグマート35mmF4.5

今回の作例は、フォトジェニックとは正反対の汚い路傍風景。
でも、オルソスティグマートにかかると、
なんだか健気にがんばっているという感じがしてきませんか?

ただシャープだけではない、香りのようなものを感じるのですが........
by Sha-sindbad | 2011-11-18 22:38 | Orthostigmat35/4.5 | Comments(4)
Commented by nakky85 at 2011-11-19 00:19
レンズの熟成・・・あると思います!(笑)

スピーカーの「エイジング」みたいなものかなぁ?と思っておりました。
勝手な思い込みですが、使えば使うほど
光を通せば通すほど、まろやかになっていくんじゃないかなぁ?・・・と・・・
Commented by a1photo at 2011-11-19 17:40
ホロゴンさん
 ありがとうございます。いやあ、面白い。評論家の何が何だか分
からないような小難しい言い回しと違い、実に分かりやすいです。
 何かで読んだのですが、佐内氏は、「意味を持つような写真はど
んどん外し、意味を持たない写真を選ぶ」といったようなことを言
っていたようなことを記憶しています。
 かつて森山大道氏が撮った「写真よさようなら」と根底では一緒な
のでしょうか。いや佐内氏は破壊しようしないだけに違いますね。
 では何で意味を持たない写真に意味を見いだそうとしているので
しょう。それがいわゆる現代的なフィーリングにつながっているの
でしょうか。
 それはホロゴンさんが言うところの「自分たちの日常を形づくって
いるものたちへの認識を改めることで、現代における日常生活の意
味を見つめ直しています」ということなんでしょうね。
 でも正直、写真が面白くない。1世代上の人から、いやというほど
見せてもらった伊藤美一、吉村伸哉らが出版していた「フォトコン」
の影響を受けた自分としては、ホロゴンさんが言うように「旧世代」
であることを改めて実感します。
Commented by Sha-sindbad at 2011-11-19 18:14
nakky85さん
おっしゃるとおりですね。
レンズだって、カメラボディだって、経年変化で、
少しずつ、変わってゆくかも知れませんね。
たいていは劣化ですが、味わいとなると、そうでもなさそう。
とにかく長年付き合ってみるべきですね。
Commented by Sha-sindbad at 2011-11-19 18:17
a1photoさんからテストされているようでしたが、
ほんとのところ、研究論文じゃないのですから、
気楽そのもの。
でも、真相は、私たち旧世代にない新しい感覚、感受性があり、
新しい創造性があるのでしょう。
私たちは取り残されてゆく世代らしいですね。
おたがい、仲良くしましょうね。