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レンズ千夜一夜

1791 号外(Histrio-Prot40mmF6.3にピエロは違った顔を見せてくれた)


5月8日月曜日、
ほぼ半月ぶりに、本格的な気持ちで撮影を楽しみました。

「嘘付け! 
ときどき、あちこち撮り回ってたじゃないか!」
そういう抗議もあがりそうですね。
でも、あれらはすべて散歩の片手間。

今日は、ぐっと性根を入れての本格的撮影。
でも、そんなに沢山は撮っていません。
性根を入れた撮影はたった30分間。
ひさしぶりに大阪天満橋筋商店街のピエロマネキンと対決したのです。
言わずと知れた「Histrio-Prot40mmF6.3の試写」です。
さまざまな角度、フレームで絞り比較写真を撮ったのですが、
その30分間の慣れない作業で疲れきってしまいました。

ご承知のように、(と言っても、このブログ、誰も読まないから、
実はほとんど誰もご承知じゃないのは先刻承知。
景気づけのための単なる言葉の綾です、気にしないでください)
私は、どんなレンズも開放でしか撮りません。

シーンを最高の美しさで撮るための最適の絞り、
シャッター速度を選択するのが写真家。
これに対して、
自分の記憶を蘇らせたいので、
体験を忘却の淵から少しでも拾い上げたいので、
私の人生の一こまを写真に撮る、それも、
いつもほのかな優しさとペーソスに満ちたシーンとして撮りたい、
そう考えるのが私。
ど素人の日曜写真家そのものの素朴なスタンスですね。

どんなレンズも、開放絞りではボロが出ますが、
それなのに、一番すてきな表情が撮れるのも、
開放ではないでしょうか?

ところが、プロター㎜F6.3はちょっと異色。
開放からして、通常レンズの2絞り、3絞り絞り込んだあたり。
カメラマンの多くが常用するF8と半絞りしか違わない。
ですから、同じ開放でも、このレンズの開放はぐいと厚みがあります。
通常のレンズだと、これ位も絞れば、かなり画像が硬くなります。
ところが、このレンズ、厚みがあるけど、硬くならず、
なぜか、澄んで、重かったり、しつこかったりなど、しない。

絞り比較の作例は後日ごらん頂くことにして、
今回は、このレンズが、
ズミクロンやディスタゴンのようかカリスマレンズと違い、
ごく自然な描写なんだけど、なにかぎっしり詰まったものがある、
そんなスペシャルな重みの実感にもかかわらず、
使用感が軽快なことにますます強い印象を受けています。

また、宮崎さん、ヒットを出されたなあ、という感じ。




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by Sha-Sindbad | 2017-05-09 14:55 | Histrio-Prot40/6.3 | Comments(0)