1890 田園(2017年9月4日アンジェニュー28㎜F3.5古市巡り)3 古色
「古色がつく」
という言葉があります。
森羅万象、古色がつくのですが、
好感を抱ける事象、抱けない事象があるでしょう。
好感を抱く人、抱かない人がいるでしょう。
でも、どうやら、
このコトバを聴いて、プラス側に反応する人の比率は、
もしかすると、日本人はかなり高いかもしれませんね。
私は断然にプラスに反応します。
断然マイナスに反応するのは、
自分自身の老化に対してだけかもしれません。
古市町の田園に私のお気に入りのスポットがあります。
古い墓地です。
諸処の石仏、墓石を集積したらしいピラミッドがあります。
須弥山(しゅみせん)を模したものなのでしょうか?
時の流れに摩耗して、原形をほとんど失った、
古仏たちが静かに並んでいます。
そんなピラミッドの底部に新しい石仏が並んでいます。
石仏と言っても、全部同じ形なので、
プラスチック成型なのかもしれません。
あちこちのお寺で見かけます。
面白いことに、ちゃんと苔むして古色が付きはじめています。
ただし、摩耗はありません。
だから、これはこれで独特の雰囲気を醸し出しています。
でも、その側の石仏たちの、摩耗しつつ、
ひたすら静かに沈黙の祈りに沈潜している姿に視線を移すと、
なんだか修行が足りないなあ、という気持ちになりますね。
古色を身にまとうだけで、
本当に古色の存在に化しつつあるのではないかも、
そんな感じがしてしまいます。
でも、やれるだけのことはやっている、という感じで、
似たようなことしかできない私としては、
このニュー石仏たちの努力に大いに好感を抱いてしまいます。
by Sha-Sindbad
| 2017-10-07 11:45
| Anjenieux28/3.5
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