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レンズ千夜一夜

32  暖簾 (ビオゴン35mmF2.8はツァイス直系の銘玉)



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写真生活にも、運命の逆転があります。

かなり前です。
ボディはライカを使いながら、レンズはツァイスに憧れました。

コンタレックス、ヤシカコンタックスのレンズたちを使えば、
そのスケールの大きな写りに魅了されないわけにはいかなかったのです。
乱暴な表現ですが、当時は大写しを狙っていましたので、
ツァイスの伸ばせば伸ばすほどに立体感が増大する強靱な描写力が魅力でした。

ツァイスでは、昔のレンジファインダーのレンズが最高、そう言われていました。
ライカにそれを使いために、
ライカMマウント改造のビオゴン35mmF2.8を手に入れました。
かなり高かったですね。
でも、猛烈に美しい、輝く鎧に包まれた戦士の風格でした。

撮ってみて、驚きました。
開放はまだしも、ちょっと絞ると、ギンギンにシャープだった!
どれほどシャープ?
写真に触っただけで、指が切れるんじゃないかと思うほどでした。

だから、ほとんど使わなかったのです。
つい最近までパンフォーカス派だったせいです。
今回の写真はf4ほどに絞っていたはずです。
デジタル全盛時代になると、これ位の硬さはなんでもないですね。

このビオゴン35mmF2.8、でも、今までずっと手放さずに大事に守ってきました。
売れば、二度と変えない、いつか使いたい、そう念願してきたからです。

今、私はれっきとした開放派に転向しちゃいました。
ホロゴンを開放で使ってきた人間です、
他のレンズも開放に移行するのは簡単、と言いたいところですが、
ホロゴンは開放f8固定なのですから、事情がはなから違います。

もっと長焦点になると、開放で撮るのは骨ですね。
今、四苦八苦しています。
by Sha-sindbad | 2011-07-15 21:23 | Biogon35/2.8 | Comments(0)